友人の幸雄さんが、フェイスブックにこんな情報を載せてくれました。
転載させてもらいます。
↓以下、転載はじめ
早くも6回目の、地下水放出が終わりました。
1回目以降、目立った報道は、「12番井戸のトリチウム濃度上昇に付いて」があったきり。
その記事も今や、うやむやのまま、W杯の喧騒に溶け込み、着々と地下水は、東電のペースで放出されています。
これまでの報告の仕方ですが、開始時に分析結果を添付し、終了時に放出量を記しています。
論議を呼んだ第1回目の放出開始時には、ストロンチウムの分析値も入っていましたが、2回目以降は入っていません。
突っ込めば、いつもの通り、「分析時間に時間が掛かる」事を理由に、後出しにするのでしょう。
こちらから突っ込まなければ、2~3年は放置、のパターンです。
この件に関しては今も、汲み上げている井戸の、南側3カ所のトリチウム濃度に、非難がされています。
トリチウムは水として存在し、除去が難しい事もあって、結果的に規制が緩くなっていますが、
内部被曝については、決して楽観できる相手ではありません。
(*トリチウムに関して:http://tabemono.info/report/former/genpatu5.html)
ところで、今まで行われた排水(比重1として)から出たトリチウムの総量って、どのくらいなんでしょうか?
分析値は、第3者機関ではなく、東電の値を使いました。
●1回目(5月21日)=220㏃/L 561t=123,420,000 ㏃
●2回目(5月27日)=150㏃/L 641t=96,150,000 ㏃
●3回目(6月 2日)=200㏃/L 833t=166,600,000 ㏃
●4回目(6月 8日)=170㏃/L 1,563t=265,710,000 ㏃
●5回目(6月14日)= 95㏃/L 1,443t=137,085,000 ㏃
●6回目(6月20日)=120㏃/L 1,765t=211,800,000 ㏃
――合計で 1,000,765,000 ㏃
ここ2カ月で、ざっと10億㏃余りのトリチウムが、福一から太平洋へ出されました。
トリチウムの半減期は12.3年。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/2014/1238065_5851.html
福島第一原子力発電所 地下水バイパス 一時貯留タンク(Gr2)からの排水について(続報)|
東京電力
www.tepco.co.jp
↑以上、転載おわり
そしてこれは、月刊誌『食品と暮らしの安全』に、2012年の3月号に掲載された、トリチウムについての記事です。
↓以下、転載はじめ
トリチウム(三重水素)
浄化水を放出するな!水蒸気も怖い!
■基準以下のトリチウム
「体内に取り込まれたトリチウムが、遺伝子の構成元素になると、放射線を出してトリチウムがヘリウムになったとき、遺伝子DNAそのものが壊れるのです」。
槌田敦先生にインタビュー(2012年3月号8ページ)しているとき、こう伺いました。
トリチウムは、先月号、先々月号でお知らせしたより、もっと怖い放射能でした。
トリチウムは三重水素ですが、たいていは水として存在します。
口や鼻、皮膚から吸収されると、 ほとんどが血液中に取り込まれ、体内のどこにでも運ばれ、水や水素として、体の構成要素になります。
このトリチウムは、基準が非常に緩いので、世界中の原発から放出され続けています。
まれにしか検査されませんが、検出されても「基準以下」と報道されることがほとんど。
処理して取り除くことができないため、問題にしても仕方ない、という雰囲気なのです。
原発推進を掲げた新聞では、トリチウムの危険性が取り上げられることはありません。
反原発派も、あまり問題にしていません。
■コップの水は、EU 水質基準の26倍
それでも原発事故後、大きな話題にかかわったことがあります。
10月31日、内閣府の園田康博政務官が、5、6号機から出た汚染水の純水をコップに入れて、 報道陣の前で飲み干した水に含まれていた放射能が、トリチウムです。
原発事故後、伐採した樹木が自然発火することを予防するために、散布されていた水の危険性が問題になりました。
「東京電力が『飲んでも大丈夫』って言ってるんですから、コップ1杯ぐらい、どうでしょう」と、 記者会見でフリージャーナリストの寺澤有さんが質問。
会見後、寺澤さんは「絶対飲まないほうがいいです」と園田政務官に言ったのですが、 「飲めるレベルの水であることを言いたかった」と飲んでしまったのです。
その前に公表されていた東電の資料を見ると、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137は「不検出」で、 トリチウムは1リットル当たり2,600ベクレル(Bq)とありました。
下欄に、WHO 基準が10,000Bq/リットルとあったので、「飲めるレベル」と思ったのでしょう。
しかしアメリカでは、トリチウムが原発周辺でガンを起こして問題になっていることを、 月刊誌「食品と暮らしの安全」の2010年8月号「アメリカの市民生活」で取り上げています。
アメリカの飲用水のトリチウム基準は、2万ピコキュリー(740ベクレル)/ リットル。
コップの水は、飲用水基準の3.5倍だったのです。
EUの水質基準はもっと厳しく、100Bq/ リットルなので、コップの水は26 倍になります。
知っていたら、この水は飲めないでしょう。
やはり東電にだまされていたわけで、園田政務官が白血病にかからないことを祈ります。
■蒸発濃縮装置から水もれ
12月8日、10万トンのトリチウム汚染水を海洋に放出することを、東電が検討していることが判明。
全漁連(全国漁業協同組合連合会)と、鹿野農林水産大臣が反対したので、東電はいったん海洋放出案をひっこめました。
その直前の12月3日、汚染水処理施設の蒸発濃縮装置から、水漏れが発覚しましたが、
この装置から蒸発させているのが、トリチウムを含む水蒸気でした。
3.11 以降に、原発が次々と爆発しましたが、水素爆発の「水素」には、多量のトリチウムが含まれていました。
ただ、当時は、半減期の短いヨウ素が、危険な放射能の主役だったので、トリチウムの危険性が報道されなかったのは仕方ありません。
■DNA の中に入ると危険
トリチウムは、弱いベータ線を出します。
このベータ線は、細胞内では1ミクロン(1000分の1mm)ぐらいしか飛ばないので、
血液として全身をめぐっている間は、遺伝子DNAをほとんど攻撃しません。
ところが、トリチウムが細胞に取り込まれ、 さらに核の中に入ると、DNAまでの距離が近くなるので、
ここからは、放射性セシウムや放射性ストロンチウムと同じように、DNAを攻撃するようになります。
トリチウムには、この先があります。
化学的性質が水素と同じなので、水素と入れ替わることができるのです。
DNAの構造には、水素がたくさん入っていて、トリチウムがここに入っても、DNAは正常に作用します。
問題は放射線を出したときで、トリチウムはヘリウムに変わります。
そうなると、放射線で遺伝子を傷つけるのに加えて、ヘリウムに変わった部分のDNAが壊れて、遺伝子が「故障」することになります。
この故障がリスクに加わるので、トリチウムは、ガン発生確率が高くなるのです。
遺伝子が故障した細胞は生き残りやすいので、ガン発生率が高いとも考えています。
そのことを裏付けるような訴訟が、アメリカで起きています。
シカゴ郊外で、100人以上の赤ちゃんや子どもがガンにかかった(先月号p6)のは、事故を起こした原発から放射能が出たことが原因ではありません。
正常に運転されている原発から出ているトリチウムが、飲み水を汚染し、放射能の影響を受けやすい赤ちゃんや子どもにガンを発生させたとして、訴訟が起きているのです。
■原子力ムラがNHKに抗議
放射能の国際基準は、いい加減に作られているという当事者の証言と、
シカゴ郊外で、子どもにガンが多発している事実を放送した 『追跡!真相ファイル 低線量被ばく 揺らぐ国際基準』(NHK、2011年12月28日放送)に対して、
原発推進を訴える3団体のメンバーが、NHKに抗議文を送っていたことを、2月1日に、東京新聞が明らかにしました。
事故までは、「原発事故は起きない」と抗議活動をしていた団体が、少なく見ても5000人をガンで殺すような大事故が起きたにもかかわらず、
1年もたたないうちに、原発利権を守る抗議活動を、再開したわけです。
私たちは、この番組を、応援する必要があります。
■福島県民が危ない
爆発した福島原発は、炉の下に落ちた核燃料を、水を入れて冷やしているので、トリチウムの大量生成装置になっています。
トリチウムの検査データを調べると、2011年9月に、2号機のサブドレンの水から、2,400Bq/リットル検出されていました。
取水口内の海水では、2011年9月に470Bq/ リットル、2011年10月に920Bq/リットルのトリチウムが検出されていましたが、 これは、海水で薄まった値と考えられます。
これ以外のデータが見つからないので、トリチウムの検査結果は、まだすべて隠されたままです。
原発の汚染水を浄化しても、トリチウムだけは、まったく除去することができません。
それは最初からわかっていたので、問題にならないようにトリチウムの基準を緩くして、 水蒸気として大気中に放出したり、海に流してきたのです。
今でもトリチウムは、毎日、原発から水蒸気として放出され続けています。
それに加えて、「いつまでもタンクを増設することはできないでしょう」と言って、
東電は近いうちに、10万トンを超えるトリチウム汚染水を、海に流そうとしています。
これを止めないと、福島県と周辺の県民に、被害者が出ます。
トリチウム汚染水は、海水より軽いので、海面から蒸発し、それが雨になって陸にも落ちてくるからです。
すでに、トリチウム汚染は広がっていると考えられますが、それがさらに広範囲になるので、
原発の浄化水の放出を止めるように、世論を形成していく必要があるのです。
水道水にトリチウムが含まれるようになると、白血病や脳腫瘍が多発します。
トリチウムは、水素と化学的性質がほぼ同じですが、まったく同じではなくて、脳の脂肪組織に蓄積しやすいことが判明しています。
だから、トリチウムがつくるガンでは、脳腫瘍がもっとも多いようです。
トリチウムによる被害が出ないようにするには、タンクを造り続けるしかありません。
トリチウムの半減期は12.3 年なので、120年ほど貯蔵すれば、トリチウムは1000 分の1になって、汚染水を放出できるようになります。
月刊誌『食品と暮らしの安全』2012年3月号No275 掲載記事(全文)\
↑以上、転載おわり
上記の記事を読んでから、この、幸雄さんが計算してくれた現実を読むと……、
ここ2カ月で、ざっと10億㏃余りのトリチウムが、福一から太平洋へ出されました。
本当に、日本は、日本の海は、いえ、地球の海は、いったいどうなってしまうのだろうと、暗澹たる気持ちになります。
それを、総理大臣である男は、完全にコントロールされているなどと言い切ったまま、それを非難されることもなく、のうのうと、TV出演したり国会でいちびったりしています。
現実はやはり甘くはないのだと、認めることは勇気がいることです。
面倒なことにもなりかねません。
けれども、子どもたちは、言葉には出さないけれど、大人の勇気を心待ちにしています。
祈るような気持ちで、ぼくたちの未来をなんとかしてくれと、わたしたち大人に問いかけています。
転載させてもらいます。
↓以下、転載はじめ
早くも6回目の、地下水放出が終わりました。
1回目以降、目立った報道は、「12番井戸のトリチウム濃度上昇に付いて」があったきり。
その記事も今や、うやむやのまま、W杯の喧騒に溶け込み、着々と地下水は、東電のペースで放出されています。
これまでの報告の仕方ですが、開始時に分析結果を添付し、終了時に放出量を記しています。
論議を呼んだ第1回目の放出開始時には、ストロンチウムの分析値も入っていましたが、2回目以降は入っていません。
突っ込めば、いつもの通り、「分析時間に時間が掛かる」事を理由に、後出しにするのでしょう。
こちらから突っ込まなければ、2~3年は放置、のパターンです。
この件に関しては今も、汲み上げている井戸の、南側3カ所のトリチウム濃度に、非難がされています。
トリチウムは水として存在し、除去が難しい事もあって、結果的に規制が緩くなっていますが、
内部被曝については、決して楽観できる相手ではありません。
(*トリチウムに関して:http://tabemono.info/report/former/genpatu5.html)
ところで、今まで行われた排水(比重1として)から出たトリチウムの総量って、どのくらいなんでしょうか?
分析値は、第3者機関ではなく、東電の値を使いました。
●1回目(5月21日)=220㏃/L 561t=123,420,000 ㏃
●2回目(5月27日)=150㏃/L 641t=96,150,000 ㏃
●3回目(6月 2日)=200㏃/L 833t=166,600,000 ㏃
●4回目(6月 8日)=170㏃/L 1,563t=265,710,000 ㏃
●5回目(6月14日)= 95㏃/L 1,443t=137,085,000 ㏃
●6回目(6月20日)=120㏃/L 1,765t=211,800,000 ㏃
――合計で 1,000,765,000 ㏃
ここ2カ月で、ざっと10億㏃余りのトリチウムが、福一から太平洋へ出されました。
トリチウムの半減期は12.3年。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/2014/1238065_5851.html
福島第一原子力発電所 地下水バイパス 一時貯留タンク(Gr2)からの排水について(続報)|
東京電力
www.tepco.co.jp
↑以上、転載おわり
そしてこれは、月刊誌『食品と暮らしの安全』に、2012年の3月号に掲載された、トリチウムについての記事です。
↓以下、転載はじめ
トリチウム(三重水素)
浄化水を放出するな!水蒸気も怖い!
■基準以下のトリチウム
「体内に取り込まれたトリチウムが、遺伝子の構成元素になると、放射線を出してトリチウムがヘリウムになったとき、遺伝子DNAそのものが壊れるのです」。
槌田敦先生にインタビュー(2012年3月号8ページ)しているとき、こう伺いました。
トリチウムは、先月号、先々月号でお知らせしたより、もっと怖い放射能でした。
トリチウムは三重水素ですが、たいていは水として存在します。
口や鼻、皮膚から吸収されると、 ほとんどが血液中に取り込まれ、体内のどこにでも運ばれ、水や水素として、体の構成要素になります。
このトリチウムは、基準が非常に緩いので、世界中の原発から放出され続けています。
まれにしか検査されませんが、検出されても「基準以下」と報道されることがほとんど。
処理して取り除くことができないため、問題にしても仕方ない、という雰囲気なのです。
原発推進を掲げた新聞では、トリチウムの危険性が取り上げられることはありません。
反原発派も、あまり問題にしていません。
■コップの水は、EU 水質基準の26倍
それでも原発事故後、大きな話題にかかわったことがあります。
10月31日、内閣府の園田康博政務官が、5、6号機から出た汚染水の純水をコップに入れて、 報道陣の前で飲み干した水に含まれていた放射能が、トリチウムです。
原発事故後、伐採した樹木が自然発火することを予防するために、散布されていた水の危険性が問題になりました。
「東京電力が『飲んでも大丈夫』って言ってるんですから、コップ1杯ぐらい、どうでしょう」と、 記者会見でフリージャーナリストの寺澤有さんが質問。
会見後、寺澤さんは「絶対飲まないほうがいいです」と園田政務官に言ったのですが、 「飲めるレベルの水であることを言いたかった」と飲んでしまったのです。
その前に公表されていた東電の資料を見ると、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137は「不検出」で、 トリチウムは1リットル当たり2,600ベクレル(Bq)とありました。
下欄に、WHO 基準が10,000Bq/リットルとあったので、「飲めるレベル」と思ったのでしょう。
しかしアメリカでは、トリチウムが原発周辺でガンを起こして問題になっていることを、 月刊誌「食品と暮らしの安全」の2010年8月号「アメリカの市民生活」で取り上げています。
アメリカの飲用水のトリチウム基準は、2万ピコキュリー(740ベクレル)/ リットル。
コップの水は、飲用水基準の3.5倍だったのです。
EUの水質基準はもっと厳しく、100Bq/ リットルなので、コップの水は26 倍になります。
知っていたら、この水は飲めないでしょう。
やはり東電にだまされていたわけで、園田政務官が白血病にかからないことを祈ります。
■蒸発濃縮装置から水もれ
12月8日、10万トンのトリチウム汚染水を海洋に放出することを、東電が検討していることが判明。
全漁連(全国漁業協同組合連合会)と、鹿野農林水産大臣が反対したので、東電はいったん海洋放出案をひっこめました。
その直前の12月3日、汚染水処理施設の蒸発濃縮装置から、水漏れが発覚しましたが、
この装置から蒸発させているのが、トリチウムを含む水蒸気でした。
3.11 以降に、原発が次々と爆発しましたが、水素爆発の「水素」には、多量のトリチウムが含まれていました。
ただ、当時は、半減期の短いヨウ素が、危険な放射能の主役だったので、トリチウムの危険性が報道されなかったのは仕方ありません。
■DNA の中に入ると危険
トリチウムは、弱いベータ線を出します。
このベータ線は、細胞内では1ミクロン(1000分の1mm)ぐらいしか飛ばないので、
血液として全身をめぐっている間は、遺伝子DNAをほとんど攻撃しません。
ところが、トリチウムが細胞に取り込まれ、 さらに核の中に入ると、DNAまでの距離が近くなるので、
ここからは、放射性セシウムや放射性ストロンチウムと同じように、DNAを攻撃するようになります。
トリチウムには、この先があります。
化学的性質が水素と同じなので、水素と入れ替わることができるのです。
DNAの構造には、水素がたくさん入っていて、トリチウムがここに入っても、DNAは正常に作用します。
問題は放射線を出したときで、トリチウムはヘリウムに変わります。
そうなると、放射線で遺伝子を傷つけるのに加えて、ヘリウムに変わった部分のDNAが壊れて、遺伝子が「故障」することになります。
この故障がリスクに加わるので、トリチウムは、ガン発生確率が高くなるのです。
遺伝子が故障した細胞は生き残りやすいので、ガン発生率が高いとも考えています。
そのことを裏付けるような訴訟が、アメリカで起きています。
シカゴ郊外で、100人以上の赤ちゃんや子どもがガンにかかった(先月号p6)のは、事故を起こした原発から放射能が出たことが原因ではありません。
正常に運転されている原発から出ているトリチウムが、飲み水を汚染し、放射能の影響を受けやすい赤ちゃんや子どもにガンを発生させたとして、訴訟が起きているのです。
■原子力ムラがNHKに抗議
放射能の国際基準は、いい加減に作られているという当事者の証言と、
シカゴ郊外で、子どもにガンが多発している事実を放送した 『追跡!真相ファイル 低線量被ばく 揺らぐ国際基準』(NHK、2011年12月28日放送)に対して、
原発推進を訴える3団体のメンバーが、NHKに抗議文を送っていたことを、2月1日に、東京新聞が明らかにしました。
事故までは、「原発事故は起きない」と抗議活動をしていた団体が、少なく見ても5000人をガンで殺すような大事故が起きたにもかかわらず、
1年もたたないうちに、原発利権を守る抗議活動を、再開したわけです。
私たちは、この番組を、応援する必要があります。
■福島県民が危ない
爆発した福島原発は、炉の下に落ちた核燃料を、水を入れて冷やしているので、トリチウムの大量生成装置になっています。
トリチウムの検査データを調べると、2011年9月に、2号機のサブドレンの水から、2,400Bq/リットル検出されていました。
取水口内の海水では、2011年9月に470Bq/ リットル、2011年10月に920Bq/リットルのトリチウムが検出されていましたが、 これは、海水で薄まった値と考えられます。
これ以外のデータが見つからないので、トリチウムの検査結果は、まだすべて隠されたままです。
原発の汚染水を浄化しても、トリチウムだけは、まったく除去することができません。
それは最初からわかっていたので、問題にならないようにトリチウムの基準を緩くして、 水蒸気として大気中に放出したり、海に流してきたのです。
今でもトリチウムは、毎日、原発から水蒸気として放出され続けています。
それに加えて、「いつまでもタンクを増設することはできないでしょう」と言って、
東電は近いうちに、10万トンを超えるトリチウム汚染水を、海に流そうとしています。
これを止めないと、福島県と周辺の県民に、被害者が出ます。
トリチウム汚染水は、海水より軽いので、海面から蒸発し、それが雨になって陸にも落ちてくるからです。
すでに、トリチウム汚染は広がっていると考えられますが、それがさらに広範囲になるので、
原発の浄化水の放出を止めるように、世論を形成していく必要があるのです。
水道水にトリチウムが含まれるようになると、白血病や脳腫瘍が多発します。
トリチウムは、水素と化学的性質がほぼ同じですが、まったく同じではなくて、脳の脂肪組織に蓄積しやすいことが判明しています。
だから、トリチウムがつくるガンでは、脳腫瘍がもっとも多いようです。
トリチウムによる被害が出ないようにするには、タンクを造り続けるしかありません。
トリチウムの半減期は12.3 年なので、120年ほど貯蔵すれば、トリチウムは1000 分の1になって、汚染水を放出できるようになります。
月刊誌『食品と暮らしの安全』2012年3月号No275 掲載記事(全文)\
↑以上、転載おわり
上記の記事を読んでから、この、幸雄さんが計算してくれた現実を読むと……、
ここ2カ月で、ざっと10億㏃余りのトリチウムが、福一から太平洋へ出されました。
本当に、日本は、日本の海は、いえ、地球の海は、いったいどうなってしまうのだろうと、暗澹たる気持ちになります。
それを、総理大臣である男は、完全にコントロールされているなどと言い切ったまま、それを非難されることもなく、のうのうと、TV出演したり国会でいちびったりしています。
現実はやはり甘くはないのだと、認めることは勇気がいることです。
面倒なことにもなりかねません。
けれども、子どもたちは、言葉には出さないけれど、大人の勇気を心待ちにしています。
祈るような気持ちで、ぼくたちの未来をなんとかしてくれと、わたしたち大人に問いかけています。