忙しくてそれどころではないのに、2度目の鑑賞。日曜の夜のレイトショー。カップルに紛れて。
何でこんなに観たかったのだろう、と自問する。2度目のせいか、全然泣きもしないし、仕事のことで頭がいっぱいだから全然浸れなかったんだけど、見終わった後で、損したとは思わなかった。
余裕のない心にも、降り注ぐ、灯台の光。押し寄せる、海の風。夜を満たしていく、ピアノの音。フラッシュバックのように繰り返す、この上もなく寂しい笑顔。全ての情念を透過する、波と空。少女のまなざしと、女性の透明な涙。どこまでも遠く続いている、白く優雅な橋。
心をどこかに置き忘れていても、からっぽの器がかすかによろこんでいる、そんな気がした。
この映画で満たされるのは、何も求めない人かもしれない。ぎらぎらした欲望や要求にあふれたこの世界で。疲れ果てた人は、この映画の中で、深く傷つきながら、同時に深く癒されるだろう。きっと。
まるで、無欲さを測る試金石のように。この映画は密やかに問いかける。
この映画に響くことのできた自分は幸せ者かもしれない。自己満足でしかない、あいまいで果てしない世界で。それでも、歩いていく毎日のために。永遠に自己完結しながら、そっとつぶやく。
監督、そしてこの映画に関わった全ての人に。ありがとう。心から。
何でこんなに観たかったのだろう、と自問する。2度目のせいか、全然泣きもしないし、仕事のことで頭がいっぱいだから全然浸れなかったんだけど、見終わった後で、損したとは思わなかった。
余裕のない心にも、降り注ぐ、灯台の光。押し寄せる、海の風。夜を満たしていく、ピアノの音。フラッシュバックのように繰り返す、この上もなく寂しい笑顔。全ての情念を透過する、波と空。少女のまなざしと、女性の透明な涙。どこまでも遠く続いている、白く優雅な橋。
心をどこかに置き忘れていても、からっぽの器がかすかによろこんでいる、そんな気がした。
この映画で満たされるのは、何も求めない人かもしれない。ぎらぎらした欲望や要求にあふれたこの世界で。疲れ果てた人は、この映画の中で、深く傷つきながら、同時に深く癒されるだろう。きっと。
まるで、無欲さを測る試金石のように。この映画は密やかに問いかける。
この映画に響くことのできた自分は幸せ者かもしれない。自己満足でしかない、あいまいで果てしない世界で。それでも、歩いていく毎日のために。永遠に自己完結しながら、そっとつぶやく。
監督、そしてこの映画に関わった全ての人に。ありがとう。心から。