祝春到来
先週の日曜日から、気温がぐんぐん上がると聞いて、マンハッタンに出かけることにした。
別段用事があるわけでもない時はいつも、ブックオフに行って、読みたい本を何冊か買う。
夫はわたしを待つ間、近くのブライアントパークで人間ウォッチを楽しんだ。
ここはわたしもすごく好きな公園。
木々の新芽はまだもう少し先。
マンハッタンのビルは、何回見ても写真を撮りたくなる。
翌日の月曜日は、日曜日よりさらに気温がぐんぐん上がり、まるで初夏のような陽気になった。
8日から始まっている近所の公園の『桜祭り』を、夫と二人、仕事の合間に観に行くことにした。
こういう時は、自営業というのはありがたい。
月曜だからまだマシだろうと思ったが、甘かった…駐車場は満車、ということで、車道に停めている車が多かったので、我々もそれに倣うことにした。
別に入場料もタダ、駐車場もタダだから、とりあえず違反にはならないだろう。
夫が言うには、この公園は、桜公園としては、全米で二番目に大きいんだそうで(ほんまかいな?)、
それでは一度、今までに行ったことがないところに行ってみようではないかと車を走らせると、
いやもう、どこまで続くねんっ!と何回もツッコミを入れたくなるぐらいの広さ?!
とりあえず、チラチラと桜が見えてきたので、降りてみることにした。
ここからは、満開のソメイヨシノ、ちょっと色形が違う桜、ほんでもってカモの写真を連続で!
この桜の古木は、古木と言うより枯木と言った方がいいぐらいに、とてもとても枯れているのだけれど、その花がまた美しいのだ。
スカスカの胴体。向こうの景色が見える。
友だちに会った夫。
お昼寝中。
彼らのすぐ横で、真っ黒なカモを見つけた。
さぁ〜くぅ〜らぁ〜♪さぁ〜くぅ〜らぁ〜♪
誰やねん!こんなことしたん!
レンギョウさんも。
牡丹桜はまだツボミにさえなっていない。
ぽんちゃんのお別れ。
******* ******* ******* *******
虫歯がまた悪化したのか、右側の上下ともに、嫌〜な痛みが続いていた。
寝不足が続いたり、疲れがたまったりすると、その痛みの度合いはグンと高くなる。
歯の痛みを誤魔化したり我慢したりするのはいけないと、重々分かってはいるのだけれど、支払う費用のことを考えると、シュルシュルと行く気が失せてしまう。
10万近いお金を医療保険に支払っているのにも関わらず、歯と目の治療は医療扱いしてもらえず、だから何もかも実費。
虫歯持ちのわたしのような人間は、ちょっとした虫歯の治療でさえ、支払いは1万円を超える。
だから怖くて行けない。
ってなことを言い訳に、長年痛む虫歯を放ってきてしまったわたしのような人間には、ある日突然、安かろうが高かろうが、もうそんなことを言ってる場合ではない!という日が襲ってくる。
前回の治療で、信用する気が一気に失せてしまった歯医者にさよならして、夫の友人が強力に勧める歯医者を訪ねた。
ボブ先生は、わたしの話をまず聞いて、気になる部分のレントゲン写真を撮った。
すると、「う〜ん、どうしても気になることがある」と、しばらく唸りながら何やら考えていたのだが、
「精密な写真が欲しいので、別のレントゲンを撮りましょう」と言うので、わたしは大いに焦った。
「あの、でも、そのレントゲンの機械を使うと、費用がめっちゃ高くなっちゃうんじゃないでしょうか…」
「安くはないけど、それでないと私の疑問が解明できないんだ、いいかな」
1分ほど考えて、撮ってもらうことにした。
医者がどうしても気になることがあって、それが結構緊迫していることっぽいのだから仕方がない。
それもこれも、もし保険が効いたら、こんなことをクヨクヨ悩まなくてもいいのにと、またまたムカッ腹が立ってきた。
レントゲン写真は、彼を心底驚かせた。
「ちょっとここを見てごらん」
彼が指差す先には、右上の、親知らずの隣にある歯の映像があった。
「ここのこれ、この影の部分、これが虫歯になっているんだけど、これだけの大きさと深さだと、普通痛みで眠れないはずなんだけどね」
「痛みは、よほど疲れた時か、冷たいもの(でも滅多に食べない)や固いものを食べた時ぐらいです」
「いやあ、そんなはずはないんだけどな…あ、ちょっと待って、こ、これはっ?!」
普通、一本の歯に一本の神経が通っているのだけれど、ほとんど空洞化して神経が丸出しになっているはずのその部分が、何物かにすっぽり包まれていて、だから痛みがそれほどひどくないのだと。
「痛みを感じさせないようにしようと、あなたの体が自主的に、何かの物質を作り出しているとしか考えられない。
なんという自己治癒能力だ!」と、ウンウン唸りながら感動しているボブ先生の横で、これって別の場所で聞いたことがあったような…と、必死に思い出していた。
そうだ、B型肝炎をうつされておきながら、その治療を受けることなく自力で治したという歴史が、血液の中に刻まれていることがわかった時のことだ。
あの時も、それを発見したスタック先生が、「できることなら君の血清を寄付してもらいたいぐらいだ」と、冗談のような冗談でないようなことを言っていた。
まあ、自己治癒能力には長けているとしても、神経を覆っているものが何であるのか、そこが膿んでいないのか。
もしも膿んでしまっていたら、脳に近いので非常にヤバい。
普通のルートカナルならボクが担当するけれども、あなたのような重症なものは、よほどのエキスパートに頼まなければならない。
ということで、来週の木曜日、60歳になって5日目に、ちょいとシリアスな治療を受けることになった。
その費用たるや、1550ドル?!
歯の痛みより痛いっ!!
その治療は、かなり深いところまでえぐることになるので、今日から抗生物質を飲むことになった。
そういうの、めっちゃ苦手なんだけどなあ…。
******* ******* ******* *******
と、暗〜い気分で帰宅すると、超〜嬉しい小包が待っていた。
いや、これはもう、小包とは言えない大包。
弟からの『還暦お祝いお楽しみ箱』!!
去年が還暦だと間違えて、赤いちゃんちゃんこを送ってきてくれた弟。
今年はだから、赤いちゃんちゃんこではなく、赤い猫ベッドを買ってくれた。
箱の中身を全部取り出して、まずは記念写真を撮ろうと思っていたら、早々とこの方たちが…。
羊毛で手作り、というこの猫ベッドが、特に気に入った様子の海ちゃん。
「ちょっと今、事務方の仕事とかが増えて、めっちゃ忙しくなってしもたから、品数少ないで」
なんて言うてたくせに、どんだけ心を遣てくれてんねん!姉ちゃんは嬉しいぞぉ〜!ありがとぉ〜!
夫とわたしの、お仕事用ハンコ♪
頑張って働くわ!
「ボクちゃんはネコ(寝子)やから、寝るのが仕事」by海
先週の日曜日から、気温がぐんぐん上がると聞いて、マンハッタンに出かけることにした。
別段用事があるわけでもない時はいつも、ブックオフに行って、読みたい本を何冊か買う。
夫はわたしを待つ間、近くのブライアントパークで人間ウォッチを楽しんだ。
ここはわたしもすごく好きな公園。
木々の新芽はまだもう少し先。
マンハッタンのビルは、何回見ても写真を撮りたくなる。
翌日の月曜日は、日曜日よりさらに気温がぐんぐん上がり、まるで初夏のような陽気になった。
8日から始まっている近所の公園の『桜祭り』を、夫と二人、仕事の合間に観に行くことにした。
こういう時は、自営業というのはありがたい。
月曜だからまだマシだろうと思ったが、甘かった…駐車場は満車、ということで、車道に停めている車が多かったので、我々もそれに倣うことにした。
別に入場料もタダ、駐車場もタダだから、とりあえず違反にはならないだろう。
夫が言うには、この公園は、桜公園としては、全米で二番目に大きいんだそうで(ほんまかいな?)、
それでは一度、今までに行ったことがないところに行ってみようではないかと車を走らせると、
いやもう、どこまで続くねんっ!と何回もツッコミを入れたくなるぐらいの広さ?!
とりあえず、チラチラと桜が見えてきたので、降りてみることにした。
ここからは、満開のソメイヨシノ、ちょっと色形が違う桜、ほんでもってカモの写真を連続で!
この桜の古木は、古木と言うより枯木と言った方がいいぐらいに、とてもとても枯れているのだけれど、その花がまた美しいのだ。
スカスカの胴体。向こうの景色が見える。
友だちに会った夫。
お昼寝中。
彼らのすぐ横で、真っ黒なカモを見つけた。
さぁ〜くぅ〜らぁ〜♪さぁ〜くぅ〜らぁ〜♪
誰やねん!こんなことしたん!
レンギョウさんも。
牡丹桜はまだツボミにさえなっていない。
ぽんちゃんのお別れ。
******* ******* ******* *******
虫歯がまた悪化したのか、右側の上下ともに、嫌〜な痛みが続いていた。
寝不足が続いたり、疲れがたまったりすると、その痛みの度合いはグンと高くなる。
歯の痛みを誤魔化したり我慢したりするのはいけないと、重々分かってはいるのだけれど、支払う費用のことを考えると、シュルシュルと行く気が失せてしまう。
10万近いお金を医療保険に支払っているのにも関わらず、歯と目の治療は医療扱いしてもらえず、だから何もかも実費。
虫歯持ちのわたしのような人間は、ちょっとした虫歯の治療でさえ、支払いは1万円を超える。
だから怖くて行けない。
ってなことを言い訳に、長年痛む虫歯を放ってきてしまったわたしのような人間には、ある日突然、安かろうが高かろうが、もうそんなことを言ってる場合ではない!という日が襲ってくる。
前回の治療で、信用する気が一気に失せてしまった歯医者にさよならして、夫の友人が強力に勧める歯医者を訪ねた。
ボブ先生は、わたしの話をまず聞いて、気になる部分のレントゲン写真を撮った。
すると、「う〜ん、どうしても気になることがある」と、しばらく唸りながら何やら考えていたのだが、
「精密な写真が欲しいので、別のレントゲンを撮りましょう」と言うので、わたしは大いに焦った。
「あの、でも、そのレントゲンの機械を使うと、費用がめっちゃ高くなっちゃうんじゃないでしょうか…」
「安くはないけど、それでないと私の疑問が解明できないんだ、いいかな」
1分ほど考えて、撮ってもらうことにした。
医者がどうしても気になることがあって、それが結構緊迫していることっぽいのだから仕方がない。
それもこれも、もし保険が効いたら、こんなことをクヨクヨ悩まなくてもいいのにと、またまたムカッ腹が立ってきた。
レントゲン写真は、彼を心底驚かせた。
「ちょっとここを見てごらん」
彼が指差す先には、右上の、親知らずの隣にある歯の映像があった。
「ここのこれ、この影の部分、これが虫歯になっているんだけど、これだけの大きさと深さだと、普通痛みで眠れないはずなんだけどね」
「痛みは、よほど疲れた時か、冷たいもの(でも滅多に食べない)や固いものを食べた時ぐらいです」
「いやあ、そんなはずはないんだけどな…あ、ちょっと待って、こ、これはっ?!」
普通、一本の歯に一本の神経が通っているのだけれど、ほとんど空洞化して神経が丸出しになっているはずのその部分が、何物かにすっぽり包まれていて、だから痛みがそれほどひどくないのだと。
「痛みを感じさせないようにしようと、あなたの体が自主的に、何かの物質を作り出しているとしか考えられない。
なんという自己治癒能力だ!」と、ウンウン唸りながら感動しているボブ先生の横で、これって別の場所で聞いたことがあったような…と、必死に思い出していた。
そうだ、B型肝炎をうつされておきながら、その治療を受けることなく自力で治したという歴史が、血液の中に刻まれていることがわかった時のことだ。
あの時も、それを発見したスタック先生が、「できることなら君の血清を寄付してもらいたいぐらいだ」と、冗談のような冗談でないようなことを言っていた。
まあ、自己治癒能力には長けているとしても、神経を覆っているものが何であるのか、そこが膿んでいないのか。
もしも膿んでしまっていたら、脳に近いので非常にヤバい。
普通のルートカナルならボクが担当するけれども、あなたのような重症なものは、よほどのエキスパートに頼まなければならない。
ということで、来週の木曜日、60歳になって5日目に、ちょいとシリアスな治療を受けることになった。
その費用たるや、1550ドル?!
歯の痛みより痛いっ!!
その治療は、かなり深いところまでえぐることになるので、今日から抗生物質を飲むことになった。
そういうの、めっちゃ苦手なんだけどなあ…。
******* ******* ******* *******
と、暗〜い気分で帰宅すると、超〜嬉しい小包が待っていた。
いや、これはもう、小包とは言えない大包。
弟からの『還暦お祝いお楽しみ箱』!!
去年が還暦だと間違えて、赤いちゃんちゃんこを送ってきてくれた弟。
今年はだから、赤いちゃんちゃんこではなく、赤い猫ベッドを買ってくれた。
箱の中身を全部取り出して、まずは記念写真を撮ろうと思っていたら、早々とこの方たちが…。
羊毛で手作り、というこの猫ベッドが、特に気に入った様子の海ちゃん。
「ちょっと今、事務方の仕事とかが増えて、めっちゃ忙しくなってしもたから、品数少ないで」
なんて言うてたくせに、どんだけ心を遣てくれてんねん!姉ちゃんは嬉しいぞぉ〜!ありがとぉ〜!
夫とわたしの、お仕事用ハンコ♪
頑張って働くわ!
「ボクちゃんはネコ(寝子)やから、寝るのが仕事」by海