ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

菅野氏が新たな証拠資料を公開した。三宅弁護士が「記録は今からでも作れる」と明言した。応援しよう!

2017年04月17日 | 日本とわたし
「財務省のシステムは、即座にデータが抹消される仕様になってございます」
誰だって嘘だとわかる、子どもでも笑ってしまうような与太話を、延々と答弁してきた佐川理財局長。
それに対し、
「嘘はやめてください」「ちゃんと誠実に答えてください」としか言えないままの野党。

モヤモヤイライラしながら日々が過ぎていくだけで、物事が解決するどころか、有耶無耶なままフェイドアウトしそうな気配が…。

そんな中、重要な、しかも他のどの部署でもない、財務省自身が作成した資料を、菅野氏が公開してくださいました。
詳しい記事の内容は、下記の紫色のタイトルをクリックして読んでください。

佐川理財局長の答弁を完全に崩壊させる新資料が発覚!
【HARBOR BUSINESS Online】2017年4月17日
https://hbol.jp/136814







以下↓に、最初と最後の部分だけ、引用させていただきます。

2月中旬の森友問題発覚以降、誰よりも「名を上げた」人物といえば、財務省の佐川宣寿理財局長ではあるまいか。

もっとも、「名を上げた」と言っても、「知名度」が上がっただけの話であり、
そしてその「知名度」も、「優秀な官僚」としてのそれではなく、「嘘つき男」としての不名誉なそれであるが。

国会で、「関係する書類は全て捨てた」だの、「当時の担当者は目下、病気療養中」だのと、見え透いた嘘をつき続け、答弁が終わるたびに、あのドヤ顔で議場を睥睨する。
あの姿の滑稽さに気づいていないのは、おそらく本人、及び(彼のパワハラによって完全に萎縮してしまっているという“財務省関係者談”)、理財局の面々ぐらいのものだろう。

(中略)ーーーーーーー ーーーーーーー ーーーーーーー

『やはり、今回新たに発掘された、「今後の手続きについて」なる資料を、佐川理財局長に突きつける必要があるだろう。
この資料を作成したのは、大阪府私学審議会でも、私学課でも、森友学園でもない。
あくまでも、財務省近畿財務局だ。
紛れもなく、財務省の資料だ。
財務省が、平成26年年末の段階で、土地の定借契約のあり様から売買契約に至るまでの筋道を、完全に示しているではないか。

もう「他人の資料を根拠に指摘されても答えようがない」方式の言い逃れはできまい。
これで完全に、佐川理財局長の嘘は、立証されるのではないだろうか。

ちなみに……。

今、筆者の手元には、段ボール4箱ほどの資料の束がある。
この書類は、この書類の山から見つけた一つにすぎない。
他に資料はまだまだあるだろう。
もう少し丹念に、この資料の束を掘り返してみるとする。
佐川局長は、期待して待っていてほしい』


******* ******* ******* *******

森友学園問題を、決してフェイドアウトになどしてはなりません。
歴代一の戦争好きで外交下手、さらには「女子どもは黙って従え」教団に深く心酔しているような輩が閣僚である政権に、これ以上好き放題させるわけにはいかないからです。

******* ******* ******* *******

そうしてもう一つ、情報公開や公文書管理の法制に長年関わってきた、弁護士の三宅弘氏が、
財務省の答弁を「明確な法律違反だ」と断じ、「記録は今からでも作れる」と明言されたという記事を、同じく【日刊ゲンダイ】が書いてくれました。



三宅弘弁護士 財務省の森友交渉記録は「今からでも作れる」
【日刊ゲンダイ】2017年4月17日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/203451/1

森友学園の国有地格安払い下げを巡る問題は、一向に疑惑が晴れない。
どうして、8億円ものディスカウントが行われたのか。
それが分かれば、真相究明の可能性があるのに、財務省は「交渉記録は廃棄した」と言い張る。
どうにも腑に落ちないのだが、情報公開や公文書管理の法制に長年関わってきた、弁護士の三宅弘氏は、
財務省の答弁を「明確な法律違反だ」と断じ、「記録は今からでも作れる」と明言する。
どういうことなのか。

■ 明確な法律違反、最低5年は保存が必要

――森友学園の問題では、財務省が、「交渉記録を廃棄した」と答弁していることが、疑惑を深める要因になっています。
本当に記録はないと思いますか?

三宅弘氏:
いえ、極めて怪しいと思っています。
記録は、個人のメモとして残っているはずです。
なぜそう言えるかというと、3・11(東日本大震災)後に、政府の災害対策本部と原子力災害対策本部が、約1年間議事録を作っていなかったことが、大問題になりました。
結局、個人のメモをベースに、議事録を作成したのですが、私はその検証業務に関わったのです。
財務省の交渉記録は、個人のメモを集めれば、今からでも作れます。
「報告書として出せ」と指示するのが、本来の政府のあるべき姿だと思います。



――安倍首相がらみの案件なので、官邸は動きませんよね。
それで財務省も、交渉記録の文書が「ない」と言い張っている。

三宅弘氏:
まさに忖度でしょう。
交渉の中身が分かると、危ういことがいろいろ出てくるのではないかという計らいで、
財務省行政文書管理規則で、保存期間「1年未満」の文書だと決めつけて、廃棄した
ということでしょうか。
あとは知らぬ存ぜぬです。
しかし、この財務省の解釈に、誰も異論を唱えないところに、一番の問題がある。


――「1年未満」という財務省の解釈は、間違っている?

三宅弘氏:
そうです。
私は、公文書管理法の制定過程に関わっているのですが、
4条に「当該行政機関における経緯も含めた、意思決定に至る過程の文書を残す」という条項が入ったんです。
この趣旨にのっとれば、8億円もの値下げという売買契約の経緯を、財務省と国土交通省は、記録として残さなければならない。
1年未満の文書だから廃棄できる、というような解釈には、決してなりません


――法律を守っていれば、保存されていないとおかしい、ということですね。

三宅弘氏: 
公文書管理法10条1項に基づく「行政文書の管理に関するガイドライン」の別表を、再度読み直してみたのです。
そうしたら、「15. 予算及び決算に関する事項」に、
「歳入、及び歳出の決算報告書に関する、決算書の作製その他決算に関する重要な経緯」の中で、
会計検査院に提出すべき計算書、及び証拠書類というのは、保存年限5年とされているのです。
契約書に添付された資料などは、最長の30年保存という解釈もありうる。
つまり、最低でも、5年は保存しなければいけない文書なのです。


理財局長はクビが飛んでもおかしくない

――財務省行政文書管理規則では、国の「行政文書ガイドライン」に従って、文書の保存期間を1年、3年、10年、30年と決めている。
土地売買交渉の経緯は、そのいずれにも当てはまらないということで、「1年未満」とされた。

三宅弘氏:
「行政文書ガイドライン」の別表第1備考五というのがあって、財務省の行政文書管理規則にも、同じ文言が入っているのですが、
「本表が適用されない行政文書については、文書管理者は、本表の規定を参酌し、当該文書管理者が所掌する事務、及び事業の性質、内容等に応じた保存期間基準を定めるものとする」と義務づけられている。
これを根拠として、仮に財務省が、一般に売買契約の交渉過程を、「1年未満」という取り扱いにしていたとしても、
今回のケースは、8億円もの大幅値下げをしているため、会計検査院がチェックする文書になることは明らかです。
やはり、前述のように、最低5年は保存が必要で、1年未満にしてはいけないと、判断しなければならなかった。
実際に、安倍首相も、国会で「会計検査院がしっかり審査すべきだ」と発言していますしね。



――財務省は恣意的に、「1年未満」と解釈した可能性がありますね。

三宅弘氏:
財務省は、ガイドラインの別表に入らない文書だと、決めつけたわけです。
しかし、備考欄に、重要度に応じて対応しなければならないと書いてある。
もちろん、1年未満の文書についてもです。
最初から、文書を残そうという腹がないから、とにかく1年未満のものは全部消せる、と解釈している。
明らかに意図的な解釈でおかしい。
こんな解釈がまかり通ったら、日本の公文書管理は、メチャクチャになってしまいます。



――財務省のやっていることは、法律違反ですね。

三宅弘氏: 
交渉記録の廃棄を、もし故意にやっていたら、刑法の公用文書等毀棄罪に該当します。
故意ではないとしても、保存義務について、裁量権を乱用しているということで、明らかに公文書管理法違反です。
国有財産の処分は、税金の使い道という広い意味でいえば、「国民共有の知的資源」に対して、我々国民に知る権利がある。
それに対して、説明責任を果たすというのが、公務員のあるべき姿
です。
国会で「1年未満の文書ですからありません」とシャーシャーと言ってのけるのは、驕りですよ。
謙虚さが足りません。
対応を誤ると、理財局長は、クビが飛んでもおかしくないような、最重要の問題です。


――「文書はない」で終わらせては絶対にいけない、ということですね。

三宅弘氏: 
財務省が「ない」と言っていることについて、安倍首相が、国会で、「ないことを証明するのは悪魔の証明だ」と言っていましたが、
自分たちの法律上の保存義務違反を棚に上げて、あんな場面で「悪魔の証明」を使うのは、いかがなものか
そもそも、この公文書管理法は、麻生首相(現財務大臣)の時に作った法律ですよ。
皆さん、国会で笑っているしねえ。


――公文書管理法は2009年の施行。麻生さんの前の、福田康夫元首相が熱心だった。

三宅弘氏: 
福田さんが、なんとしても成立させるんだって頑張って、くだんの4条(意思形成過程を残す)が入ったのです。
これはすごく大事で、集団的自衛権の行使を認める閣議決定時に、内閣法制局が「意見なし」とした件で、その経緯に関わる意思決定文書を、法制局長官は「ない」とした。
しかし、情報公開・個人情報保護審査会は、次長レベルで上がってきた想定問答を、「意思決定の経緯を残すもの」だとして、公文書だと答申したのです。
こうした経過を知っていれば、首相は、「悪魔の証明」なんて言えないはずです。


■ メールも転送すれば“公文書”

――そうなると、「意思決定の過程」を公文書とする際に、「個人のメモ」の範囲が、重要になってきます。
メールはどこまで含まれるのか。
どう考えますか?

三宅弘氏: 
情報公開法では、「組織として共有しているもの」は、公開の対象です。
「決裁供覧」の印を押すだけじゃなく、会議でみんなに配ったら、「組織共用」なんです。
公文書管理法を作る際には、紙だけでなく、電子データも対象になった。
当時、米国では、オバマ大統領のツイッターも、情報公開の対象だという運用をしていて、
日本でも、鳩山首相がツイッターを始めて、ツイッターデータも公文書管理法の対象になった。
今は、何でもパソコンでデータを打つ。
それをメールで転送すれば、「組織共用」になります。
ですから、森友の問題でも、「私的メモだから」という言い訳は、通用しません。
メールのやりとりも、組織共用であるという運用を、はっきりと一般化する必要がある、と思います。


――今の時代、公務員のメールは、全て公文書であると考えるべきだ、ということですね。
「私的メモ」などほとんどない。

三宅弘氏: 
役人は、今でも「紙の決裁文書だけ残せばいい」という発想で、それ以外のデータを消そうとする。
その最たるものが、防衛省です。
防衛省は、とにかく出版物にしたり、紙にしたりしたら、直ちに電子データを消すというルール。
だから、「日報」問題で、情報公開請求に対して、「文書不存在」と回答した。
しかし、こんな前近代的な発想で文書管理していたら、即座にデータを集めて、何かインテリジェンスをやらなければならない場面で、全く対応できないじゃないですか。
防衛が成り立たなくなってしまう
国として問題です。


(聞き手=本紙・小塚かおる)

▽三宅宏(みやけ・ひろし) 
1953年、福井県生まれ。
1978年、東大法卒。
1983年、弁護士登録。
1993年、筑波大修士課程経営・政策科学研究科修了(法学修士)。
BPO放送人権委員会委員長、総務省・行政機関等個人情報保護法制研究会委員、情報公開クリアリングハウス理事、日弁連副会長などを歴任。
独協大特任教授。


******* ******* ******* *******

*おまけ*

LITERAの記事から引用します。
https://news.nifty.com/article/domestic/government/12136-384503/

森友学園問題で、「すべての記録書類を廃棄した」と言い張るなど、人を食った答弁を繰り返している佐川局長だが、さすがにこれは聞き捨てならない。
大事な文書が消えてしまわないよう、パソコンの自動バックアップシステムがあるのは分かるが、
短時間で、データが自動的に消去されるシステムなんて、聞いたことがない。

いつから導入され、どのくらいの予算がついたのか。
そのシステムは、どこの会社が開発したのか。


ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう言う。

「文書が自動的に消去されるシステムをつくることは、理論的には可能ですが、手間がかかる上に、メンテナンスも大変で、割に合わない。
ソフトウエアを開発するメリットも、導入する意義もないように思います。
さらには、復元不可能なシステムとなると、情報公開請求があった時に、黒塗りの文書さえ出せないということですから、
そんないい加減なシステムを、行政機関が採用するとは思えません。
むしろ、役所としては、サーバーのデータが飛んでも復元できるように、定期バックアップを取っておくのが普通でしょう。
佐川局長の答弁は、民間のIT知識のレベルをナメきって、適当な答弁でゴマカそうとしているように感じます。
意図的に消さない限り、データは、何らかの形で残っているはずです」
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「国民の命と財産を守る」などと戯言を言う暇があったら、戦争に巻き込まれないための外交をしろ!

2017年04月17日 | 日本とわたし
『森友学園問題で、「政府の説明が不十分だと答えた人が約8割に達した」という、世論調査の結果を引き合いにした野党の質問に、
安倍晋三首相は、「誠実に答弁している」と答えたあと、こう付け加えた。

ちなみに、内閣支持率は53%でした」』


↑これは、『NEWS ポストセブン』の記事の冒頭部分です。

この男が露骨にスリスリと擦り寄っているトランプ氏。
今や軍産複合体にすっかり取り込まれ、『全ての爆弾の母』などという悍ましい爆弾をアフガニスタンに落とし、北朝鮮に脅しをかけたり、
全く事態の調査も解明も無いままに、巡航ミサイルを59発も発射させ、アジアの国々を戦争に巻き込む準備を着々と進めたりと、
あれだけ大声でがなり立てていた公約『アメリカ・ファースト』や『軍事行動を減らしていく』をすっかり放り出してしまいました。
大統領選でのトランプ氏は、シリアに介入しない方針を一貫して主張していました。
さらに、「IS打倒のために、ロシアやアサド政権との連携を模索する」とも語っていたのです。
彼はその気でいたのかもしれませんが、政治的な判断や行動に長けているわけでもなく、だからどこまで考えていることを実際に行えるのかと様子を見ていましたが、本当に残念な事態になってきました。

でも、そのアメリカの非道な軍事行為が、肝心なところが一切解明されていないままの『森友学園問題』の沈静化に、一役買っているのです。

日本が誇る世界一の無責任男・安倍晋三に、「国民の命を守る」と豪語されても、一体どうやったら信じることができるのでしょうか?



戦争危機に「国民の命を守る」と高揚 安倍首相の危うさ
【日刊ゲンダイ】2017年4月12日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/203382

このまま行ったら、火遊びでは済まなくなるのではないか。
米国と北朝鮮の対立が、抜き差しならなくなってきた。

11日も、トランプ大統領は、ツイッターで、
「北朝鮮は面倒を起こそうとしている。
中国が決断しなければ、われわれは独力で問題を解決する」と、
北朝鮮への武力行使を躊躇しないことを、重ねて強調している。

すでに米国は、世界最大の原子力空母「カール・ビンソン」を、朝鮮半島へ派遣。
寄港地のシンガポールから豪州へ向かっていたのを、わざわざ行き先を変更させている。
到着する15日以降、いつでも北朝鮮を総攻撃できる態勢が整う。

ヤバイのは、トランプ大統領が、「空爆」に味をしめていることだ。
米国国民の51%が、化学兵器を使用したシリアを電撃空爆したことを、「支持」していることに気をよくし、
核開発を続ける北朝鮮の「空爆」も、支持率アップにつながると思い込んでいるという。

ターゲットにされた北朝鮮も、「あす核戦争が起きても恐れない」と、一歩も引く気がない。
チキンレースになっている。
本当に、米国は空爆に踏み切るのか。
元外務省国際情報局長の孫崎享氏は、こう言う。



「常識的に考えて、米軍が先制攻撃をすることはないでしょう。
心配なのは、北朝鮮が暴発するように、わざと米国が挑発しているふしがあることです。
大規模な米韓合同軍事演習を実施しただけでなく、無人機を飛ばし、カール・ビンソンまで派遣している。
北朝鮮をどんどん追い詰めている。
窮鼠となった北朝鮮が、“核実験”や“長距離弾道ミサイル発射”を強行したら、
トランプ大統領は、『北朝鮮はレッドラインを越えた』と、空爆するつもりなのではないか。
というのも、米国にとって戦争は、軍事産業を潤わせる公共事業だからです。
戦争を必要としている米国は、北朝鮮に罠を仕掛けている可能性があります。
罠とも知らず、北朝鮮は妥協する気配がないから、非常に心配です



■ノドン300発で東京も火の海

米国が北朝鮮を空爆したら、どうなるのか。
シリアへの空爆は、1日だけの限定的なものに終わったが、平壌を空爆したら、局地戦では済まない。
全面戦争に突入する可能性が高い。

安倍政権は、危機感のカケラもないが、日本も巻き込まれる恐れが強い。
北朝鮮が、「在日米軍」を攻撃のターゲットにするのは、確実だからだ。
その時、北朝鮮の恐ろしさを、思い知らされることになりかねない。

「一発でもミサイルを撃ち込まれたら、北朝鮮は百パーセント反撃してくるはずです。
33歳と若い金正恩は、少しでも弱気なところを見せたら政権がもたない。
『先制攻撃は米国の専売特許ではない』と公言しているだけに、撃たれる前に撃ってくる可能性も捨てきれない。
標的は、在韓米軍と在日米軍です。
冷静に考えれば、米国を相手に勝てるはずがありませんが、北朝鮮は『ベトナムも米国に勝った』『われわれも負けない』と、半ば本気で思っている。
実際、100万人の兵士を抱える北朝鮮の軍事力は、決して低くない。
ある米軍幹部は、『北朝鮮の軍事力は、世界4位だ』と評している。
もし、トランプ大統領が、『北朝鮮はガツンと一発攻撃すればおとなしくなる』と考えているとしたら危険です」(コリア・レポート編集長の辺真一氏)

北朝鮮は、軍事境界線に、500門の長距離砲を展開し、砲門を開けば、1時間で、ソウルに7000発が着弾する。
1994年の「北朝鮮危機」の時、韓国がシミュレーションしたら、北朝鮮の攻撃によって、韓国軍49万人、民間人100万人が犠牲になるという、衝撃的な結果が出たという。

日本を射程に収める、中距離弾道ミサイル「ノドン」は、300発実戦配備されている。
発射から着弾まで「7~10分」とされ、仮に発射を知り得たとしても、避難する余裕はない。
東京も、“火の海”になるのは避けられない。


なぜ、トランプにブレーキをかけない

このまま米国と北朝鮮のチキンレースが続いたら、恐ろしいことになる。
日本が巻き込まれる事態だけは、絶対に避けなければダメだ。

北朝鮮は、故金日成主席の誕生日である4月15日にも、「核実験」を強行し、米軍は、早ければ「新月」である4月26日にも、空爆を断行する可能性があると囁かれている。

なのに、安倍首相は、危機が迫っているのに、トランプ大統領にブレーキをかけず、
菅官房長官は、
「米国が、すべての選択肢がテーブルの上にあるとの姿勢を示していることを評価する」とコメントしているのだから、どうかしている。

「安倍首相は、米国と歩調を合わせていれば間違いない、と信じているようですが、
たとえ同盟国でも、こと北朝鮮問題については、米国と日本は、立場が大きく違います。
北朝鮮にとって、日本は射程圏内ですが、米国本土にはミサイルが届かないからです。
朝鮮半島の有事は、日本が直接被害を受ける可能性がなかった、アフガン戦争やイラク戦争とはまったく話が違う。
日本のトップとして、米国と対立してでも、『朝鮮半島で危機を起こさないで欲しい』と、トランプ大統領に直談判するのが当たり前です。
なのに、北朝鮮で危機が起きた方が、支持率がアップすると思っているのか、米国と一緒になって北朝鮮を挑発しているのだから信じられない。
安倍首相は、戦争に対するリアリティーが欠如しているとしか思えません」(孫崎享氏=前出)

戦争の危険が目の前に迫っているのに、なにがうれしいのか、「いかなる事態でも国民の生活を守り抜く」と、やけに高揚している安倍首相は、マトモじゃない。


■隣国から総スカンの最悪

それにしても、ならず者国家への対応を誤ったら、戦争になりかねないこの状況で、安倍首相が国のトップとは、最悪のタイミングである。
戦争を回避できるかどうか、国民に被害を与えないで済むかどうか、最後はトップの外交手腕にかかっているからだ。
ほとんどの戦争は、外交が失敗した結果、起きている。

北朝鮮問題のカギを握っているのは、米国、中国、韓国、そして当事者の北朝鮮です。
戦争を回避するためには、米国と北朝鮮に、自制を促すことが第一です。
ところが、安倍首相は、北朝鮮から敵視されて、パイプすらない
だったら、同盟国である米国に、強く自制を促すしかないが、トランプ大統領には文句一つ言えない
さらに、中国、韓国からも嫌われている
なにか外交的な動きをしようとしても、やれることが何もない状況です。
こうなったのも、『積極平和主義だ』『地球儀を俯瞰する外交だ』などと口にしながら、米国に従属し、隣国と対立してきた結果です。
外交の一番大事な仕事は、戦争に巻き込まれないようにすることです。
だから、どの国のトップも、隣国と対立しないように、細心の注意を払っている。
もし、日本の首相が、同盟国の米国に直言できる人物で、中国、韓国と友好関係を築いていたら、今ごろ、独自外交を発揮していたはずです。
このままでは、日本は打つ手がないまま、朝鮮半島の危機を黙って見ていることになります
」(政治評論家・本澤二郎氏)

そもそも、安倍首相は、『朝鮮半島危機』を回避する気持ちがあるのかどうか
ひょっとして、危機を歓迎しているのではないか
二言目には「国民の生命と財産を守る」と口にしているが、この男の断定口調はいつも怪しい。



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祝!還暦&イースター

2017年04月17日 | 家族とわたし
数年前から、もうすぐ60、もうすぐ60と、還暦を迎えることをワクワクして待っていたのだが、とうとうその日がやって来た。



前回の節目だった50歳の誕生日は、こちらでは大きな意味を持つそうで、マイルストーンなどと言われている。
長期間を要する物事の途中の、節目にあたるところ、という意味合いがあるのだけども、まあ別に真ん中ということでもないので、100歳まで生きろ、という意味ではない。
50歳になった日は大雨で、洪水があちこちで発生していた。
道路も冠水していたところが多くて、パーティをしながら、お祝いに来てくれた友人や親族が、無事に帰れるのだろうかとヒヤヒヤしていた。

翌日の朝、パーティのホスト役を無事終えられたことの安心感からか、頭も体もボーッとしたまま台所でのんびりしていた夫とわたしに、大変なニュースが知らされた。
長男くんが通う大学の、同じ学科の学生と教授が、32人も銃殺されたという事件だった。
その朝は、4月の中旬だというのに、テレビ画面の大学構内では雪が降っていた。
わたしたちのところもとても寒くて、おまけに大雨のせいで停電になってしまった。

あの50歳の誕生日を思い出すたびに、それらのことが鮮やかによみがえってくる。
なので、今回の60歳記念日は、二人の息子たちと夫と4人だけで、できるだけ簡単にやりたいというのがわたしの願いだった。
でもまあ、還暦は還暦。
これもまた一つの節目なんだからと、夫の両親(母は夫弟ジムの抗がん剤治療の介護で来られなかった)と姉一家を呼んで、お祝いをしてもらった。

ずっと気になりつつも、ついつい放ってきてしまったところを掃除したり、要るか要らないか思案六法で保管し続けていた物を捨てたり…。
還暦を迎えるにあたり、自分なりにけじめをつけようと、いろいろとあちこちにしゃがみ込んでは時間を過ごした。

今回は春爛漫の、それはそれはいい天気に恵まれた。
夫が、わたしが大ファンの日本とフレンチをいい感じに交流させたレストランから、テイクアウトを取ってくれたので、
わたしはみんなのスープ(豚汁と、お味噌抜きの豚汁、そして豚抜きのベジタリアン用味噌汁)と、グルテンフリーの粉使用のバナナケーキを作った。
面白かったのは、ベジタリアンの姪っ子エメラが、椎茸と大根が嫌いだからと言ってなかなか口にしなかった味噌汁を、
それならばと大根と椎茸を抜いて、絹豆腐とネギだけの味噌汁にしてやると、ああ美味しい、すごく美味しいと言って、ごくごく飲み始めたこと。
あんまり美味しそうに飲むので、帰りに残りのお汁を持たせてやると、またまた大喜び。
う〜ん、これはもう、今年のクリスマスプレゼントは手前味噌に決定だな。

お客さまたちが帰り、久しぶりの家族4人だけで、ほっこりしながら居間で過ごしていると、突如、勉強会が始まった。
今年の冬に仕事を一旦やめて、大学院に進学しようと決めた長男くんに、単語カードテストをする次男くん。




こういう時間がわたしにとっては、一番の贈りもの…。


翌日はイースターのお祝いに、今度は我々がペンシルバニア州に行った。
(写真右真ん中の奇妙なものは、未確認飛行物体ではありませぬ。カエデ爺さんの古い種が落ちてくっついたと思われまする)


バージニア州に戻る長男くんと、別れ道に来るまでの間、車線を挟んで並走した。
やっぱり彼の真っ赤なマツダのロードスターは、混んでる高速道路の上でもよく目立つ。
 
今年は、フィラデルフィア郊外に家を買った夫の従姉妹エミリー一家が、イースターのホスト役を買って出てくれた。
そしてまた、最近ニュージャージー州に引っ越してきた別の従姉妹二人も、それぞれの家族と一緒に来ていて、とてもにぎやかなパーティになった。



食事の後はちびっこたちのお楽しみ、イースターエッグ探し。


ママたちがせっせと隠してる真っ最中。




さ〜出発!










タマゴ集めの後もガンガン遊ぶ。


タンポポとスミレ。




一休みしたあとのデザート!グルテンフリー&シュガーフリーのわたしには目に毒過ぎ!



と、ここまではとても順調だった。
いい感じで時間が過ぎていた。

帰りの運転は飲酒をしていないわたしが引き受けたのだが、やっぱり昨日までの疲れがドッと出てきたのか、すごい睡魔に襲われたので、サービスエリアで軽く眠ることにした。
目を閉じていると、夫が横で誰かと話をしている。
ん?
車が動かなくなった?
え?誰?まさか…。

いっぺんに目が覚めた。
やっぱり長男くんだった。
でも、彼と別れたのはお昼過ぎだったのだ。
それがもう夜の9時になろうとしているのに、一体全体、彼の身に何が起こったというのだ。

彼が手に入れた古い古いロードスターは、走り始めからトラブル続きだった。
おかげ?で彼は、ほとんどの修理を自分でできるまでになった。
部品も工具も揃えた。
最近はずっと調子が良くて、通勤に走るには全く問題が無かったのだが、長距離はヤバいかもしれない、などと言っていたのに、今回はなぜかバスを使わなかった長男くん。

彼が足止めを食らっている場所は、我々が休憩しているところから30分強で行けるところだったので、とりあえず迎えに行くと言っても、頑として大丈夫と言う。
じゃあ仕方がない、わたしたちは家に戻り、彼からの状況報告を待つことにした。

車が動かなくなったところから彼の家までは、距離にして117マイル、約190キロメートルで、牽引してもらえるかどうかの交渉を続けていた。
我々が家に戻ってからも、彼はずっと同じ場所(どこかの駐車場)に居て、その近辺には何も無く、車の中で、電話の返事待ちの退屈な音楽を聞いているしかなかった。
そして、事態が全く好転することがないまま、なんと3時間も過ぎてしまい、さすがに心配になって周りの状況を尋ねると、
「まあ、ちょっと離れたとこで、5人ほど男がいて、なんか喋ってる」と言うではないかっ!

ちょっとちょっとちょっと、その人ら、どんな感じなん?
もし寄ってきてなんか言われても、車が動かんのやから逃げられへんでしょうが!
すぐ近くに入れるレストランとかないの?

すっかりパニクる母に、「なんも無いけど大丈夫ちゃう?」と呑気な息子の返事が返ってきた。

う〜んう〜んう〜ん、妙なことを考えるのはよそう。想像するだけでも良くない。
もう車はそこに置いといて、ウーバー呼んでホテルに行くよう、息子を説得するしかないか。
そんなこんなで時間があっという間に過ぎて、気がつくと夜中の2時を過ぎていた。
体はめちゃくちゃ疲れてるけど、こんなままで寝られるわけがない。

「帰り際にくれたおにぎりに助けられた。ありがとう」
「おやすみ、寝てくれ」

そう言われてベッドに入ったけれど、やっぱり眠れなくて、3時前にもういっぺんメッセージを送ったら、ホテルに着いたということで、やっと安心して眠った。

いやはや、やっぱりスルスルとはいかない人生の節目なのだった。
それも2度とも、長男くんが色濃く関係している。
まあ、彼もまた、巻き込まれた側の人間ではあるのだけれど…。
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