株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

明日の注目銘柄(8.21.07)

2007-08-20 20:41:58 | 明日のモニタリング銘柄
ひとまず日経平均は流れに沿って切りかえしましたが、14時を過ぎてからはさすがに、15700円近くまでの下落に見舞われました。これは明日以降の相場への不信の現れかと思います。

それでもテクニカルにはOSCを+5%の35%に伸ばしておりますが、売買判断指数が138%にも達しているのがチョイと気になります。

新興市場はいわば置いてきぼり状態です。マザーズ指数のOSCは26%で前日同値です。RSIも2%落ちて10%です。ヘラクレス指数は+4%の31%です。これまでなら、日経がここまで伸ばせば大きくリバウンドするところですが、金曜日に40ポイント以上下げてもこれですから、やはり重症かと思います。

さて、先週末を持って市況ががらりと変わりましたので、今日からは明日の注目銘柄は、ロングとショートの2頭立てで行きたいと思います。明らかな上昇局面入りとなった場合は元に戻す予定です。

【買い注目銘柄】

1.8942シンプレクスインベストメント
2.5405住友金属工業
3.6457グローリー
4.8905イオンモール
 金曜日に+70円で終えた疲労がどっと出たのかも知れません。指数値が異常値を示しております。明日は押されたところ(3150円の16日の安値を意識)を拾う手。
5.4757インテリジェンス


【売り注目銘柄】

1.6952カシオ
2.9130共栄タンカー
3.5333日本碍子

8点ほど挙げましたが、チャートが平時ではありませんので、一発何か不測の事態となれば上下するため、極めて難解な今の位置取りです。じっくりと日にちをかけて見定める以外になさそうです。

上に挙げた銘柄もそうした意味では、はっきりと兆候が出ている訳ではなく、明日寄り付きでの状態で上にも下にも振れる、中途半端な状態が出ていることをご了承下さい。

持ち越しは、珍しく7236ティラドの売りのみ。テクニカルにも、弱気、弱気で来ているので、更なる下落を見込んでのことですが、金曜日には買いで入って失敗したからと言って、今度は売りで入って成功するとは限りません。RSIも16%まで落ちており、チョイと居心地が良くありません。NYダウが爆騰でもした暁には目もあてられません。
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上げも頭打ちかどうか

2007-08-20 11:16:42 | 株に出会う
先物が16000円に到達すると、達成感が出て売り物が増えるのではないかとの思惑からかどうか、前場は高く始まりすぎての高値警戒感から、10時頃までは多くの銘柄が寄り天になっておりましたが、そこから先物がVWAPを上回って推移するに従い、始値よりも上回る銘柄が多くなってきております。

今のところは高値圏でフラフラと浮遊している状態です。

これからの動きですが、今晩以降の為替を含めた海外市場がどこまで平静さを取り戻すかにかかっていると思いますが、このところの論調からすると、更なる破綻のニュースか何かが出るのを身構えているような節があります。

そりゃ、金曜日にあれだけの大暴落を喫したばかりですので、それも致し方ないかと思います。今週いっぱいは当座の相場がどちらに動くのか見極めたいと思っております。多分、投資家の大半がそのような身構えでしょうから、今日の後場に一瞬16000円近くに戻ってもそこからはデイトレなり戻り売りの売り攻勢が強まると見ております。

持株のケアネットは結局、金曜日にあまり下げなかった分だけじり貧もいいところです。出来高が少ない新興株は、大きな波の影響は受けづらいと思いますが、この波乱相場では魅力なしといったところでしょうか。どうせなら、5310東洋炭素でも金曜日に買っておけば良かったのでしょうが、まあ、あの雰囲気で持ち越しは出来ませんでした。ところが我が家人は乏しい資金から、あの仕手株の6378木村化工機を買っていたようです。もっとも、買ったのは上げていた時のようです。後2回ほどストップ高を演じてくれないと買値に戻らないと言っております。このくらいのくそ度胸が金曜日に発揮されていれば文句はなかったのですが。。。。

例の黄金分割比率の15670円に筆者は随分とこだわっております。この1週間でこれを安定的に上回るか、それとも抜けるかで、これからの相場が立ち直りの方向にあるのか、それとも、更なる下落の波に見舞われるのかを見定めたいと思います。金曜日は、このラインを破られてから、1度戻して奪還ならないと思った投資家の怒濤の売りがありましたね。
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サブプライム問題の追加補足

2007-08-19 12:38:06 | 株に出会う
当初、明日の注目銘柄の最後に下記文章を追加補足しましたがブログとして独立させます。

先ほど終了したテレビ朝日のサンデイプロジェクトに出演した、三菱UFJ証券のチーフエコノミストの水野和夫氏が、今回の問題はこのまま収束に向かうのか、それとも世界経済を恐慌にまで陥れる可能性があるのか?との田原総一郎の質問に対して、「私は後者だと思います。」とはっきりと答えておりました。公の場でここまではっきりと言明するとは、これは意外でした。早速、双日のコメンテーターが実体経済がよいので私はそうは思わないと否定しておりましたが、専門家の口からこれほどの発言が出るとは、やはり予想通りのひどさかと思います。言ってみれば、日本のバブルの時は当事者(日本の金融機関、ノンバンク、住専など)が限定されていたため、そこに公的資金を投入するなりの大手術で、何とか悪性腫瘍を切除し立ち直ることも出来たのですが、今回は、サブプライムという悪性腫瘍が、血液やリンパ液にばらまかれて身体全体(世界中)に既に回ってしまっており、部分切除での回復は不可能です。抗ガン剤のような「劇薬」があればまだよいのですが、それらをあらかじめ処方していた訳ではありません。また資本主義には、人間の飽くなき欲望をコントロールする、「劇薬」はそもそもないでしょう。すると、当面は進行が早い悪性の癌のような動きをするのかも知れません。水野氏は、住宅抵当証券を世界にばらまいた金融機関に証券をすべて環流させ、そこに巨額の公的資金を投入することが解決策の1つですが、それは不可能でしょう。とも言っておりました。まさに、一度身体全体にばらまかれた癌細胞と同じです。

これと合わせて、このブログのブックマーク先の「いちカイにヤリ」さんの「或るヘッジファンド・マネージャーの顧客への運用レター」や「冷静なランドル・フォーサイスの記事」のブログもご参照下さい。彼が言っているプライム・ブローカーの筆頭がモルガン・スタンレーです。これがやられると大変なことになります。
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明日の注目銘柄(8.20.07)

2007-08-19 10:00:31 | 明日のモニタリング銘柄
金曜日でかなりの痛手から、株に対する嫌悪感が強まった方も多いかと思います。しかし、このような痛手を受け止めることができるだけのリスク管理が株にも必要です。幸い筆者は信用枠全開での買いといったことは16日にはしておりませんでしたので、立ち直れないほど打ちのめされておりませんでしたが、それでも、まさかの日経平均の下落でしたので、いつもの新興市場のリバウンド局面がつい頭をよぎって、トレード金額としてはこのところの最高値に多分達していた筈です。それもこれも事態を客観的に読み切れなかった、「自らの欲望」に引っ張られた結果だと強く反省しております。場中でも、どこまでならリスクがとれるのかを冷静に見定めることが如何に困難だったことか。。。

そのため、機関投資家では機械的なストップロスを入れている訳ですね。人間の心理状態ほど今回のような局面ではあてにならないものはないことを、彼らは過去の経験から掴んでいた訳です。

少しでも挽回する以外にありません。テクニカル分析からいうと全ての銘柄が買いです。しかし、それでは何のために今までオシュレーターを中心としたデータを蓄積して活用してきたのか意味がありません。そこで、今日もこれまで同様の手法を使います。それ以外にはありません。テクニカルな数値は基本的には省きます。

1.8732マネーパートナーズ
 個人に人気な銘柄だけに投げが加速しての上場来安値。FXブームが終わればこの株も危うくなりますが、マシントラブルが元に戻っている前提で注目。

2.3789ソネットエンターテインメント
 何とか275Kで踏みとどまってはおります。根強い人気で金曜日でも底割れなし。

3.4901富士フイルムホールディングス
 あのトヨタでも外国人株主比率は27%ほどですが、この株は50%もあります。ソニーの52%に次ぐ多さです。ソニーは業績面で不安がありますが、この株は7月末に中間期業績を上方修正しております。外国人売りがどの程度吹き荒れるかも含めてこの株に注目。

4.4503アステラス製薬
 これも外国人株主比率は42%ほどと高いし、ほぼ半分は海外売り上げですから為替もあってのここまでの売り込まれようでしょう。しかし業績は好調。

5.7011三菱重工業
 これは単にこれだけの下げでもOSCが30%を割らずに「抵抗」していることに敬意を払っての注目です。まあ、これ以上下げようがないのなら買いか。

6.6222島精機
 中国需要で1Qの前年同期比が3.3倍を叩きだした会社です。やっと買いたくなる水準まで降りてきたようです。もちろん下値余地はありますが、この会社の独自技術で自動で編み上げていく様を以前テレビで見たことがあります。これは津田駒なども含めてまだまだ伸びるかと。

7.7518ネットワンシステムズ
 7月30日に前年比9.18倍という驚異的な1Q決算をマークした会社。更に自社株買いもあって181Kまで上げた会社です。ここは押し目での買いか。金曜日もたったの3Kしか下げておりません。その意味では超安定株。

8.7003三井造船
 まさかのストップ安を一時つけました。造船各社の中でも押されております。まさか400円台への突入はないかと思います。

9.7236ティラド
 金曜日に一旦耐えきれずに手放した株。この株思いの外、海外比率や外国人比率が高くありません。そのあたりが金曜日に比較的軽症に終わった理由かも知れません。ともあれ540円という5月11日の安値までは到達せず、8月8日のOSC36%からの底割れもなくというところです。再度安値があれば買いたい株の1つ。

10.9650テクモ
 6月中間期で前年同期比2倍の利益をマークしたゲームソフト開発をてがける株。ここからの下げは限定的かと思います。比較的ボラティリティも低い動きです。中期で考えるなら今かも知れません。4822ハドソンは大きな落ち込みですがこちらは来期の見通しが四季報を下回っているためと思われます。

以上です。

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サブプライム問題はサブプライムを超えている

2007-08-18 19:43:36 | 金融全般
コメント欄でmaimaiさんから、今回の利下げで期間限定(1-3ヶ月)でマーケットが落ち着くのではないか、その点について考えに対してのご質問がありました。

回答はコメント欄にしましたが、アメリカの住宅問題はサブプライム問題だけではないことを再確認しておきたいと思います。

アメリカの住宅ローン総額は昨年で10兆ドル、多分今年は11兆ドルに達しているようです。うち、サブプライムのローンの比率は13%程度です。11兆ドル=1265兆として、164兆円程度がサブプライムローンです。

その他の住宅ローンとしては、Alt-Tローン、プライムローン、あるいは金利だけを払うインタレストオンリーローンなどのローンがあります。

これら住宅ローンの60%が、MBS(=住宅抵当権付き証券)化されて世界中の金融機関(銀行、証券会社)、ヘッジファンドに売られております。残高は2007年では760兆円にも上ります。これでアメリカは年間100兆円の赤字の穴埋めをしていた訳です。

この住宅抵当証券(MBS)を世界の金融機関やヘッジファンドが一体全体いくら持っているのか、どれくらいの隠れ損失が出ているのかの情報がないため、疑心暗鬼となってしまって、金融機関の間での貸し借りが事実上出来なくなってしまったのが、中央銀行による緊急の資金注入の理由だった訳です。

そして問題は、サブプライムを組み込んだ証券のみならず、Alt-Tやプライムローンを組み込んだ証券も売れなくなってしまったということです。

さらに衝撃的なことは、欧米の大手証券会社は、住宅ローンを組み込んだヘッジファンドの証券については、その資金の融資をしないとしたことです。

MBSが売れなくなっていること、そしてそれを担保にした融資もなくなるということは、ローンが組めないということとなります。ローンが組めないので住宅は売れないこととなります。

こうして住宅市場が機能不全に陥るとますます延滞率が上がっていきます。それはサブプライムローンだけでなくインタレストオンリーローンやAlt-Tローン、更にはプライムローンも影響を受ける訳ですね。

こうして、住宅ローン市場全体の延滞率がサブプライムローンの現下の14%を筆頭に、その他のローン特にインタレストオンリーローンやAlt-Tローンについても上がっていくと想定される訳です。全体ではいくらに今現在なっているのかは定かではありませんが、一説には10%(126兆円)になっているのではないかとも言われております。

その背景としては、いわゆるホーム・エクイティ・ローンという、筆者の家人のように、お金を使いたくて仕方のない消費者にとっては夢のようなローンがあります。持ち家の値上がり益分を使途が自由な金として融資が受けられるローンです。住宅の時価が1000万円上がると1000万円を自由に使えたのです。しかし、これはあくまでも借金です。住宅価格が値上がりしている間は、住宅を売れば返済が容易ですが、その住宅が売るに売れなくなれば、その1000万円の借金分までも支払いに加わってきます。その帰結は個人の破産です。こうして、住宅価格が上がり続けることを前提に作られた諸制度がすべて逆流をし始める訳ですね。

これがアメリカの住宅問題の根本にある大きな問題です。

日本のバブル崩壊時の金融機関の不良債権に相当する額が、今回のサブプライムローン問題のマーケットにおけるインパクトとしては横たわっていると考えられます。

もう1つ、ほとんどニュースに出てこないのは、証券を引き受けている筈のフレディマックとファニーメイへの影響度です。証券の引受額を増やすことを検討中とのニュースはありますが、この両公社も被害を受けている筈です。この両公社が発行するパススルー証券はAAAの格付であり、世界中の金融機関や機関投資家が買っております。この2社にもし今回の問題の余波が及ぶようになると、これは下手をすると金融恐慌への引き金になりかねません。

このように、巷でサブプライム問題と呼ばれている、アメリカの住宅ローンを巡る問題については、極めて深刻な構造的な問題が横たわっており、その真相が徐々に明らかになるにせよ、問題の解決にはかなりの時間がかかるものと思います。

今回のFRBによるディスカウントレート(公定歩合)の引き下げは、こうした問題の根本的解決には全く関係ありません。単に資金ショートで金融機関同士の決済が不能になるのを当面凌ぐための対症療法にしか過ぎません。

その効果で世界の株式市場や外為市場が当面立ち直りを見せるにしても、時間が経つにつれ急速に色褪せて来るものと思います。
コメント (2)
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