昨日、トレーダーズショップ主催の投資戦略フェアと銘打ったセミナーに出席しました。自由席が前売りで千円と手頃なこともあり、2000人近く集まっていたようです。筆者は一昨年の参加に続いて2度目ですが、スピーカーが7人中3人は重なっており、その3人については前回とほぼ変わらない内容でした。バリュー株投資を勧める方もいれば、成長株発掘のためのオニール信奉者の話があったり、そうではなくシステムトレードに徹するべしとの意見が出たり、それこそ様々でした。しかも、実際のトレードでは、あまり複雑な法則にとらわれることなく行うべしと言われてしまうと、参加者は全般的な知識・情報が得られても、果たしてこれからの「投資戦略」に実践的に役立つかどうか、少々疑問が残ります。
その中でも筆者に役立ったことは、以前から試行錯誤していた「買いエントリーのタイミング」について、2人のスピーカーが話していたピボット・ポイントという手法です。ご存じない方のために、簡単ですのでご紹介しておきます。以下は、柳谷雅之さんの数式です。
・前日終値をC、前日高値をH、前日安値をLとする。
・(L+H+C)÷3を計算しPとする。
・R1=2P-L S1=2P-H
・R2=P-S1+R1
・当日R2以下で寄りついたら、R2を上抜いたところで買い。
・仕切は大引け。
というものです。これを金曜日の引けに高騰した3776ブロードバンドタワーにあてはめてみましょう。
前日終値C=560K、前日高値H=562K、前日安値L=548K
P=(560K+562K+548K)÷3=556K
R1=2P(556KX2)-L(548K)=564K
S1=2P(556KX2)-H(562K)=550K
R2=P(556K)-S1(550K)+R1(564K)=570K
当日はR2の570Kで寄りついております。上限ギリギリでの寄り付きでした。
このR2である570Kがピボット・ポイントということになります。P値を四捨五入すれば557Kとなり、R2が570Kを少し越えてしまいますが、多少の弾力的運用が必要でしょうね。
実際の分足で確認しますと、確かに前場から午後の2時過ぎにかけては、何度か570Kに行こうとしているのですが、その都度売られて下げてはおりました。前日高値の562Kはしぶとく保持していたようです。そして、2時40分頃570Kを突破するとあとは600Kまでほぼ一直線の上昇でした。筆者は遅れて580Kでの参戦でしたが、出来高の軌跡を見ると570Kから580Kへ一気に昇ったわけではなく、それと気づいた方々がポロポロと買い始めていましたので、ピボットポイントを意識していれば、すくなくとも575Kあたりでは買えた筈です。この手法は順張りの上昇相場でかつ新興市場において統計的には有意なようですので、そのあたりはお気を付け下さい。
これは筆者が組んでいるリアルタイムスプレッドシートに簡単に取り込める数式ですので、早速この考えを実践することにしたいと思います。
他は、例の安立眞一さんの話の中で、相場の懸念材料としてのインフレ懸念で、原油相場がマーシュ・サイモンズという人の予測で、2010年にバレル$200となる説や、金相場がマーク・ファバーという人の説では、時期は不明ですがオンス$3000ドルになるという説があることを知り驚きました。この説は、2007年以降2010年頃までには、単なるインフレどころかハイパーインフレになることを意識しての話ですね。筆者は100%ハイパーインフレになるとは今のところ思ってはおりませんが、最悪のシナリオとしては世界の論者の一部でも考えられており、その準備のための動きが、原油と金の昨年来の高騰であると理解すればよいかと思います。筆者も1昨年から金を買い始め、平均取得価格グラム1500円位で買いストップしておりますが、預金、株などの流動資産に占める割合が昨年4月の10%少々が現在は18%まで上昇しております。株と同じ程度の比率です。もしオンス$3000になるとすれば、5.5倍くらいに跳ね上がりますので、約90%を金資産が占めることになってしまいます。つまり当初1割だった金が90%になるということは、90%を占めていた金以外の資産が10%にハイパーインフレで下落するということですね。今、最も確率が高いのは50%程度のインフレだと考えております。つまり、今のお金の価値が半分になるインフレが不可避であるということです。それで政府の借金も半分になるので、何とか借金返済の道筋がつくと思っておりましたが、更に厳しいハイパーインフレになれば、半分どころか10分の1いやそれ以上にお金が減価するようです。今、20万円の年金を貰っているお年寄りは、多少のインフレ調整があるでしょうから、7万円くらいの価値になってしまうのでしょうか?(場合によっては政府破綻で限りなくゼロに)これでは食費すら賄えずお年寄りの阿鼻叫喚が聞こえるようです。すでに政府が330兆円のうち310兆円位を国債という形で使い込んでしまっている郵便貯金に、それと知らずにまだまだ乏しい老後の資金を貯めているお年寄りをこのような状態にしてはなりませんが、実は貯金だけを抱えて、それをつましく取り崩しながら生活している老人に最も被害が大きくのしかかるのがハイパーインフレです。貯金は国債価格の激しい下落で、民営化された郵貯会社も破綻し紙くず同然となってしまいます。これは戦後の混乱期を経験しているお年寄りには分かっている筈ですが、どうも人間は、何十年も安寧な時代が続くと、バブルと同じで、同じ過ちを繰り返す性を持っているようです。
ちなみに筆者は、個人でも200万円で買える、国債先物市場を少しずつ研究し、その日に備えて準備をしようかと思っております。この市場は1銭の値動きで1万円動きます。金曜日には29銭下落(金利上昇)しました。長期金利が1.4%程度で今は落ち着いておりますが、インフレになるということは、その時の実質金利が仮に2%であっても、期待インフレ率が4%になれば計6%の金利水準になるということです。そのとき、今の国債先物価格の137.04円がいくらになっているか正確には計算できませんが、ある人の試算によると100円まで行くようです。(残存10年、クーポンレート6%で100円を仮定しているため)37円の下落ですね。1銭で1万円ということは1円で100万円です。37円ということは3700万円ということになります。200万円が20倍近くに増える勘定です。実際には様々な取引制限がありますので、このように単純には運ばないかと思いますが、いずれにしても調べておく必要がありそうです。(今は、長期金利は落ち着いてはおりますので、140円から136円位の値幅で動いております。)
働いている若い人は給料がそれなりに上がりますからなんとかなるでしょう。しかし、こうした懸念を抱かざるを得ない日本に一体誰がしてしまったのでしょうか?
その中でも筆者に役立ったことは、以前から試行錯誤していた「買いエントリーのタイミング」について、2人のスピーカーが話していたピボット・ポイントという手法です。ご存じない方のために、簡単ですのでご紹介しておきます。以下は、柳谷雅之さんの数式です。
・前日終値をC、前日高値をH、前日安値をLとする。
・(L+H+C)÷3を計算しPとする。
・R1=2P-L S1=2P-H
・R2=P-S1+R1
・当日R2以下で寄りついたら、R2を上抜いたところで買い。
・仕切は大引け。
というものです。これを金曜日の引けに高騰した3776ブロードバンドタワーにあてはめてみましょう。
前日終値C=560K、前日高値H=562K、前日安値L=548K
P=(560K+562K+548K)÷3=556K
R1=2P(556KX2)-L(548K)=564K
S1=2P(556KX2)-H(562K)=550K
R2=P(556K)-S1(550K)+R1(564K)=570K
当日はR2の570Kで寄りついております。上限ギリギリでの寄り付きでした。
このR2である570Kがピボット・ポイントということになります。P値を四捨五入すれば557Kとなり、R2が570Kを少し越えてしまいますが、多少の弾力的運用が必要でしょうね。
実際の分足で確認しますと、確かに前場から午後の2時過ぎにかけては、何度か570Kに行こうとしているのですが、その都度売られて下げてはおりました。前日高値の562Kはしぶとく保持していたようです。そして、2時40分頃570Kを突破するとあとは600Kまでほぼ一直線の上昇でした。筆者は遅れて580Kでの参戦でしたが、出来高の軌跡を見ると570Kから580Kへ一気に昇ったわけではなく、それと気づいた方々がポロポロと買い始めていましたので、ピボットポイントを意識していれば、すくなくとも575Kあたりでは買えた筈です。この手法は順張りの上昇相場でかつ新興市場において統計的には有意なようですので、そのあたりはお気を付け下さい。
これは筆者が組んでいるリアルタイムスプレッドシートに簡単に取り込める数式ですので、早速この考えを実践することにしたいと思います。
他は、例の安立眞一さんの話の中で、相場の懸念材料としてのインフレ懸念で、原油相場がマーシュ・サイモンズという人の予測で、2010年にバレル$200となる説や、金相場がマーク・ファバーという人の説では、時期は不明ですがオンス$3000ドルになるという説があることを知り驚きました。この説は、2007年以降2010年頃までには、単なるインフレどころかハイパーインフレになることを意識しての話ですね。筆者は100%ハイパーインフレになるとは今のところ思ってはおりませんが、最悪のシナリオとしては世界の論者の一部でも考えられており、その準備のための動きが、原油と金の昨年来の高騰であると理解すればよいかと思います。筆者も1昨年から金を買い始め、平均取得価格グラム1500円位で買いストップしておりますが、預金、株などの流動資産に占める割合が昨年4月の10%少々が現在は18%まで上昇しております。株と同じ程度の比率です。もしオンス$3000になるとすれば、5.5倍くらいに跳ね上がりますので、約90%を金資産が占めることになってしまいます。つまり当初1割だった金が90%になるということは、90%を占めていた金以外の資産が10%にハイパーインフレで下落するということですね。今、最も確率が高いのは50%程度のインフレだと考えております。つまり、今のお金の価値が半分になるインフレが不可避であるということです。それで政府の借金も半分になるので、何とか借金返済の道筋がつくと思っておりましたが、更に厳しいハイパーインフレになれば、半分どころか10分の1いやそれ以上にお金が減価するようです。今、20万円の年金を貰っているお年寄りは、多少のインフレ調整があるでしょうから、7万円くらいの価値になってしまうのでしょうか?(場合によっては政府破綻で限りなくゼロに)これでは食費すら賄えずお年寄りの阿鼻叫喚が聞こえるようです。すでに政府が330兆円のうち310兆円位を国債という形で使い込んでしまっている郵便貯金に、それと知らずにまだまだ乏しい老後の資金を貯めているお年寄りをこのような状態にしてはなりませんが、実は貯金だけを抱えて、それをつましく取り崩しながら生活している老人に最も被害が大きくのしかかるのがハイパーインフレです。貯金は国債価格の激しい下落で、民営化された郵貯会社も破綻し紙くず同然となってしまいます。これは戦後の混乱期を経験しているお年寄りには分かっている筈ですが、どうも人間は、何十年も安寧な時代が続くと、バブルと同じで、同じ過ちを繰り返す性を持っているようです。
ちなみに筆者は、個人でも200万円で買える、国債先物市場を少しずつ研究し、その日に備えて準備をしようかと思っております。この市場は1銭の値動きで1万円動きます。金曜日には29銭下落(金利上昇)しました。長期金利が1.4%程度で今は落ち着いておりますが、インフレになるということは、その時の実質金利が仮に2%であっても、期待インフレ率が4%になれば計6%の金利水準になるということです。そのとき、今の国債先物価格の137.04円がいくらになっているか正確には計算できませんが、ある人の試算によると100円まで行くようです。(残存10年、クーポンレート6%で100円を仮定しているため)37円の下落ですね。1銭で1万円ということは1円で100万円です。37円ということは3700万円ということになります。200万円が20倍近くに増える勘定です。実際には様々な取引制限がありますので、このように単純には運ばないかと思いますが、いずれにしても調べておく必要がありそうです。(今は、長期金利は落ち着いてはおりますので、140円から136円位の値幅で動いております。)
働いている若い人は給料がそれなりに上がりますからなんとかなるでしょう。しかし、こうした懸念を抱かざるを得ない日本に一体誰がしてしまったのでしょうか?