13時頃から馬脚をついに現した9月16日(水)の市場概況です。
赤字部は17日朝の更新
◆日経先物:10210円(+20円)OSC46%(-4%)9月10日の53%から下落調整中。 指数値倍率:97(-1)
◆日経平均:10270円(+53円)OC45%(-6%)9月11日の59%から下落調整中。
日経平均指数値倍率:97(-1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:931.43(-1.1)OSC43%(-7%)9月11日の55%から下落調整中。前日安値は2日連続でかろうじて防御。
◆マザーズ指数:463.93(+0.62)OSC69%(+1%)9月7日の40%から切り返し中。
◆ヘラクレス指数:625.42(-3.42)OSC52%(-6%)9月11日の62%から下落調整中。
◆ドル・円:90.95円(14銭円高)OSC45%(+4%)9月7日の44%をやっと上回る。果たして短期で円安に転じるか?
更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.29188%(前日比-0.0015%)9月16日現在。まだまだ下落中。
◆米10年債利回り:3.473%(+0.013%)-9月16日終値。
◆日経先物イーブニングセッション:10240円(大証終値比+30円)
◆シカゴ日経先物:10310円(円建て、大証終値比+100円)
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◆NYダウ:9792ドル(+108ドル)OSC73%(同値)3日連続73%で浮遊中。
更新
ドル・円が15時になった途端に50銭近くも円高へと振れております。そのため先物も安値圏で終了。日経平均はプラスですが、市場の大勢を示すTOPIXはマイナスに沈んでおります。
市場はマザーズを除いて、OSCを結構落としており明らかに下落モードへと突入です。明日以降に、10140円の当面の抵抗ラインが突破されると、後は雪崩を打つように1万円へと崩落するかも知れません。
後場は、その先物に異変を感じた時、仕込んでいた某大証1部の地味系銘柄がうんともすんとも言わないので、痺れを切らして-2円で損切った、その値段を底にしてその後11円も上げるのを横目に見ながら、4574大幸薬品を後場から3990円でずっと待ち受けていたのが約定。
これは3980円が抜けたら撤退と決めておりましたが、その後相場が下落し続けているのに一進一退。1時間程度は我慢しているうちに、滅多にない腹痛がしてきました。仕方なく、正露丸を3粒久々に飲みました。
その後、3980円が崩される時に「予定通り」に撤退。なら、買わなきゃ良かったのにね。
正露丸の効果かノーポジになった効果か定かではありませんが、ほどなく腹痛は治まりました。どうも、この大幸薬品は、まだまだしこり玉が残っていたようです。しこり玉を飲み込めば腹痛がするのは全く理にかなった話ですね。当然、今日、この銘柄に手を出したトレーダーは、軒なみ腹痛に見舞われていたことでしょう。
しかし、15分ほどで腹痛が収まるとは、やはり効き目抜群。そのうち、今日のお返しをして貰うこととします。
こうした地合ですので、持ち越しは何もなしです。徒労に終わった1日でした。
-------17日朝のコメント-------
欧州もアメリカも堅調です。ダウは9800ドル直前まで上昇。日本は政権移行期での様子見が勝っているようです。また、NYダウと日経平均は、一時は通貨単位の違いこそあれ、同じ数字の株価でした。つまり、日本市場が先行して上げた分、今停滞しているような側面もあるかと。
アメリカ市場の主な経済指標では、消費者物価指数が見通しよりわずか上ですが、ほぼ予想通り。ネット長期ITCフローの7月分が予想の600億ドルの黒字を大きく下回る153億ドルになっております。これは対米証券投資と言われる、海外からの債券や株式や社債などの買い資金の流入量を指します。去年の7月からはマイナスも4回記録するなど低迷しており、この程度の黒字は何度かありますので、市場は何も問題にはしていないようです。現に、米国債も今のところ順調に捌けているようです。
それよりも8月の鉱工業生産の好調が大きいですね。前月比+0.8%です。7月も前月比で+1%に0.5%も上方修正されております。
ドル・円も90円割れを再度試すも、また戻しております。藤井財務相の自然体の為替論では手がかりにはならなかったのでしょう。行天元財務官を特別顧問のような形で招聘するようですが、これは良いのではないでしょうか。
なお、「来週のFOMCで利上げが議論される。」という噂が飛び交っております。これでドルが急伸。円も90円割れの淵から生還したようです。この噂は著名シンクタンク発だそうですが、実は、夏前からアメリカの銀行ローンが8月までの3ヶ月で年率にして14%にも達するスピードで減少しております。(7兆1470億ドル→6兆8860億ドル)これは
1930年代の大恐慌以来のすざましい減り方とのこと。M3マネーサプライという指標も年率5%で減少しております。
どうやらNY連銀を通じて、じゃぶじゃぶの資金の回収に密かにかかっているようです。
このことを勘案すると、利上げ論議があってもおかしくはありません。
しかし、金利が上昇すれば、金利がつかないゴールドが下がる筈が、1000ドルを突破して、これまではすぐさまファンドに売られ急落していたのに、今回に限っては、むしろ1000ドルを下値抵抗線にしようとしていることです。
この奇妙な現象は、とりもなおさず、このままじゃぶじゃぶの資金を放置しておくと、将来のインフレの芽を大きく育ててしまうことに、FRBは強い畏怖を感じているからではないかと思うのです。
ここで量的緩和を停止したり、金利を上げたりすると、日本の経験を持ち出すまでもなく、経済は頓挫してしまいます。しかし、放置していると、またまた別のバブルがドンドン育ちます。そのことは、金融恐慌前の状態へと回帰することを意味し、事態が逆戻りしてしまうということになります。
この大量のマネーの放置は、癌を抗ガン剤(偽りのストレステスト、時価会計停止、等々)を大量に打ってやっつけにかかっているのに、その癌がまだ消えないうちに、体内に別の癌(バブル)を人工的に作り出すようなものです。これが分かっているからこそ、市場から資金をこっそりと引き揚げにかっているのだと思います。
しかし、目ざとい投資家は、既に別の癌の発生に気づき始め、その防衛処置として、癌にもっとも強いゴールドへと走っているのではないかと。
いずれにしても、今後の経済運営はどの政府も相当にやっかいです。バーナンキ議長は、ヘリコプター・ベンの異名の通り、ヘリコプターからお金をばらまくことについては長けておりましたが、果たして、そのばらまいたお金を虫の目で、1枚、1枚拾うことにも長けているのかどうか?
言ってみれば、勝新太郎のように、膨大な借金がありながら一晩で100万円も使って豪遊するお方が、翌日、10円安いカップラーメンを求めて、チラシ片手に遠くのスーパーに出向くことにも長けているのかどうか? 筆者は別の人間でないとこれは無理だと思います。