株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

明日の注目銘柄(8.17.07)

2007-08-16 21:28:48 | 明日のモニタリング銘柄
今まで、京都の「五山送り火」のテレビ中継を見ておりました。例の大文字の送り火です。大という字は、火とも大とも読めると、宗教哲学者の山折哲雄が言っておりました。大は人の字に一を引いたものです。

夜に入ってからの為替相場は、この大文字に先駆けての炎上です。どの通貨も強烈な円高に見舞われております。

今日の後場の終盤からの日経平均の切り返しも強烈であり、いつになく乗り遅れまじと買い玉を仕込みました。4062イビデン、4997日本農薬、6136OSG、そして7236ティラドです。

これでNYダウがまた下げれば、再度手痛い下落に見舞われそうです。

しかし、今日の後場はいつになく下げ止まりの様相を呈した活況ある値動きでした。

日経平均のOSCは+3%の41%に、先物も+1%の37%に、それ以上に切りかえしたのは新興市場でした。マザーズ指数が+8%の31%、ヘラクレス指数が+10%の36%でした。

皆さん、こつんと底打ちした音を聴いたのではないでしょうか。

しかし、世の中は一瞬先は闇です。この超円高で明日は再度輸出関連企業の売りが相場の足を引っ張ることでしょう。

それはともかく、乗ってしまった舟に今更降りる訳にはいきません。もう川だか海だか知りませんが、流れに身を委ねる以外にありません。京都五山の送り火も、時が経ってこの世からあの世へと送り出せば、自ずと鎮火します。相場も同じでしょう。問題は誰を送り出せば御霊が安らかになるのか、皆目分からないことです。

さて、明日の注目銘柄です。

テクニカル用語の簡単解説

1.2150ケアネット
 今日は再度143Kの安値を付け、控えめな切り返しです。136Kからは強烈に切りかえしておりますが、果たしてここからはどうか?普通の相場環境なら上げるのですが。

2.3789ソネットエンタテインメント
 RSIも17%まで落とし、OSCは+1%の47%とコンバージェンスしております。285Kが2回試され、そこで踏ん張っております。明日はこのまま上昇に転じるか?

3.5405住友金属工業
 571円まで付けてからのOSCを29%→34%へと伸ばしてのコンバージェンスです。指数値は今年1月12日のレベルまで下降。RSIは前日同値の21%です。これで上がらないと552円あたりまでの調整に引きずり込まれるかも。

4.7012川崎重工業
 OSCを32%→35%へと伸ばしてのコンバージェンスです。今日の455円はこの株としては底値レベル。

5.4062イビデン
 この優良株が25MAから97%まで落とされました。もっともこの間上げてきた反動安かと思います。OSCも+2%の39%と絶好の位置。

6.5855アサヒプリテック
 OSCの32%→38%への切り返しで、3000円割れからは何とか脱出。RSIも32%で前日同値は、この株としては最低レベルです。

7.4757インテリジェンス
 今日は明らかにOSCを7%も上げて35%での切り返しです。これでPERも13倍少々。そろそろかも知れません。上げる時は意外と爆発力を発揮します。

8.4296ゼンテック・テクノロジー
 ここまで落ちれば反発体勢にあります。いい形で終わっております。190Kが明日破られるようだと、これは一波乱ありか。

9.4822ハドソン
 今日の後場は滅茶苦茶に売り攻勢をかけられておりました。何事も極端に走るのがこの株の良さ。RSIも6月12日の8%は別にしても、今日で18%まで下落。引けにかけての80円ばかりの切り返しの勢いが明日も続くかどうか。押し目を待つなら1251円を割らないのを確認しての反転に乗る戦法です。

その他、鉄鋼は軒並みテクニカルには切り返しのパターンに嵌っております。その他10銘柄ほど気になる株がありますが、あまり沢山書いても惑うばかりのため、上記に押さえておきます。

しかし、明日はあくまでNYダウ次第。何ともまあ不安定な相場です。それも仕方ないでしょう。資本主義の根本がぎしぎしと音を立ててあえいでいるのですから。せめで2-3日は小康状態に持ってきて欲しいものです。
 
 
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投げが始まる

2007-08-16 11:27:26 | 株に出会う
今回の下落は、資本主義の根幹を揺るがす問題を含んでおり、ただものではないと書いてきましたが、その線に沿って動いているようです。

問題は、レバレッジをかけたヘッジファンドの投機的手法に破綻がきているということです。彼らの運用資産は190兆円とも言われておりますが、プライム・ブローカーと呼ばれる金融機関(後述)からの借入資金を加えて、大体10倍から20倍のレバレッジを効かせた取引を行っております。すると190兆円の運用資金は1900兆円から3800兆円となります。そのヘッジファンドの運用収益が直近のヘッジファンド・リサーチグループの集計では-1.9%に落ち込んでいるのですね。

これではヘッジファンドにお金を預けている人は、これ以上の損失はご免とばかりに解約に走るのも当然でしょう。そこにパリバ傘下のヘッジファンドの解約停止です。

ヘッジファンドにお金を貸しているプライム・ブローカーも追加の担保の差し入れをヘッジファンドに要求しているでしょうが、現金を持たないヘッジファンドは破綻を待つ以外にありません。

そのプライム・ブローカーにも、従って、今回の問題の火が飛んでいることは明らかです。融資順に、MS(22%)、ベア・スターン(19%)、GS(17%)、UBS(7%)、クレディ・スイス(5%)、シティ・グループ(4%)、メリル・リンチ(3%)ドイツ銀行(3%)、リーマン・ブラザーズ(2%)、JPモルガン(2%)

そうそうたるメンバーです。これまで一般社員でも億を超えるボーナスで我が世の春を謳歌していた連中ですね。

仮にモルガンスタンレーがヘッジファンドのレバレッジ10倍の資金の22%を貸し出していたとすれば、1900兆円X0.22=418兆円にもなります。

1998年のLTCMの破綻の時は、36億ドルの緊急融資で連鎖倒産の危機を逃れました。たったの36億ドル、4200億円です。今回、MSが10%のロスを計上しただけで41兆円にもなります。他にもプライム・ブローカーは前述したように、それぞれがヘッジファンドへの融資を抱えております。

これが今回、9.11の同時テロの時の3000億ドル(35兆円)を上回る40兆円もの資金を、ECB、FRB、そして日銀が注入した真の理由かと思います。

どうでしょう。問題の真の本質がどこにあるかお分かりかと思います。

しかも、サブプライムローンを取り込んだCDOは、AAAの格付でも実態はBBB以下ということが、日経にも堂々と書かれるほどに、信用格付け機関の腐敗が進行していることが、世間にあからさまになりました。

15670円で踏みとどまれば、かろうじてトレンド転換にはなりませんが、これを切ると、もはや黄金比率ではどうのこうのと言っていられません。確実なトレンド転換となりますね。そこで踏みとどまれる新たな金融政策が発動されるのかどうか注目ですが、アメリカは、筆者が度々言ってきたように、金利を下げるとドルの暴落を招くため、これは出来ません。やれば破綻に向かって突き進むことになります。麻薬中毒患者に緊急の薬(ヤク)を与えるようなものです。

まさに世界経済は正念場を迎えております。一体、バーナンキはどうするのか?短期政策金利しかコントロール手段を持たないFRBに過大な期待は禁物か。。。。
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