安倍政権が教材化を狙う、戦前の道徳教育の根幹だった『教育勅語』。
この『教育勅語』を、小説家であり、文学者であり、文芸評論家であり、明治学院大学教授でもある高橋源一郎さんが、現代語に訳してくださいました。

https://mobile.twitter.com/takagengen
はい、天皇です。
よろしく。
ぼくがふだん考えていることをいまから言うので、しっかり聞いてください。
もともとこの国は、ぼくたち天皇家の祖先が作ったものなんです。
知ってました?
とにかく、ぼくたちの祖先は代々、みんな実に立派で、素晴らしい徳の持ち主ばかりでしたね。
きみたち国民は、いま、そのパーフェクトに素晴らしいぼくたち天皇家の、臣下であるわけです。
そこのところを忘れてはいけませんよ。
その上で言いますけど、きみたち国民は、長い間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきたわけです。
その点に関しては、一人の例外もなくね。
その歴史こそ、この国の根本であり、素晴らしいところなんですよ。
そういうわけですから、教育の原理もそこに置かなきゃなりません。
きみたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しないこと。
そして、友だちは信じ合い、何をするにも慎み深く、博愛精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、
そのことによって、智能をさらに上の段階に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、
なにより、公共の利益と社会の為になることを、第一に考えるような人間にならなくちゃなりません。
もちろんのことだけれど、ぼくが制定した憲法を大切にして、法律をやぶるようなことは絶対しちゃいけません。
よろしいですか。
さて、その上で、いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください。
というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために、戦争に行ってください。
それが正義であり、「人としての正しい道」なんです。
そのことは、きみたちが、ただ単に、ぼくの忠実な臣下であることを証明するだけでなく、
きみたちの祖先が、同じように忠誠を誓っていたことを、讃えることにもなるんです
いままで述べたことはどれも、ぼくたち天皇家の偉大な祖先が、残してくれた素晴らしい教訓であり、
その子孫であるぼくも、臣下であるきみたち国民も、共に守っていかなければならないことであり、
あらゆる時代を通じ、世界中どこに行っても通用する、絶対に間違いの無い「真理」なんです。
******* ******* ******* *******
やっぱり、こうやってわかりやすい文章になったものを読んでみると、
稲田防衛大臣の答弁が、いかに適当、あるいは意味を理解できていなかったかが、よくわかります。
わたしたち国民は、長い間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきた。
一人の例外もなく。
その歴史こそ、この国の根本であり、素晴らしいところなんだから、教育の原理もそこに置かなければならない。
わたしたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しない。
友だちとは信じ合い、何をするにも慎み深く、博愛精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、
そのことによって、智能をさらに上の段階に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、
なにより、公共の利益と社会の為になることを、第一に考えるような人間にならなくちゃならない。
もちろん、天皇が制定した憲法を大切にして、法律をやぶるようなことは絶対しちゃいけない。
さて、その上で、いったん何かが起こったら、というのはまあ、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕しなければならない。
というか、永遠に続く天皇家を護るために、戦争に行かなければならない。
それが正義であり、「人としての正しい道」なのだから。
この、天皇家の偉大な祖先が残してくれた素晴らしい教訓は、絶対に守っていかなければならない。
なぜならこれは、あらゆる時代を通じ、世界中どこに行っても通用する、絶対に間違いの無い『真理』なのだから。
こんなものを、道徳の授業に入れるなんて、どう考えても間違っています。
そんな教育が実施されてしまわないように、大人であるわたしたちは、議員ひとりひとりに訴えていかなければなりません。
親孝行や博愛精神、そして智能と徳と才能を育てるのは、わたしたち自身の生命を豊かにするためなのではなく、何より公共の利益と社会の為なのです。
そういうマインドコントロールによって思考能力が鈍り、戦争が起こるような有事には、奉仕と正義という言葉のベールでまとわれた『人殺し』を、意気揚々としに行くような人間が出来上がります。
『教育勅語』は、自分の頭で考えない、体制に盾つかない人間の育成を望む人々によって、持ち上げられているもの。
ああ、なんというおぞましさ。なんという愚かさ。
こんなものを崇めている安倍晋三は、日本語でさえまともに話せず、何かというと『総理大臣』だの『最高責任者』だのと声を張り上げるようですね。
ちょっと話題としては横にそれますが、おまけとして、ある日の国会での答弁を、ここにちょっと載せさせてもらいます。
「いわば、私は総理大臣なのでありまして、私が総理大臣である中に於いて、その中に於いてですね、私が総理大臣であることは、事実、であると同時に、大切なことは、この、私が総理大臣であることであって、これは、まさに、私は間違いなく、総理大臣なんだろう、と、このように思う次第でございます」
播磨屋さんではないですが、真性のバカ?と言いたくもなります。
この男はまず、政治家などという職を辞し、話し方教室に行くべきだと思います。
どうして他の議員の誰も、「日本語になっていない。意味が全くわからない。国語を勉強し直しなさい」と言わないのですか?
国会の答弁以前の問題だし、これを指摘できないのは腰抜け過ぎます。
この『教育勅語』を、小説家であり、文学者であり、文芸評論家であり、明治学院大学教授でもある高橋源一郎さんが、現代語に訳してくださいました。

https://mobile.twitter.com/takagengen
はい、天皇です。
よろしく。
ぼくがふだん考えていることをいまから言うので、しっかり聞いてください。
もともとこの国は、ぼくたち天皇家の祖先が作ったものなんです。
知ってました?
とにかく、ぼくたちの祖先は代々、みんな実に立派で、素晴らしい徳の持ち主ばかりでしたね。
きみたち国民は、いま、そのパーフェクトに素晴らしいぼくたち天皇家の、臣下であるわけです。
そこのところを忘れてはいけませんよ。
その上で言いますけど、きみたち国民は、長い間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきたわけです。
その点に関しては、一人の例外もなくね。
その歴史こそ、この国の根本であり、素晴らしいところなんですよ。
そういうわけですから、教育の原理もそこに置かなきゃなりません。
きみたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しないこと。
そして、友だちは信じ合い、何をするにも慎み深く、博愛精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、
そのことによって、智能をさらに上の段階に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、
なにより、公共の利益と社会の為になることを、第一に考えるような人間にならなくちゃなりません。
もちろんのことだけれど、ぼくが制定した憲法を大切にして、法律をやぶるようなことは絶対しちゃいけません。
よろしいですか。
さて、その上で、いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください。
というか、永遠に続くぼくたち天皇家を護るために、戦争に行ってください。
それが正義であり、「人としての正しい道」なんです。
そのことは、きみたちが、ただ単に、ぼくの忠実な臣下であることを証明するだけでなく、
きみたちの祖先が、同じように忠誠を誓っていたことを、讃えることにもなるんです
いままで述べたことはどれも、ぼくたち天皇家の偉大な祖先が、残してくれた素晴らしい教訓であり、
その子孫であるぼくも、臣下であるきみたち国民も、共に守っていかなければならないことであり、
あらゆる時代を通じ、世界中どこに行っても通用する、絶対に間違いの無い「真理」なんです。
******* ******* ******* *******
やっぱり、こうやってわかりやすい文章になったものを読んでみると、
稲田防衛大臣の答弁が、いかに適当、あるいは意味を理解できていなかったかが、よくわかります。
わたしたち国民は、長い間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきた。
一人の例外もなく。
その歴史こそ、この国の根本であり、素晴らしいところなんだから、教育の原理もそこに置かなければならない。
わたしたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲良くし、夫婦は喧嘩しない。
友だちとは信じ合い、何をするにも慎み深く、博愛精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、
そのことによって、智能をさらに上の段階に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、
なにより、公共の利益と社会の為になることを、第一に考えるような人間にならなくちゃならない。
もちろん、天皇が制定した憲法を大切にして、法律をやぶるようなことは絶対しちゃいけない。
さて、その上で、いったん何かが起こったら、というのはまあ、戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕しなければならない。
というか、永遠に続く天皇家を護るために、戦争に行かなければならない。
それが正義であり、「人としての正しい道」なのだから。
この、天皇家の偉大な祖先が残してくれた素晴らしい教訓は、絶対に守っていかなければならない。
なぜならこれは、あらゆる時代を通じ、世界中どこに行っても通用する、絶対に間違いの無い『真理』なのだから。
こんなものを、道徳の授業に入れるなんて、どう考えても間違っています。
そんな教育が実施されてしまわないように、大人であるわたしたちは、議員ひとりひとりに訴えていかなければなりません。
親孝行や博愛精神、そして智能と徳と才能を育てるのは、わたしたち自身の生命を豊かにするためなのではなく、何より公共の利益と社会の為なのです。
そういうマインドコントロールによって思考能力が鈍り、戦争が起こるような有事には、奉仕と正義という言葉のベールでまとわれた『人殺し』を、意気揚々としに行くような人間が出来上がります。
『教育勅語』は、自分の頭で考えない、体制に盾つかない人間の育成を望む人々によって、持ち上げられているもの。
ああ、なんというおぞましさ。なんという愚かさ。
こんなものを崇めている安倍晋三は、日本語でさえまともに話せず、何かというと『総理大臣』だの『最高責任者』だのと声を張り上げるようですね。
ちょっと話題としては横にそれますが、おまけとして、ある日の国会での答弁を、ここにちょっと載せさせてもらいます。
「いわば、私は総理大臣なのでありまして、私が総理大臣である中に於いて、その中に於いてですね、私が総理大臣であることは、事実、であると同時に、大切なことは、この、私が総理大臣であることであって、これは、まさに、私は間違いなく、総理大臣なんだろう、と、このように思う次第でございます」
播磨屋さんではないですが、真性のバカ?と言いたくもなります。
この男はまず、政治家などという職を辞し、話し方教室に行くべきだと思います。
どうして他の議員の誰も、「日本語になっていない。意味が全くわからない。国語を勉強し直しなさい」と言わないのですか?
国会の答弁以前の問題だし、これを指摘できないのは腰抜け過ぎます。