アメリカの不意の下げに見舞われ、その大波を受けた日本市場は、台風一過にもかかわらず大荒れでした。
寄りついてからも、先物中心にリバウンドの力が弱く、戻り売りを待ちかまえている面々が優勢だったことを物語っております。ちなみに、筆者が使っている岡三オンラインの先物の板に表示される「強度」は、売りが58%で買いが42%です。
しかし、日本市場はどうしていつも、ダウ-シカゴ先物-大証先物-日経平均といった順番で値段がしわ寄せされるのでしょうね。
遅れて始まった上海総合指数は、寄り付きで押された後は、もうプラ転しております。
これでは、先物を動かすだけの資金力をもった大口の思うがままですが、個別株をトレードする身にしても、売り圧力がここまであれば、どうしても体制順応にならざるを得ません。
持ち越した6310井関農機は、425円までの反発はあると思って欲を掻いたのが仇となり、421円で半分だけ約定するも、後は下へ下へと押されるばかり。仕方なく残り半分は418円で指し値損切りでした。
意外だったのは2440ぐるなび。井関や場の流れを見ながら、少し戻したところの223800円で全部損切り。その後の切り返しはご覧の通り。まあ、昨日買った、その見立ては良かったと慰めておきます。
6665エルピーダなどもの凄い乱戦ですね。この地合に加えて35%程度の希薄化を招く公募増資のニュースです。ストップ安で買った人は、恐らく野戦に長けた人でしょう。
敵が大攻勢をかけて来て、味方が散り散りになってしまった、その後が稼ぎ時です。野原に金目の物が必ず落ちている筈ですね。これを狙う野武士に同志が変貌するという、まさに地獄図絵が、この戦国時代の野戦という訳です。
買いサインは激減はしておりますが、新興市場を中心に12銘柄あります。半分は新興です。2440ぐるなび、8697大証、4755楽天、4574大幸薬品などです。
問題は、ここがボトムかどうかの判断です。
ここがボトムなら絶好の買い場です。その判断には3つあるとジム・クレーマーは言います。
1.投資家の心理が大変悪いのかどうか?
新聞の1面(投資面ではなく)に記事が出たのかどうか。
2.ミューチャルファンドが一斉に手を引いたかどうか?
3.サブプライムのようなカタリスト(悪魔役のような意味)が広く市場を襲ったか?
まだ、今回の下げはこの3つのどれにも該当しないようです。しかし、通常の調整はするとすれば、高値圏からの5%程度の下げはあり得ると思います。そのラインは日経平均で1万円少々のラインですね。
そこに一気には行かずに、為替その他の要因が絡みながら、オーバーシュートした値段には揺り戻しが入りながら、段々とそのラインに近づくのではないでしょうか。
いずれにしても、相場は微妙で難しい段階に突入してきました。うっかりとその野戦場に丸腰で突っ込んで、なけなしのお金をハイエナのような野武士に取られないよう、呉々もご用心を。
前場は、筆者もそのハイエナにお尻を少々囓られましたが、何とか止血して後場の戦場に臨みたいと思っております。