さて、遅ればせながら1月25日(日)の盛岡でのWS後記。
1コマ目はリズムを叩くWS、そして2コマ目はウードとダラブッカのデュオの演奏で踊るWS。
どちらも、皆さん、熱心に聞いてくださいました。
ベリーダンスが広まっていくに連れて、ダラブッカを叩く人も増えていて、それを実感した次第でした。
今はウードが専門ですが、元々は(今も現役ですが(笑))ダラブッカを叩いていて、2005年にエジプトに行った当初の目的は、ダラブッカを学ぶ事でした。
その頃は、誰も知らなかった左手のダブル・ストロークの方法を、今は亡きハミース・ハンキッシュからしっかり教わった事が、私のオリエンタル音楽の奏者としての始まりであり、更にウードをアラディーン先生に学んだ事で、今のウード奏者としての地位を確立する基礎になった訳で、
その後に現れてきたミュージシャン達の淵源となっている訳です。
こうやって、盛岡にもミュージシャンが増えて行ってくれると、とても楽しみです。
ベリーダンスは、勿論、中東発信のダンスであり、という事は、中東の音楽の構造を知らないといけません。
その意味で、特に基本となるのがリズムであり、様々なリズムがあります。
リズムを把握すれば、メロディも勿論把握することになるので、リズムを学ぶ事はとても重要であり、更に、それぞれのリズムのグルーブを実際に叩いて感じる事はもっと大事です。
また、中東、つまりオリエンタルの音楽で重要なのが、タクシームと呼ばれる即興演奏です。これは、とても重要で、タクシームCDというのが有る位、タクシームは重要なのです。
何故ならば、タクシームは演奏技術は勿論、マカームと呼ばれる音階の体系を把握していなければならず、更に、それをどう展開させるか、様々な知識が必要とされ、タクシームが、その奏者の素晴らしさを証明すると言っても過言ではありません。
このタクシームでダンサーが踊る場合、以前にも書きましたが、即興で踊るには、しっかりした技術がないと踊れません。また、タクシームがどういう物なのか、それを知らないと踊れません。
今回は、旋律楽器がウードだけだったので、ウードのタクシームでどう踊るのか、というような内容でしたが、皆さん熱心に踊ってくださいました。
ともあれ、生演奏で踊る場合も勿論、あくまでもダンサーが主役であり、ミュージシャンは名脇役です。ミュージシャンは、ダンサーの要求に応え、しっかりサポートする事が大事であり、更に、CDで踊る以上に素晴らしいパフォーマンスを引き出す事が重要な使命です。
盛岡だけでなく、全国で、そういうミュージシャンが育って、生演奏で踊るベリーダンサーのショーが出来るようになると、きっと日本の将来も楽しくなるのではないでしょうか?
ともあれ、また盛岡の皆さんにお会いできますように。