ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

ベリーダンスと音楽の夜 第105夜 後記

2015-02-08 10:40:11 | 日記

そして1月31日は、「ベリーダンスと音楽の夜 第105夜」でした。大勢の方々にお越しいただきまして、誠にありがとうございました!

今回のダンサーの皆さんは、Kahoさん、IkuyoさんSalimaさんの3人でした。

Ikuyoさん、Salimaさんはこのイベントに初出演。ともあれ、皆さん、それぞれ個性的で、とても素晴らしいパフォーマンスで、会場もとても盛り上がっていました。

Ikuyoさんは、主にトルコのスタイルで、Salimaさんは、もちろんエジプトのスタイルで、特にAna Bastannakでのパフォーマンスは、見応えがありました。

Kahoさんは、Mastikaの冒頭で、フラメンコのカスタネットを用いて登場するなど、それぞれの持ち味がしっかり出されていて、演奏している我々も、とても気持ちが良い物でした。

皆さん、またよろしくお願いいたします!我々も、頑張ります!

さて、東京ではミュージシャンも増え、生演奏のショーが、割りと気軽に行えるようになって来ました。

特に、ハスィン・ジベリが参加しているアル・クヌースみたいなミニマム編成のグループ、つまり、アラビック・キーボード、歌、ダラブッカ、ダフ、で構成された(しかもアラブ人!)バンドなど、注目すべき存在が出てきました。(私も、ハスィンからは、色々学んでい行きたいと思っています。)

ミュージシャンが増える事は、とても良い事ですが、今後、こういうショーで重要なのは、その質の問題だと思います。

まだまだ、プロのミュージシャンと呼べるレベルのミュージシャンは実際には少ないのが現状だと思います。

批判もあるでしょうが、思っていることを詳しく書いてみると、音楽の知識はとても多くても、演奏技術がとてもプロと言えるほどではないとか、

ウードを弾いていても、ギターの延長程度でしかないとか、

音大出身で、ヴァイオリンを弾きこなすのはとても上手でマカームの音程もしっかり出せるが、結局はJazz の延長とか、Rockの延長とか、そんな理解程度でしかない、とか。

そんな連中が、中東の音楽を演奏をしているとはいえ、結局は、Jazz や、Rock、西洋クラシックの延長では、本質的な物は得られないし、

狭い日本のある地域で「プロです。」と、自称しているレベルで満足している人はそれで結構でしょうが、私は、そんな連中と同じに見られるのは屈辱に近いし、最も恐れている事です。(勿論、そうは見られていない、と思いますが。)

そういう意味では、定期的に中東に行って、技術だけでなく、そこの雰囲気とか文化とか、貪欲に学びに行っているミュージシャンの皆は、凄いと思うし、そういうミュージシャンとは、話も合います。実際、彼ら、彼女たちの演奏からは、それを感じますし、やっぱり素晴らしい。

更に、それ以上に、多くのダンサーの皆さんは、ずーっと以前から、中東を訪れ、本場のショーを見、学んで来られた人ばかりで、実際は、そういうダンサーの皆さんから、自称ミュージシャン共は、学ぶべきなのだと思いますし、多くのミュージシャンは、そういったダンサーを尊敬すべきなのです。

何故ならば、彼女達がいなければ、私のようなミュージシャンが、存在する訳がない。

更に、ベリーダンサーがいるから中東の文化が世界中に広まっているのであって、ミュージシャンの力だけでは、こんなには広まっていない、と言っても過言ではないでしょう。

ともあれ、色々と、書きましたが、今年も頑張ってまいります!

皆さん、よろしくお願いいたします!

珍しく、アングルを変えて私が撮ってみた集合写真(笑)


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