ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「数日間考え抜いて、一票を投じることにしようや!微笑みをもって正義をなせ!」by 屋代 聡さん

2014年01月23日 | 日本とわたし
脱原発派候補『一本化』。
こんな言葉がツィッターで流れてきた。
え?なんのこと?
頭の中に?マークをいっぱい並べながらあれこれ調べてると、
なんでこんなことに……と思うようなことが次々と出てきて、わたしはすっかり混乱してしまいました。
それからまだ、3日しか経っていません。
それにしても残念でなりません。

ずっとずっと考えています。
だいぶ考えもまとまってきました。
その考えと、限りなく近い、想田監督と屋代 聡さんが書いてくださったものを、ここに紹介させていただきます。

↓以下、転載はじめ

脱原発派候補「一本化」論議に思うこと ー 映画作家・想田和弘
【マガジン9】

都知事選に、細川護煕元首相が、「脱原発」を争点に立候補し、小泉純一郎元首相が支援を表明しました。
 
すると、脱原発派の方々からは、「脱原発候補を一本化するために、宇都宮健児氏は立候補を取り下げるべきだ」という意見が、多数出てきました。
 
たしかに、脱原発を目指す立場からいえば、票が割れるのは好ましくありません。
僕も、脱原発を心から望む人間ですから、候補者同士で意見の摺り合わせができるなら、一本化されるのが理想だと思います。
 
しかし、です。
一本化を主張している方々に、僕は敢えて問いたいのです。
「みなさんは、超能力者なのですか?」と。
 
僕は、この原稿を、1月20日に書いています。
告示日の3日前です。
しかし依然として、細川・小泉連合の「脱原発」が何を意味するのか、その政策の具体像は分かりません。
政策の準備が間に合わず、2度も、立候補会見が遅れたからです。
 
つまり、現時点では、細川氏の「脱原発」が本気なのかどうか、細川氏とその側近以外、誰にも分からないはずです。
再稼働を容認するのかどうかも、判然としません (「電話で細川氏が再稼働を容認しないことを確約した」という方もおられますが、なぜそれを細川氏が公言されないのかは謎です) 。
 
細川氏の本気度が分からないのに、「一本化」を主張されるのは、いったいどういうことなのでしょうか?
 
舛添要一候補は、去年の12月に、ラジオで「もんじゅは継続すべき」と発言をしていたにもかかわらず、
立候補会見で取ってつけたように、「私もずっと脱原発です」と言いました。
もし、細川氏の「脱原発」が、彼と同レベルの一貫性に欠くものだったら、どうするのでしょうか?
 
思い出してください。
「脱原発」を盛んにアピールしていた橋下徹大阪市長は、土壇場で、あっさりと大飯原発の再稼働を認めてしまいました。
その後の彼は、脱原発について、ほとんど口にもしなくなりました。
もし、細川・小泉連合の「脱原発」が、彼と同レベルのお粗末なものだったら、どうするのでしょうか?
 
しかも、細川氏は佐川急便事件という、かなり大きな爆弾を抱えています。
彼が、本気で「脱原発」に取り組み、原発に利権を持つ勢力と闘うことになったら、必ず突かれてくるであろう泣き所があるのです。
(もし僕が、原発ムラの人間だったら、細川氏の弱点をネチネチいたぶる作戦を採ると思います)。
つまり、たとえ細川氏が当選したとしても、自らの弱点を庇うために、「脱原発」政策を一向に進めることができない、という状況になることも、充分に考えられるのです。
この点についての細川氏の見解も、依然として示されていません。
 
「脱原発」以外の政策についても、「分からないこと」ばかりです。
 
言うまでもなく、都知事選で争点になるべき政策課題は、福祉、貧困問題、災害対策、築地市場移転問題、オリンピックなど、多岐にわたります。
ところが細川氏は、現時点で、「脱原発」以外の政策については、一切公にしていません。
秘密保護法や、集団的自衛権や、TPPへのスタンスも分かりません。
(保護法や集団的自衛権やTPPに、批判的だとの報道もありますが、細川氏本人が、正式に反対を表明したわけではありません)。
したがって、私たちが、とても賛同できないような政策を、掲げる可能性だってあるはずです。
(もちろん、そうでない可能性もあります)。
つまり、これも、現時点では分かりません。
分からないのに、「一本化」を主張されるのは、いったいどういうことなのでしょうか?
 
嫌らしいようですけど、改めて問いたいのです。
「みなさんは、超能力者なのですか?」と。
 
もちろん、超能力者である可能性は低いでしょう。
では、なぜ、「一本化」を主張されるのか?
 
変な言い方ですけど、みなさんは、恋をしているのではないですか。
「脱原発派の東京知事誕生」、というイメージに対して。
 
たしかにそれは、私たち脱原発派をワクワクさせます。
魅力的です。
思わずすべてを投げうって、飛びつきたくなります。
それが「恋」というものです。
 
でも、みなさんは、肝心要の、「細川護煕+小泉純一郎」という恋の相手を、よく知っているといえるのでしょうか?
いや、もしかしたら、かつて恋して、がっかりさせられた相手だったのではないですか?
 
この問題は、実は、「選挙とはどうあるべきか」という問題とも、深く関わっているように思います。
なぜなら、一本化を主張する方々の多くは、こうも口を揃えるからです。
 
「政策的には宇都宮さんが一番しっかりしてるし、人物も信頼できる。だけど、今回の選挙はどうしても勝たなくてはならない。そのためには、悪魔と手を結ぶことも必要だ」
 
政策も人物も、宇都宮さんが一番なのに、なぜ、細川・小泉連合に一本化せよというのか。
その理由は、ひとつしか考えられません。
 
知名度、です。
世間的な人気、です。
 
しかし、ちょっと冷静に思い出してみてください。
 
私たちは、選挙があるたびに、「知名度」だけを武器にしたタレント候補が乱立し、当選していく様子を、砂を噛むような思いで眺めてきたのではなかったでしょうか?
「これでは民主主義が形骸化する。選挙は人気投票ではない。政策本位で候補者を選ぶべきだ」と訴えてきたのではなかったでしょうか? 
そういう原則論は、今回だけは、「なし」なのでしょうか?
 
「なし」だとすれば、それはなぜ? 
今回は、(いつもと違って)脱原発を訴える(ようにみえる)人気者に、勝てる見込みがあるから、でしょうか?
 
もしかしたら、僕の考えのおよびのつかない理由があるのかもしれません。
 
いずれにせよ、僕は、脱原発運動は(残念ながら)、長く果てしない闘いになるのではないかと覚悟しています。
なにしろ、原発は、日本という国家の中枢――政・官・学・産・マスコミ――を、中毒させてきたドラッグのようなものだからです。
ドラッグをやめようとすれば、禁断症状で悲鳴をあげる人々があまりにも多いわけで、だからこそなかなかやめられない。
私たちは、そういう大きな問題と闘っているのです。
 
「対症療法」に安易に飛びつくのではなく、本格的に足腰を鍛え、体質を改善し、「根本治療」の道を地道に進んでいくことが必要なのではないでしょうか。


続いてこれは、

屋代 聡 @yashirosatoru さんによる 都知事選一本化問題について、21日の朝8時過ぎから夜7時半まで書き綴られたツィートのまとめです。

「今回の選挙が、脱原発のための最後のチャンスなのです」
あまりこういうことは言いたくないけれど、あほか。ほんまに。
何で「最後の」チャンスなんだよ。
では仮に、舛添えが勝ったら、もうチャンスは永遠に訪れない、どんなことが起きようとも、日本の原発は稼働し続ける、そう言いきるのか?

それはつまり、この選挙で負ければ、今後の脱原発運動は無意味だ、自己満足な反対のための反対に終始する、と言っているに等しい。
これがどれだけ自縄自縛の言説か、わかっていない。

人間の歴史において、最終決戦なんてないんだよ。
闘いは続く。
僕は、今後も闘い続けるための選挙にする。
結局あなた方は、早くけりをつけたがっている。
そろそろ疲れてきた。
だから、闘争や運動を、(どこかで、無意識のうちに)勝利のうちに終わらせたいと思っている。

しかし、今回の選挙で、宇都宮、細川が勝てば、原発推進派の息の根が止まると思っているの? 
脱原発を志向する国民が7割いても、いま、10基再稼働しようとしている連中だよ? 
だから甘すぎるんだよ。

今日というか、ここ2週間は本当に忙しいけど、時間があれば、何とか整理してみます。

脱原発運動の方は、今一度、原点に立ち戻って考えていただきたい。
なぜ、東北と日本海側に、原発はあるのか。
この問いを、近代日本150年の歴史を踏まえて考えてほしい。
原発を誘致しなければならないほど、かの地が貧しいのはなぜなのか。
いや、考えてほしいと言ったが、取り消す。
考えねばならない。

脱原発運動を展開してきて、今回、「細川氏で一本化」などと考えた人は、本当に浅慮であった。
ご高名な方もおられたが、彼らが、「今回の選挙は絶対負けられない、負けたら終わりだ」というように発言なさるのを聴いて、
次の3つの意味で、残念であった。

1つは、
「負けたら終わり、最後のチャンス」という表現が、どういう影響を与えるかについて、考察が浅いこと。
当然ながら、原発再稼働を認めるか否かは、都知事選だけで決まるわけもない。
大きな影響を与えるのは間違いないが、なぜ、都知事の意向で決まると誤解してしまうのか。

「都知事選に負けたら終わり、これは最後のチャンス」という言説には、
”再稼働容認の是非を巡る最大ファクターは、原発立地地域の人びとの意思であるべき”という、
およそ当たり前の事が、すっぽり抜け落ちている。
普段は考えていても、目先の勝ち負けにこだわるあまり、今の彼らには見えないのであろう。

次いで残念だったのは、
彼らがラストチャンスをアピールすればするほど、彼らの短期的発想が目につくことである。
ラストチャンスを活かせなかった時は、彼らは、脱原発はもう無理だと考え、手を引くつもりなのだろう。
これがラストチャンスと自身で銘打ち、これに敗れた時は、残りは残務処理しかない。

いや、我われは、敗れても闘ってゆくと言うならば、「今回で負けたら終わり」と、人びとを鼓舞したのはアジテーションにすぎないし、
脱原発運動を割った責任は、途轍もなく大きい。
退路を断つ必要など全くないのに、自分でリミットを区切った。
なぜか。

脱原発運動の、一部の人たちは焦っている。
3年も経とうというのに、いや、3年経って、再稼働の動きが出てきたからこそ、彼らには、自分たちのやってきた運動の成果が欲しい。
しかし、数度の国政選挙でも、原発は争点にさえならなかった。
そして自公が勝った。
脱原発派一部の焦燥感は、高じるばかりだ。

彼らのなかには、
「脱原発さえ争点になれば、選挙は勝てる。
しかし、これまでの選挙は(不思議にも)それが争われなかったから負けた。
あれは結局民意ではないのだ」という考えがあるのだろう。
しかし、そうではない。
国民は、残念ながら、脱原発を主要争点にしなかったのだ。

脱原発運動の一部の方々の、「早く脱原発運動の目に見える成果が欲しい」という表現が、
3年にわたる運動による疲れの表れ、それゆえの功を焦る態度と心性が、正直な反応であるだけに、僕は残念でならない。
なぜ待てないのか。

そして3つ目の残念な点は、
いま一部の脱原発派が、意図的か否か、脱原発を、再生エネルギー問題と放射線の危険、という観点からのみ問題にしていることである。
彼らには耳の痛い話だろうが、彼らは原発さえなくなればいいと思っているし、少なくともそれがスタートだと思っている。
しかし、それは全く違う。

原発立地、稼働計画は、近代日本の国土・国家デザインの一部として、描かれてきたのである。
もっとはっきり言えば、中央政府による地方収奪のなかで、選択された政策である。
それゆえ、ただ原発を止めたとしても、中央による収奪・統制は繰り返される。

明治以降、ずっと、東北と日本海側諸県、沖縄を中心に、そうした収奪がなされてきた。
それゆえ、本当にこの国のあり方を変えたいと願うのであれば、ただ自民打倒や脱原発といった、一面的な政策を前面に出すのではなく、
多角的に、根本的に、我々の生活を変える覚悟をもった人を、行政に推して然るべきなのだ。

しかし、管見の限り、今回の一本化論者には、そうした中長期的考えをもっている人はいない。
全くとは言わないまでも、ほとんどいない。
いないからこそ、あんな愚挙に出たのだ。

彼らは3年近く、声を挙げてきた。
しかし、その間に何を学んだのか。
そして、何を学ばなかったのか。
彼ら自身で考えるべきだった。

僕は、昨夏の参院選挙直後、こう呟いた。

そして今日、山本太郎という、反原発運動にとってある種のイコンが、国会に行ったことは歓迎すべきであるが、
これが終わりの始まりではない、とは断言できない。
彼が、国会において徒手空拳となったとき、審議に存在感を示せないときがこわい。
次の選挙までに、反原発運動は、緩やかな総括が必要だろう、と思う。

一応の成果が出たからこそ、脱原発は完敗しなかったからこそ、考えるべきだ。
そして、今回の選挙のように、投票は自己に任せてゆくか、
それとも、最も原発問題に真摯に取り組む政党を、団体票のような形になっても推してゆくか。
もちろん後者の場合、他の争点で一致できるわけがないのだから、運動は割れる。

緩やかな連帯を志向するにしても、運動の再活性を、常に考える時期に差し掛かっている。
今、人々を結びつけていた絆は、しがらみになりかけている。
人と人とのつながりは、マンネリを防ぐために、常に更新されねばならない。

近視眼的な社会学者や、経済学の論客が言うようには、反原発運動は敗北していない。
それは今日、よくわかった。
次へのステップが見込める。
だからこそ、今、ではないか。
今日の勝利は一応喜ばしいが、それだけ、僕らが取り組む課題は増えたのだと思う。

残念ながら、僕の予想はあたったようだ。
本当に、本当に、残念である。

近代日本の発展の歪みの1つとして、「国家内辺境」に強制された原発、という事態はある。
40年間、国策として進められてきたのです。
手強いに決まっているじゃないですか。
「3年も闘ってきた」、なんて甘すぎる。
僕らは短くて10年、長ければ30年、50年かけて、倒してゆかねばならないのです。 

原発との闘いは30年、50年先に勝てばいい、と思って闘うべき。
そう言うと、「30年?50年?そんなにかかるの?そんなに待てないよ。いま地震来たらどうする!?」と返す人が絶対にいる。
しかしながら、現実にそれくらいかかるのであって、そんなに待てないというなら、あなたは本気ではない。

「いま地震来たらどうする!?」という問いはナンセンスだから、できるだけ再稼働を食い止めましょう、としか言えない。
「そのために運動を続けましょう、30年だろうが、50年だろうが」と。

やれやれ、もう一気に書いちゃうか。

脱原発を、真に実現したいと願うなら、たとえ自分の生きている間に実現できなくとも、子どもや孫たちの生きる世界が救われればよいと思って、声をあげ続けるべきだ。
自分たちが、運動のスターターであることに、誇りを持て。
第二走者を見て走るんだ。
アンカーは、僕らの後ろにいる次世代に任せよう。

これまで、脱原発運動を担ってきた市民よ。
僕らは時に手を取り、時に争い、袂を分かち、それでも互いのやることを注視してきた。
そして、距離の取り方に苦悩しながらも、努力してきたじゃないか。
あれほど、自民や民主の卑怯なやり方に、唾をはいてきたじゃないか。
ここにきて、勝ち急ぐのは止めよう。

もう一度言う。
3年間だ。
疲れもたまる。
10基再稼働計画だって?
冗談よせよって徒労感も出るよね。
でも闘ってる。
新潟県知事だって、眠る暇もないほどさ。
僕らは、脱原発運動のスターターだ。
子どもたちに、しっかりバトンを渡そう。
孫にアンカーになってもらおう。
その為に走る。
それでいいじゃないか。

ちょっと口が悪くなりますよ。
最近フォロワになった方は、びっくりなさらず、関西弁が嫌いな方は、自動翻訳機のご用意を。
では、はじめ。

一本化、一本化って、しょうもないことばっか言うてるけどや、その間、リベラルの政策論議がどんだけ深まったかっちゅうねん。
「勝たねばならない」。
わかってるわ、そんなこと。
「別に負けてもええねん!」を旗印にしてるんちゃうわ。
てか、そんな奴おらんわ。

最初から、無理難題の一本化を費やしてる間に、細川氏が何を打ち出したん?
何もないやん。
いや、脱原発でさえ怪しいやん。
都知事選は国政に影響はあるけど、脱原発が直ちに実現できるわけないンよ。
東京都は別に、東電の大株主ちゃうんやで。
あなたら、お祭り騒ぎしてるだけやん。
いやまじで。

「勝てる候補を」という表現が、選挙を人ごとに捉えてる証なんよ。
市民の仕事は、勝てる候補を担ぐことちゃうねん。
候補者をどう勝たせるかを考えることやねん。
そのためには、候補者が、胸襟をガバって開いて支援者に訴えてこな、何もできへんやん、こっちは。
そやろ?

それやのに、「後出しじゃんけん」?
なめとんか。
これ、市民との協議は要らんいうことやろ? 
討論会キャンセル? 
おいおい、ホンマにヤル気あるん? 
おまけに、公約発表はまた今度って。
いや、脱原発運動だけやなくて、都民は舐められまくってんねん。
いい加減きづけや。

僕らがやるの、AKBの投票やないんやで。
あれだってまだ、所信表明やるやん。
握手会して、「どぶ板」やってるやん。
そもそも、15年も引退してへんやん。
あの子ら、寝る間もなく、ダンスと歌の練習して、最前線立ってるで。
悪いけど、舛添や細川に、そんな努力は全く感じへんで、僕は。

ほんまに「細川さんで!」とか言ってる人は、舐められてんねん。
今度こそは勝つ、勝たなあかん、言うてワーワー言うてるけど、そんだけ細川陣営に舐められたまま支持してるって、そういうのを何ていうの?
うまく言えんけど、奴隷根性とかマゾというか、ごめん、自分で判断して。

脱原発運動の成果は今一つだって焦って、絶対勝たねばと思ってるみたいやけど、
2013年9月15日より、日本では、全ての原発が停止しています
わかる?
きちんと僕らのやってきたことは、カタチになってるわけ。
その運動を、僕ら自身で追い込みそうになってるってことに、気づかなアカンと思うよ。

3年間頑張ってきて、疲れてきたのはわかるよ。
でもね、敢えて言うけどね、やっぱし、まだたった3年やで。
沖縄、見てみ。
戦争で、本土のために、時間稼ぎに使われて、戦後は進駐、占領、米軍統治、おまけに基地問題。
68年間闘ってねん。
しかも敵は、自国政府とアメリカ。
相手はもろに軍やで。
すごいやろ。

それでも諦めてへん。
500億言われたって、辺野古の人は挫けん。
これからも、長い闘いが続くねん。
でも、子や孫のために、屈しない言うて闘い続けてる。
僕が言いたいことわかる?
闘い続けて68年やで。
つまり、この闘いを始めた当初のリーダーは、ほとんどが亡くなってんねん。
でも、彼らは無駄死にや思うか?

僕はもう、全然思わん。
自分の一生を賭けて闘った人がいる。
だから沖縄は、自然破壊が食い止められてる。
少しずつでも、闘いは前進してる。
あの姿勢やって。
目先の勝利に一喜一憂せず、最終ゴールを見据えて、じりじりと歩む。
近道はないねん。
それを、沖縄の人はわかってんねん。
僕らも彼らに学ぶ時や。


21世紀の後半に、日本から原発が無くなる、その道筋をつけるために、僕らは立ちあがったんや。
声をあげ続けるからお前ら頼むぞって、子どもたちの肩を叩けたらええやないか。
その姿を見せたら、子どもたちは同じように、孫たちを導いてくれるって。
成果は彼らにあげようや。
みんな、大人やろ?笑

それを、「早うせなアカン、最後のチャンスや、一本化、一本化」って、どんだけ狭いねん。
どんだけ近くまでしか見てへんねん。
刹那的やねん。
こういうこと言ってる人は、結局のところ、次世代や市民の力を信じてないねん。
だからこそ、負けつづけてきたんやろ?
だから、勝ちに飢えてんねんやろ?

だけどや、世界見てみようや。
16世紀にはじまった奴隷制度やって、解放されるまで250年かかってんで。
250年やで。
途方もないわ。
でも考えてや。
250年間、細々とやけど、奴隷制度は許せへん!って声をあげ続けた人がいたから、奴隷貿易や奴隷制度はなくなってん。


奴隷制度廃止を最初期に訴えた人は、誰もその結果を知らんよ。
おそらく、無念や言うて亡くなったと思うわ。
でも、正しい事は、ちゃんと根付くねん。
後継者は出るもんやねん。
そして、諦めへん限り、希望はあんねん。
それ、忘れたらアカン。

僕らの手で、原発が一掃されなくてもええやん。
この選挙で流れが変わる思ったら大間違いや。
もう変わってるから。
もう風はちゃんと吹いてるから。
それを無理やり争点化して、風向き変えたらあかん。
ほんまに、無駄以外の何物でもない。

僕も、安倍内閣、自民党は許せへん。
思いは同じ。
だけど戦い方がある。
ほんまに大事な事は、ファシズムとネオ・リベラリズムの台頭。
ほんまのところ、みんなもわかってるけど、闘い方がわからへんだけやろ?
ちょっと頭冷やして、政策比べようや。
まだ政策ださへん奴おるって?
そんな奴、マジやめとけ。

もう、一本化論争は止めたんやろ?
ほんなら、本当に東京都の事を考えてて、弱者の味方で、実績あって、国政の方向にガツンと一発食らわしたる人、探したらええやん。
みんな脱原発言うてるんやし。
勝ちや負けやなくて、誰になってほしいん?
本音で選ぼうや。
なぁ、誰の政策が一番実現してほしい?

細川氏支持の脱原発運動の市民も、「一本化しないと勝てへんから細川!」って言ってただけやろ?
もう一本化はないで。
では、政策に共感できる人に入れようや。
あなたらの論理やと、勝利のために割れてる場合ちゃうんやろ?

宇都宮さんに入れる人は、きっと割れへんで。
最初から政策で選んでるし、ブレへん、まず。
それなら動くべきは、勝てる候補に!って、ちょっとだけ動揺した方ちゃうん? 
誰だって迷う時あるって。
考え直したってええやん。

僕らは誰のために立つか。
誰のために声を挙げるのか。
有権者の多くは、子供や孫がいる。
かけがえのない彼らのために。
努力しても報われない弱者のために。
ともに歩むべきアジアの方のために。
数日間、考え抜いて、1票を投じることにしようや。

「微笑をもって正義をなせ。」
ええ言葉やろ?
これを合言葉にせぇへん?
微笑をもって正義をなせ。
東京デモクラシーのために。
微笑をもって正義をなせ。

↑以上、転載おわり
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氷の世界

2014年01月22日 | ひとりごと
一夜明けて朝になりました。

気温は少し上がって、ただいま零下10℃です。


窓越しの雪景色を撮っていると、


北風がひゅうっと吹いて、ダイヤモンドダストが目の前に。


とことん寒いですが、この美しさには気持ちがうきうきしてきます。


通りを行ったり来たりする、除雪&解凍塩を撒くトラック。


木の枝の内側に隠れていた鳥やリスも、だんだんと出てきて、日向ぼっこをしています。


今日は、町の学校は全校、休校になりました。
昨日来られなかった生徒や、今日の夕方遅くに来る予定の生徒を、少し早めの午後から教えることにしました。
こちらに来てから10年とちょっとの間、車を運転して、生徒たちの家に出かけ、出張レッスンをしていました。
激しい雨が降ったり、今のようにとても厳しい寒さであったり、大雪が降ったりした日には、
一軒一軒、教えて回ることが、とても辛かったことを覚えています。
遅れてはならない。
だから、時間に追われ、道路の状況によっては、何度も危ない目に遭いました。
50才を過ぎて、そのプレッシャーがかなり負担になり始め、思い切ってすべてのレッスンをうちで行うと決めました。
そのせいでレッスンを受けられなくなった生徒には、とても申し訳なかったけれども、もう限界でした。

今は、生徒の親御さんがいろいろと調整をして、子どもたちの送り迎えをしてくださるので、
わたしはただ、家で待っているだけで済むようになりました。
こんなありがたいことはない。
本当に、心から、ありがたいと思っています。

さて、そろそろはじまりの時間がやってきました。
道はコチコチに凍っています。
どうか、皆が無事に来られるようにと、祈りながら待つことにします。
コメント (2)
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「『原発』と『戦争』、二つの問題を切り離さないことが肝腎」by 劇団「燐光群」主宰・坂手洋二氏

2014年01月22日 | 日本とわたし
都知事選挙が本格的に始まりました。

わたしは都民でも日本居住者でもありませんが、福島第一原発の重大事故が起こってから以降の、日本の国内で行われた選挙には、いずれのものに対しても関心を持ってきました。
そのたびに、投票率の異様なまでの低さ、ムサシという投開票専用器機の怪しさ、選挙制度の不条理さを憂い、なんとかならないものかと考えをめぐらせています。
薄っぺらな紙に書かれ、微かな風にも吹き飛ばされてしまうほどに意味を成さなくなった『民主主義』という言葉。
意識の改革などほど遠く、テレビの画面には、管理されたウソの言葉が並び、きゃあきゃあとバカ騒ぎするタレントが大きな口を開けて笑ってる……。

先程の沖縄での市長選挙では、投票率が79%であったと聞きました。
だからこそ、民衆の思いが結果となって現れたのだと思います。

今回の東京はどうでしょうか?
都民の、いったい何%が、投票に行くのでしょうか?
どういう考えを、希望を持っているにせよ、何も持っていないにせよ、とにかく投票しに行ってください。
代々東京に暮らしている人も、仕事や学校の関係で引っ越してきた人も、たまたまこの選挙の時期に引っ越してきただけの人も、
有権者であるなら、投票しに行ってください。
そして、報道がウソを言っても反論できるよう、投票所の様子を写真に撮って、どんどん公開してください。

ブッシュ政権が、投開票時のあからさまな不正行為や、戦争時だからという悪夢のような理由で、8年も続いてしまった時、
人々は、もうこれ以上、アメリカ人であることを恥じて生きたくない(大げさではなく本当にそう言っていました)からと、ものすごい勢いで投票所に足を運びました。
あの投票日までの最後の2週間の、人々の意識の高まりを、今もはっきりと覚えています。

寒い季節ではありますが、どうか、どうか、みなさんの都政に対する思いを寄せて、熱気ある投票日にしてください。

さて、これから、坂手洋二さんという方が書かれた、ひとつの記事を紹介させていただきます。

正直に言うとわたしは、先日の『脱原発都知事を実現する会』のみなさんが、細川氏の支援を公言されたことを知り、少し狼狽え、疑問を持ちました。
自分なりに、そのことをどう受け止めたらいいのか、あれこれと考えながら検索しているうちに、この坂手さんの記事に出会いました。
そして、彼の意見が、今の自分のものに一番近いこと、わたしにはここまでまとめる力が無いことから、お借りすることにしました。
ただし、この記事は、細川氏の公約発表記者会見前の21日に書かれたものであることをふまえて、読んでいただきたいと思います。

坂手 洋二(さかて ようじ、1962年 - )氏は、日本の劇作家であり、劇団「燐光群」の主宰でもある方です。

↓以下、転載はじめ(文字の強調や下線は、わたしの意思で行いました)
「原発」「戦争」の現実と都知事選
2014-01-21

東電福1原発3号機で18日、建屋内の床を、水が勢いよく、排水口に流れているのが見つかった。

↓(まうみ注・その様子を報道されたものからの抜粋写真を載せておきます)


地下水に漏れ出た汚染水のベクレル値は、過去最悪を連日更新している。


青森県六ケ所村にある、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場の敷地に、
火山噴火に伴う火砕流が、3万2千年前と1万5千年前の2回、到達した可能性が高いことがわかった。

↓(まうみ注・報道された記事を載せておきます)
青森・六ケ所村に火砕流の痕跡 再処理工場の敷地に2回
【東京新聞】2014年1月19日

日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の敷地に、火山噴火に伴う火砕流が、3万2千年前と1万5千年前の2回、
到達した可能性が高いことが19日、原燃が原子力規制委員会に提出した資料で分かった。
いずれも、南西約60キロの活火山「十和田」(青森、秋田両県)の噴火によるもので、原燃の調査で痕跡が確認された。
 
規制委の「火山影響評価ガイド」は、火砕流が及ぶ可能性が十分小さいと評価できない場合は、原発の建設を禁じており、
規制委が進める再処理工場の審査で、これらの痕跡をどう判断するか、注目される。



3万2千年前と1万5千年前だから、1万5千年周期としたら、次はそろそろではないか
火砕流が及ぶ可能性の強い場所に、原発も再処理工場も作られるべきではない
私たちは、放射能汚染の危機の上に立つ。
「原発推進の動きを止める」ことが、この国の、緊急にして最大の課題である
そのことは、わかる。

同時に、この国の右傾化、戦争のできる国になろうとする動きは、これまでにないものになっている
これも、様々な方向から包囲されている。
政府は今月7日、日本の領海の範囲を設定する基点となっている、約400の離島のうち、所有者不明の約280の島を、国有化する方針を決めた。
6月をめどに、所有者などの調査を終え、国有財産台帳に登録するという。
離島を「重要国土」と位置づけて、領土・領海を守る姿勢を明確にするとともに、海洋資源の管理や安全保障体制を、強化する狙いだ。
この離島国有化は、「日本の国有財産として登録することで、管理を強めていくというメッセージを発信していく」ということだ。
石原都知事が尖閣諸島を、都の立場で購入しようとしたことは記憶に新しいが、
「国土の防衛」というきな臭い言葉が、生々しい響きを伴い、ある種の勢力が、むしろ何かの「危機的状況」を待ち望むかのように、周到に用意されようとしている
政府は、外交・安全保障政策の司令塔として発足した、国家安全保障会議(NSC)の事務局となる「国家安全保障局」を設置
府省庁間の調整や企画立案、情報分析を担う。
外交・安全保障政策の官邸主導が、加速化している
「戦争のしやすい仕組み」が整えられているのだ。
下村文相は、小中学校での「道徳」教科化、政府見解などを書かせる教科書検定基準の改定などの動きに加え、
選択科目の高校日本史の必修化、規範意識や社会制度などを高校生に教える新科目として、「公共」の導入を目指すことなどを明らかにしている。
国家主義を教育の中で強めていく構えだ。
この国全体が、まるで「戦争」の「準備」をしようとしているかのようだ

「原発」と「戦争」、この国の未来を見つめるにあたって、二つの問題は切り離せないもののように思われる

名護市長選で、500億円の「名護振興基金」を作る構想を表明していた、自民党の石破茂幹事長は、
米軍普天間飛行場の同市辺野古への移設反対を訴える稲嶺進氏の再選を受け、
「稲嶺市長から言及がない以上、どうするか申し上げることは適切ではない」などと述べ、見直す考えを示した。
稲嶺進市長はもともと、市長選で再選されれば、市長の権限を使い、辺野古に代替基地を建設する計画の実現を阻止する、と表明していた。
その上での勝利だから、民意は明らかだ。
500億円の振興基金構想をちらつかせ、推進派の敗北が決まれば、ゼロベースで見直す石破幹事長のやり方は、
「末松ビジョンを実現するためだった。今度の市長さんがどうするかは承知していない」と公言してはばからない菅義偉官房長官同様に、

あからさまな選挙への利益誘導の介入であり、国家が自ら臆面もなく選挙違反していた、というわけだ。
小野寺防衛相は、
「地方選挙なので、辺野古移設問題に直結するとは考えない」
「埋め立て権限は、沖縄県が持っている。法令に基づいて対応すれば、認める方向に進んでいくのではないか」と、
移設作業を、選挙結果と切り離して進める方針を示している。
もともと、「基地の場所は政府が決める」と発言していた石破幹事長ではある。
政府は、選挙結果をまるごと無視、代替施設の設計などに関する入札公告を21日にも実施するという。
護岸工事の設計や、辺野古沿岸部の海底のボーリング調査などを行う業者を、3月中にも選定する方針らしい。
菅官房長官は、「市長の権限は限定されているので、支障は生じないだろう」と、現行計画に変更はない、との見方を示した。
沖縄県議会は、仲井真弘多知事の名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認が、県外移設を求める公約に違反しているとして、辞職要求の決議を賛成多数で可決した。
しかし仲井真知事は、「今さらどうこうできない」と開き直っている。

2月からは、米海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイを使った、日米共同統合防災訓練が予定されている。
南海トラフ巨大地震を想定し、高知県や福岡県の自衛隊施設に、オスプレイが飛来する。
オスプレイの本土訓練は、「沖縄の基地負担軽減策」としてではなく、「新たな戦時体制」に向けて拡大されようとしているのだ。

選挙結果を無視して、どこに民主主義があるのか
しかも、「戦争」に向けての動きである。
政府は、民意を無視して、「戦争」「基地」を押しつける
「原発」はどうか。
南相馬市では、「脱原発」の桜井市長が再選された。
では東京は?

東京都知事選挙をめぐって、脱原発候補の一本化を目指していた、市民団体や環境団体のリーダーたちが、
宇都宮健児元日弁連会長でなく、細川護煕元首相を応援することに決めた

「原発を止めるためには、選挙に勝てる候補者でなければならない」
「苦渋の選択だが、脱原発候補を当選させるにはこれしか方法がない」というのだ。
「細川一本化」を表明したのは、「脱原発都知事を実現する会」
瀬戸内寂聴(作家)、柳田眞(たんぽぽ舎)、村上達也(東海村・前村長)、木村結(東電株主代表訴訟)、吉岡達也(ピースボート)、村田光平(元在駐スイス大使)等、脱原発運動をリードしてきた人々、
湯川れい子、広瀬隆、宮台真司、村上達也前東海村村長らも応援している。
代表世話人は鎌田慧(ルポライター)、河合弘之(弁護士・脱原発弁護団全国連絡会)。
「実現する会」は、脱原発候補の一本化を目指して、今月15日に細川、宇都宮両陣営と交渉したのだという。
宇都宮氏側は「オープンな場で討論し、有権者に判断していただきたい」、
細川氏側も「いかなる政党、団体からも支援を受けない。ただしそれぞれの立場で脱原発の志を理解し応援してもらえれば幸い」と回答があり交渉は決裂、
一本化には至らなかったとしている。
しかし、この「実現する会」は、なぜ細川氏支持を決めたのか。
報道によれば、理由は、以下の二つだという。

・細川氏の脱原発政策はいまだ明らかではないが、陣営は「再稼働反対」、「原発ゼロ」「脱原発を優先する」としている。
・宇都宮氏は脱原発を政策としているが、他の政策と並列させており、優先度が低い。


宇都宮氏の「優先度」を、どこで判断しているのかわからないが、
いまだ明らかではない細川氏の、「脱原発政策」のほうが信用できるというのが、私にはまったく理解できない。
そもそも、「原発ゼロ」と「脱原発を優先する」は、全然意味が違う。
「ゼロ」なら、わかる。
しかし「優先する」は? 
細川氏は「現政権の原発政策は犯罪的」「都知事選に日本の存亡がかかっている」という強い危機感から、立候補を決意した、
と称しているようだが、いざとなったらどうなのか。
「優先する」というのは、他の項目よりも優先する、という意味なのかもしれないが、言葉としては不透明だ。
「優先度」というコトバ自体が、曖昧さを孕んでいる。
場合によっては、「はっきり決められない場合もある」ということではないのか?

「脱原発」を問う選挙で敗北すれば、安倍政権が揺らぐというのは、わかる。
都知事選の結果で、原発再稼働の動きを止められればいいとも、思う。
しかし、地方選挙である都知事選で、「脱原発」候補者が勝っても、安倍政権は暖簾に腕押しで、知らぬ顔を決め込むかもしれない
現状、「基地」の問題で、名護市長選の結果を無視しているように、だ。

民主党は細川氏支持を打ち出したが、最大の支持基盤・連合東京は、自民・公明とともに舛添要一氏支持を決めた。
連合会長が東電労組出身だからだという。
「細川一本化」の人達が言うのは、そんな「原子力ムラ」の擁護者よりは、保守勢力の中の脱原発派の方が信用できるという理屈だ。
前回は宇都宮氏を応援した人たちも、細川氏支持に回っている。
「脱原発」の一点に賭ける。
それはそれで、理解できない考え方ではない。
だがそれが、ほんとうに「脱原発」に絞れているのかどうか。

「脱原発」票が割れ、結果として原発推進派が当選する事態は困る。
候補者の一本化を強く求める。
それもわかる。
だがどうして、その候補者が、細川氏なのか。
なぜ細川氏なら当選しそうなのか。
宇都宮氏を囲いこんでいる印象の、共産党への反発なのか。
「元首相」のほうが格上なのか。
無意識の権威主義におもねて、「殿様」だからいいというのか。
倒錯したポピュリズムではないのか。
……そういう疑念も湧いてくる。

細川氏の背後にいる小泉純一郎氏に、多くの批判を持つ人たちも、「一本化」に賛成している。
小泉氏は、自民党を離党しているわけではない。
秘密保護法や靖国参拝に、反対しているわけではない。
村山談話を支持しているわけでもない。

かつて郵政民営化の動きや「自民党をぶっ壊す」という言説は、「反自民党」の人たちの支援も受けて、彼の施策を成功させた。
彼はもっともアメリカの言いなりになった総理大臣である。
アーミテージ=ナイの指示にとことん従って、日本国内の反対勢力を黙らせてきた。
自民党より、アメリカの言うことを聞いてきたのである。
しかし、彼は自民党である。
自民党の青年部リーダーである息子は、未来の総理大臣と目されている。
そもそも安倍首相も、小泉氏の門下生である。
「脱原発」の人々が、自民党の人間の力を借りて自民党に勝つ、その理屈は本当に通るのか
国会選挙が当分行われない現状の中で、都知事選は「千載一遇のチャンス」、それはわかる。
しかし、「保守勢力の分裂」に乗じるつもりが、いいようにされてしまうのではないかという疑念が、湧かないのか
自民党はなぜ、裏切り者の桝添を担いだ? 
オリンピックを睨んだら最強であるはずの、比例区だから議員を辞めても選挙をしなくてすむことが有利な橋本聖子とかではなく。
他にも候補適任者はいたはずだ。

細川氏の選対責任者だという馬渡龍治氏は、自民党内の中軸の存在ではないが、自民党である。
私はこの人の存在を知らなかった。
鳩山邦夫議員の秘書を長く務め、派閥としては、麻生太郎も支持する平成研究会
ウィキペディアによれば、衆議院選挙に初当選したのは、2005年9月の総選挙
愛知3区から出馬、地区では民主党の近藤昭一前職に敗れるが、比例東海ブロックで復活。
当選したのはその一回だけである。
「反原発」候補の選対に入るからといって、馬渡氏は、自民党の中でもリベラルというわけではなさそうだ。
選択的夫婦別姓制度導入に反対、外国人参政権に反対、人権擁護法案に反対、国籍法改正に反対、
慰安婦に対する日本政府の謝罪を求めるアメリカ合衆国下院121号決議に反対、
女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約の選択議定書の批准に慎重姿勢を示している
という。
反原発の発言をしているという情報はない
また、北朝鮮に拉致された日本人を、早期に救出するために行動する議員連盟の元幹事であり、
「安倍派」の創生「日本」価値観外交を推進する議員の会小泉チルドレンの83会伝統と創造の会正しい日本を創る会男系による皇位継承の維持を主張している日本会議国会議員懇談会自民党拉致問題対策特命委員会『国籍法改正案を検証する会合』に賛同する議員の会、等に属していた。
チャンネル桜の動画などにも出ているという馬渡氏は、ブログなどで、
日本軍が慰安婦にした事実はない」「集団的自衛権の行使はあたりまえ」「オスプレイは必要」「憲法を改正し自衛隊は「日本軍」とすべき」「村山談話を否定」「憲法改正は自民党の使命」「不法に日本に滞在している中国や韓国の女がぞろぞろでてくる。当局がすべて捕まえて、強制送還すべき」と言い、安倍内閣の支持率上昇を喜び「新しい歴史教科書」を支持している
ようだ。

安倍政権打倒を目指す陣営の選対が、どうしてタカ派の安倍シンパなのだ
細川氏が勝っても、べつだん安倍首相は困りはしないという可能性も強いのだ。
出来レースの可能性は強い。
細川氏が都知事に就任しても「時間がかかる」として、「即ゼロ」に持ち込めない可能性もある
原発のリスクは、双方向で高い。
じつは、自民党の一部には、原発を止めるという選択肢も「あり」なのかもしれない。
原発を止めることに気を散らされているうちに、彼らの真の狙いである、憲法改悪に向けての動きを許してしまうことになっては、かなわない
原発を止めるのは正しい。
しかし代償に、平和国家としては世界的信用を失いつつあるこの国に、止めを刺すような右傾化を許すことになるかもしれないというのが、私の危惧するところである。

細川氏は、あす22日に公約を発表するという。
それまでに、「脱原発都知事を実現する会」の皆さんは、私の心配が杞憂に終わるだけの、はっきりとした言質、決して自民党的ではない公約を、引き出せるのだろうか。
原発の「即ゼロ」公約を、確実にできるだろうか。
確かに、緊急の問題である「脱原発」だが、それに目を眩まされることなく、
自分たちが擁立する候補者に対して、しっかりとした要求をし、確実な約束を引き出すことを、期待する

「勝手連」だから、そこまで責任がとれないと言うだろうか?
そんなことでは困る。
「苦汁の決断」に酔っている場合ではない。

「原発」と「戦争」、二つの問題を切り離さないことが肝腎だ。

↑転載おわり
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今年の冬は寒いゾォ~……!

2014年01月21日 | ひとりごと
ただ今、気温マイナス10℃。


粉雪が朝から降り続いています。


さっきから、前の通りを、小型の除雪車が行ったり来たり。


雪は今日一日だけで、明日からは晴れるらしいけど、気温は上がらず、最高気温でさえマイナスの二ケタになるらしく、


最低の方はもう、マイナス20℃近くにまで下がる、などという、おそろしい予報が出ています。


この冬、厳しい寒波はもう2度目。
ヒーター用のオイル代が恐ろしい……。

ここまで下がってしまうと、いつものように室内温度を18℃に設定し、それでボイラーが休み無く稼働しても、15℃ぐらいまでしか上がりません。
そうなるともう、あれやこれや、知恵を働かせて、保温の工夫をしなければなりません。
できるだけ湯気の出る料理や、オーブンを使う献立を考えたり、隙間を徹底的にふたしたり。

今年の冬は、そういうこともあって、風邪をひいている人がいつもより多いようです。
こちらでは、インフルエンザのような深刻な風邪が流行っていてもまず、マスクをするという習慣がありません。
薬局に行っても、日本のように、いろんな種類のマスクがにぎやかに陳列されているようなこともありません。

咳をする時は、こんなふうに、肘の内側を口元に当てて、周りに唾が飛び散るのをふせぎます。
手は使わないように、と書かれています。


なんで?と聞くと、小さな時から教えられてやってるから聞かれてもわからないけど、多分、ここは余り人との接触が無い部分だからと思う、という答が返ってきました。

日常の小さなことも、場所によっていろいろ違ってきます。
楽しいことのひとつです。

雪は、明日の朝6時ごろまで降り続くようです。
パウダースノーなので、雪だるまは無理かもしれません。
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『原発は優先的に過疎地に配置。事故時の急性死亡最大1万8千人。原発反対の世論に繋がるので非公表』

2014年01月21日 | 日本とわたし
エコーニュースに掲載されていた記事から、一部を引用させていただきます。

↓引用はじめ

外務省委託レポート
『原発は過疎地へ優先的に配置している』
『1機の事故で急性死亡は最大で1万8千人』
『以上の情報は原発反対の世論に繋がるので、非公表』

http://echo-news.net/japan/mofa-concealed-research-on-terrorism-attack-to-nuke-plants-and-say-rural-area-shall-be-where-the-nuke-plant-exists

政府が1984年に密かに行っていた、原発事故と災害リスクに関する研究を、本紙が分析したところ、
「原発の立地には過疎地を優先的に選定」していることなどが分かりました。

これによると、原子炉一基の格納容器が、ミサイルなどで破壊された場合の予想死亡者数を計算。
我が国の一般的な原子炉立地自治体の人口を前提とするところ、「18000人」程度が最大と試算されています。
(ただし、風向きの影響までは、今回のレポートでは考慮されていません。)

なお、この研究レポートは、外務省の委託研究ですが、
反原発運動に繋がる恐れがあることなどを理由に、公表を差し控えるべきであると、当時の外務省国際連合局軍縮課長は述べています。

しかし、今改めて、これまでの原子力政策の正当性と合理性に対する、再考慮の必要性が問題になってくると思われます。









↑引用おわり


↓最後のページに書かれているインディアン・ポイント原子力発電所。


うちもマンハッタン島も、この原子力発電所からみて、半径50マイル(80km)のところにすっぽり入っています。

↓円の中心点がインディアン・ポイント原子力発電所。


・一番小さな赤い円が、半径10マイル(16km)。
・次のオレンジ色が、半径17.5マイル(28km)。
・一番大きな円が、半径50マイル(80km)。

このインディアンポイント原子力発電所の原子炉では、すでに第一炉は稼働を停止しています。
第二炉は、2013年9月に、政府による許可ライセンスの期限が失効となり(なっているはず?)、
第三炉は、2015年12月に、ライセンスが失効となります。

この原発を所有するエンタジー社は、20年間の認可ライセンス更新をしようとしていて、
それに対しては、知事をはじめとする地元住民、そして、インディアン・ポイント原発を見守ってきた人たちからの、大きな反発が起きています。

原子力政策って、ほんとにいったいなんやったんやろう……。

こんなに危険で、手に負えないものを、ここまで増やしてきた組織、人間たち。
それを、便利だから、快適だから、安全と言ってるから、危険かもしれないけれどもその分の見返りが入るからと、見過ごし、享受してきたわたしたち。

『原発の立地には過疎地を優先的に選定』

こんなことを、当たり前のことのように、シラッと決めてる、言い切っている奴らをのさばらせておくのは、もうやめにしなければなりません。
やめたからといって、この世界が、社会が、くるりと良い方に向かうことにはならないけれども、
進む方向を変えるには、どこかの時点で、だれかが、始めなければ始まりません。
そのだれかは、ひとりふたりでは全く話になりません。
だからわたしが、あなたが、そのひとり、ふたりにならなければなりません。
人は支え合って、励まし合って、気持ちを語り合って、生きていく。
さよなら原発。さよなら原発につながっているすべての悪たち。
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原発提訴を起こす自治体を、それがどこであれ、みんなで応援しよう!

2014年01月21日 | 日本とわたし
大間原発差し止め、3月にも提訴 北海道・函館市長が意向

電源開発(Jパワー、東京)が青森県大間町で建設中の、大間原発をめぐり、北海道函館市の工藤寿樹市長は18日、
国や電源開発に対し、建設の差し止めなどを求め、3月にも東京地裁に提訴する意向を示した。
市によると、提訴すれば、自治体が国に原発訴訟を起こす、全国初のケース。

提訴時期を見極めてきた市は、23日告示の東京都知事選で脱原発が争点化し、世論に一石を投じられると判断。
原発の稼働に向け、Jパワーが原子力規制委員会に、早ければ今春にも、安全審査を申請する意向を示していることも考慮した。

市は、津軽海峡を挟んで、大間原発から最短約23キロにある。


『自治体が国に、原発提訴を起こす』
このことが、全国初のケースであると新聞に書かれているのを読み、改めて驚きました。

原発商人や武器商人、さらに国際的な巨大企業の指示に添い続けてきた官僚や自民党党首らの、巧妙で綿密な政略や法律作りに守られて、
これまでに、54基の原発以外にも、さまざまな原発に関わる施設や研究所が、小さな日本領土の上に建てられてしまいました。
何十年もの間、そのことに対して、懸念してきた人、危険を訴えてきた人、反対運動をしてきた人たちは、ことごとく阻害され続けてきました。
そして多くの人間は、直接関係が無いからと無視したり、関わることを恐れたりしてきました。
わたしもそんな多くの人間の中のひとりでした。

そんなものはいらない。
わたしは恐ろしい。

こんな、人間としての原点である思いなど、人の命すらなんとも思わない連中にとっては、まるで意味の無いことなのです。
わたしたちが対峙している相手が、どんな生きものであるかを、わたしたちは今一度認識し、腹を括らなければならないところにきていると思います。

原発や戦争を良しとする輩は、その国の民、その市や町や村の民が、どんなふうに苦しもうが死のうが、まるでおかまいなし。
むしろ、数が減ることを歓迎したり、数減らしのための計画を立て、それを嬉々として実行します。
彼らにとってわたしたちは、人間ではなく数なのです。
そこらへんに転がっている、石っころのようなものなのです。
もしくは、気づかずに踏みつぶしている蟻のような、極めて価値の低い(わたしはそうは思っていませんが)命なのです。

そんな連中を、われわれと同じ人間だと考えるのはやめなければなりません。
常識も感覚も全く違う世界に生きている、バケモノなのです。

建設はしないでほしい。
そんなことを願うためには、地裁に提訴しなければならない社会。
これまでノホホンと生きてきてしまったわたしたち大人は、こんなクソな社会を少しでもマシにして、次の世代に渡さなければなりません。

ひとつ、またひとつと、自分の周りの小さな世界から変えていきませんか。
その世界は、地球から観ると、また歴史から考えると、それはそれは小さな粉雪の粒のようなものかもしれません。
けれども粉雪が、しんしんと降り続けると……世界は一変します。

少しだけ、この話題からは離れますが、
今、こちらの東海岸の町では、女性が中心になって、『我々の税金を人殺しに使うな!教育に使え!』運動が盛んになっています。
その運動は、ある小さな町に住む女性が、米国における軍事費への出費の割合の多さに驚愕し、憤り、町の議会に掛け合ったことが始まりです。
その怒りはじわじわと広がり、議員ひとりひとりに対する声かけが、思いを同じくする人たちによって実行され、
町として、『軍ではなく、子どもたちの教育に税金を支払う』という声明を出すよう、議会を追いつめていくのです。
そんな町がひとつ、またひとつと増えてくると、今度は州が考えなければなりません。
そうやって、次は州が変わっていくことによって、最終的には国が変わる。
そういう運動が、こちらでは盛んになってきました。
もちろん、そのためには、人間の力、民の力がとても重要になってきます。
のんびりできる時間、自分だけの時間が持てなくなることを厭わない。
仕事も家事も、そして中には子育てもありながら、それでも社会の未来を少しでも良くしたいと願う気持ち。
それを保ち続けるにはやはり、心も体も、ある程度強くなければなりません。
そのためには、自分のことを大切にして、心身ともに健康であれるよう、気をつけなければなりません。

軍を弱らせること。
それは、この米国の闇の深さを変えることにつながります。
軍、兵器、巨大企業は、原発の親玉です。
それを弱らせること。
わたしたち人間を、人間扱いしない者たちを弱らせるのは、とても難しく、時間もかかります。
けれども、それはいつか、はっきりと、始めなければなりません。
放ったらかしにしておくわけにはいきません。

この、函館市長を応援しましょう。
函館に暮らしていらっしゃる方々はとくに、どのような支援が必要か、直接聞いてください。
先日も書きましたが、民という字は、目に針を刺されて血を流しているという象形なのだそうです。
民というのは、目をつぶされ、物が見えないのだから、権力に従い、縛られて当たり前。
そういう思想が含まれています。

吹っ飛ばしてやりましょう!
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宇宙から見た『不夜城日本』…こんなにしなければ豊かじゃないんですか?(小出裕章氏)

2014年01月19日 | 日本とわたし


宇宙から見ると、日本が不夜城のごとく浮かび上がる。
こんなに必要ですか。
こんなにしなければ豊かじゃないんですか。
ずっとこうしないと日本はだめになってしまうのですか。
原発をやめれば暗闇だとおどかされるが、本当に必要ですか。
(小出裕章)
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見よ、この自民党『500億円違法チラシ』の醜さを!

2014年01月19日 | 日本とわたし


なんという下品なチラシでしょうか。
自民党という党の在り方が、そのまま浮き出ています。

名護市の市長選挙が終りました。
ギリギリまで、14時間遅れの世界で生きているわたしなりに、結果を見守っていましたが、
最終の開票結果を今朝知って、ほんとにほんとに嬉しい気持ちでいっぱいです。

日本での2週間、テレビを観たのは短い時間でした。
そんな短い間にも、安倍氏と石破氏の顔は何度も観るという、かなりの露出度に比べ、原発事故現場や被曝の現状などは、ただの一行たりとも報道されないという、
インターネット内で語られている日本の報道の現状そのものを目の当たりにしました。

得体の知れない、悪意と膨大な権力と組織力を持つものに、すっかり支配されてしまった国。
そんな国はなにも、日本だけではなく、ここアメリカなどはその最たるものなのですが、
身動きができない状態にされていることを、未曾有の震災と原発事故が起こったことにより気づいた人がだんだんと増えてきました。
気づきは常に、混乱と失望を招き、その人の心の在り方、強さを問うてきます。
その激しさに圧倒され、その厳しさに耐えきれなくなり、気づかなかったことにする。
わたしも長い長い間、そんな人間のひとりでした。

わたしたち市民は、取るに足らない小さな存在です。
最近よく、市民、国民という単語を書くようになり、ちょっと気になったので『民』という字を調べてみました。

民(たみ)
おさめられる人々。
権力をもたない大衆。
また、広く、人間。


君・軍・官

解字
象形。
ひとみのない目を針で刺すさまを描いたもので、目を針で突いて目を見えなくした奴隷をあらわす
のち、目の見えない人のように、物のわからない多くの人々、支配下におかれる人々の意となる。
また、人と結合して、「民人」「人民」と称する。


なんということでしょう。
目を針で突かれ、血がしたたり落ちているさまを象形した『民』という字。
それが、町や村、市や都、国に被われている。
仕事と娯楽に時間を費やすように仕組まれ、自分が置かれている現実を見えなくされ、支配下に置かれた人々。
それが民なのです。

目を針で突かれた時の痛みを思い出さなければなりません。
仕事と娯楽は、もちろん、社会人として生きていく上で必要な物事ですが、それだけで起きている時間を使い果たしていては、奴らの思惑通りです。
自分がどんな状況に置かれているのか、その現実を見る勇気を持ってください。


↓以下は、昨日の選挙の投票の様子を報じてくださっていた岩上氏の、沖縄からのツィッター報告のまとめです。

1.
米軍普天間飛行場の辺野古移転を主な争点とした、名護市長選の幕が閉じた。
最終の開票結果は稲嶺19839票、末松15684票
4000票以上の差をつけ、辺野古移転阻止を訴える、現職の稲嶺進市長が再選を果たした。
IWJは、両陣営の選対事務所の模様を中継。

2.
投票締め切り時刻の20時になってすぐ、琉球朝日放送が「稲嶺当確」を報じた。
多くの支持・支援者が集まった稲嶺陣営は、歓喜に包まれた。
琉球朝日放送に遅れること約1時間半、ようやくNHKが稲嶺当確を報じ、支持者の前に稲嶺市長が登場。
会場の熱気は最高潮に。

3.
稲嶺陣営後援会会長は、
もの凄い国や県の圧力を跳ね返せたのは、皆さまの応援や協力があったから」と述べた。
稲嶺氏は、
「本当に幸せです」と挨拶し、「名護市だけでなく、沖縄県内、日本全国、海外からも応援いただき本当にありがとうございました」と語った。

4.
さらに稲嶺氏は、
これからしっかり職務をまっとうし頑張りたい。私の後ろには、市民・県民・国民、そして世界の人からの支援がある」と述べ、
自身の主張への支持が結果につながったことに、自信を深めた様子をみせた。

5.
稲嶺夫人は、
稲嶺が再選したからには、名護の子どもたちの未来は絶対に守ります。私は、これからも稲嶺市長を、縁の下でしっかり支えていきたいと思います」と話した。
その後、勝利を祝う支援者らは、沖縄の伝統的な踊り「カチャーシー」で喜びを表現した。

6.
一方、末松陣営はどうだったか。
IWJは、両陣営を同時に二元取材していた。

7.
「辺野古移転阻止か、名護の経済発展か」。
稲嶺市政は、この4年間で、名護の市民所得や法人税収を上げ、基地交付金なしで市の積立金も倍増させたが、
投票所を取材した限り、末松陣営は「経済発展=末松」という印象付けに、一定の成果を上げたようにうかがえた。

8.
稲嶺氏を推す声が6割強を占める中、「新しい名護市を作りたい」「名護市を発展させてもらいたい」。
さらに「県外移設は無理。宜野湾のためにも、もうそろそろ決着をつけよう」と言った声が、末松候補に投票した市民からは上がった。

9.
決起集会や、打ち上げ式において、市民の数や熱気で、稲嶺陣営に遅れをとった末松氏。
「経済=末松」という市民の期待を背負い、どこまで票を伸ばせるかが注目された。
山本一太沖縄担当大臣は前日、「大接戦だ」と語ったが、結果は、投票終了と同時に敗北の報が。

10.
末松陣営も、琉球朝日放送の当確が出てからの約1時間半、重い空気の中テレビを見守り、勝利の可能性を捨てきれずにいた。
しかし、NHKが当確を出した直後、末松氏が挨拶。
「負けるとは思わなかった」とし、勝利を逃したことを支援者らに詫た。

11.
末松氏はその後、ぶら下がりの記者会見に応じた。
「結果だから重く受け止めなければいけない。 選挙戦を通じて、基地を定着して、新しい名護市づくりを訴えていたが、十分浸透できなかったのかと思う」と、末松氏は振り返った。

12.
選挙結果は、名護市民が明確に、「新基地はいらない」と示したものだった。
IWJ原記者は、「選挙結果を受け、政府は辺野古移転を断念すべきと思うか」と質問。
末松氏は、「私は、そうは思わない」と否定。
さらに、
この案件は、一旦は受入れを表明したので。
地元辺野古はmまったく反対という雰囲気はなく、進めてほしいというのが大方の意見。
地元ということと、沖縄全体をどう捉えるかです。
政府には、移転を進める手立てがあれば、進めていただきたいと思う
」と話した。

14.
読売によると、
「政府高官は19日夜、『移設作業は粛々と進めていく。市長選で末松氏が敗れた影響は全くない』」とのコメント。

15.さらに、産経によると、仲井真沖縄県知事は、
有権者の意向は大きいが、もう承認したので、今からどうこうできない」と、辺野古移転計画の継続を強調した。
年末には、県知事選が控えている。
今後も、米軍基地をめぐる沖縄、辺野古の展開に、注視が必要である。


・仮病、詐病までして県民を欺き、公約を裏切り、選挙で末松候補を応援して同候補を落選させ、それでも知事の座に居座る老害。
・辞職する考えは「全くない」
【沖縄の仲井真知事が辞職否定 ― 名護市長選敗北受け】
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=60985


針で突かれた目を自ら癒し、再び見る能力を取り戻した者たちと、醜い権力との闘いの本番はこれから。
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「国土と生命を守るというのであれば、全国民が等しく、恩恵を享受し負担を分担するべき」

2014年01月18日 | 日本とわたし
岩上氏の、沖縄の名護市長選挙についてのインタビュー記事を、ここに紹介させていただきます。
年明け早々の、この沖縄の市長選挙と東京の知事選挙、以前のわたしなら、まるでよそ事のことで、どの人が市長になろうが知事になろうが、別に気にもしていなかったでしょう。
でも、そういう生き方、暮らし方をしてきたからこその、今の日本の社会の有り様なのだと気づいてからは、
どんな小さな地域の、どんな為政者に対する選挙であれ、どれもこれもがつながっているのだと、だからどれもこれもがとても大切なのだと考えられるようになりました。

その中でも特に、これまでずっと、他国(米国)に自県の土地の一部を委ねさせられてきた沖縄県の、基地をめぐって『賛成』と『反対』の意思を明確にしている候補者の選挙は、
日本という国は、本当に独立国なのか、それとも独立しているように見せかけられただけの属国なのか、その在り方を根底から問うものであると思います。

どうか、投票する権利のある方々は、棄権をせず、ご自分の考えを票に替えて投じてください。
そして、他の地域にお住みの方々も、他人事などと捉えず、今自分が生きている社会の根本を問う選挙なのだという認識を持ち、成り行きをしっかりと見守ってください。




■【特集】2014年 沖縄県名護市長選挙

普天間飛行場の、辺野古移転の命運を賭けた、名護市長選挙。
1月12日、一貫して移設反対を掲げる稲嶺進・現市長と、移設推進を公言する末松文信候補による、戦いの火蓋が切って落とされた。


普天間飛行場の辺野古移転「賛成」vs「反対」

普天間飛行場の辺野古移設に対して、明確に「賛成」「反対」で分かれた名護市長選挙は初、だという。
これまでは、移設賛成派の候補者も、一応は「慎重派」であるように立ちまわっていた。
しかし今回は、昨年末に、仲井真弘多沖縄県知事が、辺野古移転の受入れを承認したこともあり、表立って「移設推進」を掲げる候補者があらわれた。

辺野古移転を受け入れることで「米軍再編交付金」を手にし、それを元手に街づくりをすると訴えるのは、末松文信氏。
島袋吉和・前市長のもとで、副市長を務めた人物である。

これまで、末松氏の応援には、自民党衆議院議員・小泉進次郎氏と、沖縄県知事・仲井真弘多氏、そして普天間飛行場を抱える、宜野湾市の佐喜眞淳市長らが駆けつけている。
それぞれが、辺野古移設の利害当事者だ。

国、県の思惑を背負って出馬した末松氏を迎え撃つのは、現役名護市長・稲嶺進氏だ。
2010年の市長選で「反移転」を掲げて、当時の島袋市長にせり勝ち、初当選を果たした。
以降、辺野古移設は進められておらず、それまで名護市に支払われていた、多額(年間17億円)の米軍再編交付金も打ち切られた。

防衛省からの補助金は打ち切られたが、独自の政策で、文科省や農水省から、補助金を引き出すことに成功した稲嶺市政は、
名護市の積立金を、この4年間で倍増させ、法人税の収入を伸ばすことにも成功した。


米軍再編交付金は、移転が済んだと同時に打ち切られるため、
いずれにしても名護市長には、基地に頼らない経済・雇用の、具体的な政策の実行が求められるといえる。


名護市長選挙は、もはや「イチ市長選」ではない

名護市長選挙は、「イチ市長選挙」とはいえない。
他国(米国)に自国の土地の一部を委ねるか否かの、答えを出す選挙でもあるからだ。
辺野古移転で建設が予定されている新基地の耐用年数は、200年
米軍基地の固定化が懸念される。
独立国・日本の在り方を示すことにもなる、重要な問題である。

現役の名護市議会議員・東恩納琢磨氏は、名護市長選挙における、国や県の露骨な、恣意的な介入を批判し、次のように語る。

「国が、これほどまでに介入してくるのは、国の押しつけに『No』という自治体ができることに、恐怖を感じているからかもしれない。
何もこんな、サンゴやジュゴンがいるような海を埋め立てて、基地を造りますか?
自分のとこで考えてみれば、誰でも反対するだろう。
では、なぜ沖縄は反対してはいけないんですか?
『反対してはいけない』とばかりに、国が押し付けようとしてくる。
こんなやり方は民主主義ではない」


日本の未来を占う「名護市長選挙は」、119に投開票日を迎える。


■「これは沖縄だけでなく日本全体の問題」 ~岩上安身による稲嶺進名護市長インタビュー
2014/01/11 【沖縄名護市長選】

普天間基地移設問題が焦点になっている名護市市長選。
市長選に立候補する稲嶺進名護市市長に、岩上安身が独占インタビューを行った。
以下、文字起こしを掲載する。

岩上:
今度の名護市長選、焦点は、辺野古の移設問題だと思います。
稲嶺さんは認めないという立場ですが、多くの県民が賛同し、自民党の議員や仲井眞知事も、自らが当選するときには、県外移設を主張していたのが一転。
年末、手のひらを返して、辺野古の埋め立て承認ということでした。
どう思いましたか。

稲嶺:
青天の霹靂というか、つい2、3日前まで県外、と言ってきていたし、県外をこれからもずっと要求していく、と話をしていました。
12月の県議会でも、県外をこれからもずっと要求していく、という話をしていたんですね。
なぜ沖縄でなければいけないか、なぜ県外ではダメなのか、というプロジェクトチームを立ち上げ、勉強会をして、知事に提言。
勉強会の中身は、県外を追求していくための論理的な根拠を勉強する、そのことによって、県内はダメなんだ、だから県外にすべきだ、と言ったんです。

知事も、任期あと1年しかないし、アイデンティティを示してくれるのでは、と考えていたんですが、
あそこまで驚くべき回答を聞いたときには、唖然としました。
公約は、政治家の命なんです。
公約は、誰に対してかというと、県民のためなんですね。
軸足が沖縄県民に向いていない、という答えになるんですよ。

岩上:
稲嶺さんは、辺野古への移設はならない、と言ってきましたが、
これまでも選挙の準備はされていたでしょうし、辺野古への受け入れは有り得ない、という立場での選挙運動も決まっていたわけですね。
対立候補の末松さんは、前市長の島袋さんが押したり、自民党が押したり、そして推進派だったと。
これは、白黒はっきり分かれた状態で闘うことになるということも、年末にはわかっていたわけですよね?

稲嶺:
前市長の島袋さんが、移設なくしては名護市の振興もできない、と言っていました。
県知事が承認をしたら、私もそれを認めましょう、といっていたんです。

市長なら、これからの名護市を背負っていくわけだから、自己の主張を推すべきなんです。
知事の主張に従うというのは、市長としての意識が弱いのではないか、と思うんですよね。
県内では、オール沖縄というふうに、反対の声をまとめる動きがありますので、
それを推進の方に出すと、共感を得られないのでは、というのがあったと思います。

彼らも、実は容認派です。
容認をするということで、選挙で勝てない、戦えないと。
だから、県外を打ち出したんだと。
そのことによって、焦点ぼかしをする
あとは、ぼかしじゃなくて県外、というふうに要求するようになったんですが、彼らは、もともとそういうDNAというか素地はあったんですよ。
離党覚悟でやれという、自民党本部からの脅しを受けながらやった、と思うのですが。

岩上:
仲井眞知事があのように、電撃的に、安部総理との1対1の話で、180度変わってしまった、転んでしまったというのは、
直前までそうでないような素振りを示していたわけですから、青天の霹靂だったと思われたのか、それとも『やっぱりな』とお考えになったのか、どちらでしょう。

稲嶺:
そうするのではないかというのと、今までの知事の言動、閣僚や大臣が沖縄にきたときも、県外に移したほうが早いんだと、閣僚のみなさんに言ってきたわけですから。
それはパフォーマンスだったのかわかりませんけども。
片隅にそういう心配を持ちながら、言動をみて、我々はやはりそう信じていたい、というのがありました。
それを裏切られた気持ちでしたね。

岩上:
選挙の直前で、そういうタイミングが重なって、稲嶺さん個人に大変なプレッシャーがかかってから、回復できないうちに一つの流れをつくってしまおうと。
奇襲攻撃なのかと、傍からみているとそう見えますが、こういう手に出てきた知事、知事を説得してきた国、自民党、総理大臣本人まで、
稲嶺さんにかかるプレッシャーは、大きなものだと思います。
ご自身の中で、心が折れそうになるとか、ひるむとか、意気消沈することはなかったのですか?

稲嶺:
たぶん、直前に市長が承認するというのは、一つの諦めというか、国が説得している、知事も承認した、
もうこれは仕方ないんじゃないのという市民の諦めを煽って、流れを作ってしまうものだったのではないかと。
でも、これだけ県民に約束をしてきて、その気にさせて、ついに直前にそれをひっくりかえすというのは、許せないと思います。
県民を裏切るようなことをやっていたのでは、許せるものではないですから。
私は、あきらめ感を煽るというよりは、こんなことは絶対に許さないぞと、発奮することを感じているんです。
選挙で示さなければいけないと思った人も、一杯いると思います。
私ももちろんそうです。

岩上:
折れる、ということは無かったのですか?

稲嶺:
これこそ、負けたら名護市の未来なんて、グチャグチャになってしまう
これはもう、がっかりだといって折れない。
余計に頑張らなきゃと、私は強く思っています。

岩上:
なぜ基地があってはいけないか。
新しく作ってはいけないか。
ありとあらゆる機会でお話になっていると思います。
今日、全国どこでも、海外でも見ることができます。
広い地域で見られるメディアですので、基地はなぜいらないのか、基地に反対する理由、
そして、基地がなくても、十二分に豊かな未来を、この名護にもたらすことができるという政策、
この二つについて、お話願いたいと思います。

稲嶺:
基地があってはいけないということは、コンパクトに言える話ではないのですが。
敗戦から始まる話ですね。
日本も占領下にあったわけですから。
1952年、独立のためのサンフランシスコ条約を結びましたね。
結ぶと同時に、日米安保条約、その後ろには、日米地位協定もあります。
3点が、セットで結ばれたんです。
分割して我々は、米軍の統治下に置かれました
そうして軍の植民地という形で、27年間続いたんです。

それで、その間に、本土のほうでは、茨城県などから海兵隊が集まるようになりました。
沖縄は、日本全体の国土の面積で言うと0.6%、人口で言うと1%ですが、そんなとこに、軍の専用施設の74%近くが集中しているんです。
戦後68年間、ずっとです。
68年間で、私たちは、米軍基地があるがゆえの大きな負担を、ずっと背負ってきたのです。

その間、日本という国は、安保で守られているので、軍事費に予算投入しなくてもよかったわけです。
アメリカが守ってくれる、ということです。
その代わりに、経済振興のために、チカラを注ぐことができたんです。
それは、安保条約があったからですよ。
その安保の、いわゆる担保が、沖縄なんです。

沖縄が、その担保を担っている
我々としては、これだけの間、負担を使いられてきたのですから、これ以上は勘弁してくれといっているわけです。

そしてこれまで、日米同盟も含めて、在日米軍の抑止力、いわゆる在沖米軍の抑止力が、今大事な時期だと。
ということで、今度の案も、沖縄になってきたわけです。
でも、森本前大臣は、軍事的には沖縄でなくてもいい。
それは、政治的に一番大きなのが沖縄なのだ。
ということは、これまで抑止力といってきたのは方便ではないかってことですよね。
沖縄では、嘘のことを「ゆくし」といいます。
だから沖縄では、「抑止力はゆくし力」と言っていますね。

要するに、根拠がなくなった
日本全土の国土と国民生命を守るというのであれば、これはやっぱり、全国民が等しく恩恵を享受すれば、負担も分担しなければいけないのでは。
そういうことを全国で見ているということで、そのことを一番言いたいですよね。
これは沖縄だけの問題ではなくて、日本全体の問題です。
ですから、沖縄に閉じ込めることによって、今、沖縄問題に狭まってきているけれど、そうでないですよ、一緒に考えてくださいねというのが、県民の願いなわけです。

我々は、68年間も、差別の中で生きてきたのですから、もうごめんです。
これ以上、負担はさせないでくれというのが、まず、「いらない」ということの大きな理由ですね。

岩上:
他方で、仲井眞さん、豹変して、県外移設派から県内移設推進歯の姿を見せました。
仲井眞さんが、いい正月が迎えられると言っていたのは、交付金がどっさり出る、お金が3000億円落ちるということで、
そんなにお金がもらえるんであれば、沖縄は潤っていくのではないかと、他の道府県もそのように見てますし、
お金が落ちるんだったらと思っている方も、一部でいるかもしれない。
稲嶺さんは、ここにはからくりがあるんじゃないかとおっしゃっていますよね。
それについて教えてください。

稲嶺:
今回、3000億という話がありますが、国庫で3000億という金額は、そのおかげで他府県よりもたくさんのお金をもらっているのかっていうと、そうではないのです。
国庫で言うと、補助率が高いという意味での優遇はあるんですが、金額で言うと、全国よりもはるかに突出しているわけではないんです。
国交省とかそういうものは、全国で7番目くらいですね。
何も、沖縄が特別に多くもらっている、という話でもないわけです。

以前の太田知事の時は、4700億、という話もありました。
でも、それ以降、ずっと右肩下がりでした。
仲井眞知事になって、一括交付金を上げて、また上がってきましたけど、それでもって喜んでいるというのもあるのですが。
安保というわけで、担保として我々が担っているのですから、3000億どころではないですよ。
安保のおかげで、日本は、世界第2位という経済力まで来れました。
それはなぜか。
安保の中で、経済力を上げてきたからです。
GDPの何%かを、沖縄に渡すべきじゃないかと。

岩上:
ここちょっと重要なんですけど、例えば、金額はもっと増えるべきだと。
3000億で妥結した仲井眞はけしからんと。
これが6000億、1兆とかだったら、もう大喜びで、基地をどんどん受け入れよう、という話ではないんでしょうか?

稲嶺:
そういう話じゃなくて、これまで、そういう基地を受け入れることによって、代わりに、振興策という飴と鞭の構図がおかしい、ということです。

岩上:
他の都道府県だったらそんなことない、そんなものをする必要なしに交付金をもらっている、
沖縄だけが、そんな条件付きでもらっていることが、おかしいのではないか
ということですね。

稲嶺:
構造的な差別の中で、68年間ずっと置かれてきたわけです。
だからもう、これ以上の負担はごめんなのです。

岩上:
しかし、基地がなければ経済が成り立たないのでは、とか、基地と引き換えに、国から出る米軍再編交付金などがないと駄目なんじゃないかと。
対立候補の陣営は、はっきりと基地を受け入れる、そして、米軍再編交付金をガバっと受け入れて、名護を再振興させますよとしていますが、
稲嶺さんは、そういう交付金受け取りをしなくて、財政が圧迫して、大変苦しい状況になっているという宣伝にもなっている、と言われているようです。
これまで、実績として、名護市政は復興しているといいますが、そのことについてはどうでしょうか。

稲嶺:
私が就任した平成22年12月、予算書にもきちんと、防衛も納得の上で、予算書に計上されておりました。
ところが、国から、ゼロ回答で剥がされたんですよ。

岩上:
露骨ですね、やることが

稲嶺:
手当の仕様がなかなかないですよ。
それでも、一番地域が望んでいること、例えば各地区の集会所、コミュニティセンター、2箇所が再編交付金でやるはずだったのが、それも剥がされたので。
それは、次の2月までの間には、別の事業のメニューを当てて、この2つはすぐに復活しました

岩上:
政府との交渉やり直しをした、ということですね。

稲嶺:
いえ別の事業です。
防衛ではなくて、総務省だとか、他省庁の事業メニューを当てると。
この建設事業費に限り、平成22年はがくっと落ちました。
でも、予算の総額としては増えたんです。
それからずっと増えまして、21年度の予算が290前後でしたが、私の25年度には、358億くらいまでいっていますので。
そういう形で増えてきています。
全体が増えるのに併せて、建設関連費も増えています
デマで流れているような事実は全くないです。

岩上:
総合予算が増えているのは驚きです。
防衛省1本だったのが、他からも出てきて、土建業者も事業ができるように潤ってきた。

基地は、ないと防衛安全は成り立たない、というのもあります。
他方で、基地はあってならない、辺野古の飛行場をつくるという話だけではなくて、その近くに、既にキャンプ・シュワブという基地がありますね。
新しい基地に反対するどころではだめだと。
キャンプ・シュワブの返還を求めて、その近くが素晴らしい観光地だから、大いに活かして、一大リゾート地を作り発展させようという声が出ました。
沖縄は、基地返還跡地で、観光や再開発で雇用を生んでいます
これを知らない人も多いと思うんです。

国が後押ししているのが、中央のマスコミですよね。
中央のマスコミの嘘を、現場から破ってもらって事実を知らせれば、国も無茶できなくなると思いますが、どういうプランなのですか?

稲嶺:
基地がないと沖縄は食っていけないのではないか、という話があります。
しかし、観光客だって、今は600万人超えています。
当初は、県内経済のGDP15%くらいが、基地関連の収入だったんですが、今は、県全体からいうと、5%以下にまで落ちているんです。

これからも沖縄が生きていくには、観光産業に力を入れて行かなければいけないですよね。
観光の資源がある、青い海、青い空、世界遺産に登録しようという動きがあるくらい、豊かな資源があるんですから。

辺野古には、希少動物や海藻もあるんですよ。
県の指定する保全地区Aクラスでもありますが、そこを埋めて飛行場をつくろうとしているんですよ。
平和産業を推進していくべきだ、と思いますね。

軍事産業で、沖縄の未来は暗い、明るいものは全くないです。
自ら作り出していく、自ら稼ぐ構図をつくっていかないと、いつでも天から降ってくるようなお金を当てにしていたら、そこに振興はありえないですから。
基地の工事が終わったらお金が入って来ませんが、あと、あるのは飛行機が落っこちてくる危険性ですよね。

岩上:
島ごとミサイル3発で吹っ飛んでしまうと、昨日のシンポジウムでも言っていましたね。
沖縄に全貌展開していると、海兵隊が全滅してしまうので、後方に退かざるをえないと。
それなのに、基地をつくるという矛盾
おかしいですよね。

稲嶺:
アメリカの再編計画というのは、何も沖縄じゃなくてもいい、嫌われてまでも沖縄にいる必要はない、としているんです。
でも日本政府が、『いや沖縄にいて欲しいと』

前に、沖縄の海兵隊は撤退するという計画が、アメリカ側から起こったと言うんですよ。
そのときには、日本政府が止めたんです。

岩上:
このことは、大きく報じられていません。
でも、これ、重要な発見だと思います。
あともう一つ、観光産業というのは平和産業であると。
だから、平和でなければいけない。
これ。日本からきている観光客が一番多いと思うのですが、国外だとどこが多いのでしょう?

稲嶺:
やっぱりアジアですね。
香港、中国、台湾、フィリピンなどの留学生もね。

岩上:
今、日本の観光地って、どこ行っても中国の方ですよ。
アイヌの施設が観光地になっているんですが、私以外日本人がいないという。
もし、アジアと敵対関係がどんどんいったら、観光客がいなくなってしまうんですよね。
安部総理は、一方で軍事国家化を進めていますけど、こっち側で、外国人観光客を今からあと2倍3倍にしようという目標を掲げていますが、
観光立国なんて、とてもできないですよね。

稲嶺:
しかも靖国参拝なんてね。
それに、これまでの歴史と向き合って、謝るべきとこは謝る、正すべきとこは正すってことをしないと。

オリバー・ストーン監督が沖縄に来た時に、ピーター・カズニックという大学の先生がいましたけど、歴史に学ぶべきだとおっしゃっていました。
歴史に学べば、新しい先が見えてくると。
日本は歴史に学んでいない、と話をしていました。

沖縄の戦後史というのを紐解いていくと、いかに沖縄が、今の状況に追われるまで差別的なものであるかというのを勉強することで、
どうしなければいけないか、沖縄らしく生きていくには、ということを勉強しないといけないですね。

岩上:
この、差別で思い出すのはヘイトスピーチ
我々は、この問題についてずっと取材し続けていますが、しかも、非常に不愉快なことがありました。
沖縄の前市長が、建白書をもって上京したときに、日章旗を掲げた右翼系市民や在特会のメンバーが、大変差別的な言葉を言っていました。

稲嶺:
私も一緒でした。
そうですね、被告人呼ばわれしました。
びっくりしましたよ。
沖縄では、そういう経験ありませんのでね。

岩上:
実はあの時、先頭でマイクを握っていたのは、田母神さんでした
そのときの映像があります。
実は、田母神さんが、今年ある、2つの大事な選挙の一つ、都知事選に立候補しているわけです。
日中韓の対立の火付け役となった石原さんが推薦になって、田母神さんを推し出しているわけです。

こういう構図の中でやっぱり、名護の問題だけでなく、沖縄、日本全体の問題だと思います。
どうあるべきか、このような、極右というか排外的な主張が、まかり通っていくという日本であっていいのか

稲嶺:
秘密保護法であったり、集団的自衛権であったり、戦前回帰、我が日本どこへ行く、といったようなね。
非常に怖いですね。
国際社会から孤立してしまうのではないかと思います。
日米同盟も大切でしょうけど、韓国、中国というような国を含めて、もっと歴史と向かい合いながら、
一番近いところと強調して、一緒に、国際社会の中で発展していこう、という形のものにしていかないと、孤立していくのではないか
と心配ですね。

岩上:
昨日のシンポジウムをやっている間に、議会が、仲井眞知事に対する辞任勧告を決議
これ、びっくりしました。
県民の意志というものは、仲井眞さんのような結論の中にあるものではないと思うのですが、それを聞いてどうでしたか?

稲嶺:
提案した皆さんは、各地域から付託を受けた方々です。
県民の代弁であると思います。
そこまでしなければいけないという原因は、仲井眞知事自身がつくったというわけですよ。
仲井眞知事は、それを真摯に受け入れなければいけない、ということですね。

岩上:
県が承認してもですね、名護が承認しなければ進められれない、というのは本当なんでしょうか?

稲嶺:
市長は、市域という広い面積を持っています
その財産、あるいは個人の財産を守るのは、市長の役割ですから、埋め立てが進んでいく中で、市長の同意を得なければいけない、というのもいくつか出てきます。
だから、名護市が協力できませんということになれば、計画は進行できなくなります

岩上:
もし当選したら、これは守られますか?

稲嶺:
私は、これを信念としてやってきました。
市民からの付託も得ています。
絶対にダメです。
名護市は受け入れられませんということは、きちんと約束したいと思います。

岩上:
いろいろな脅しがあるのではないですか?

稲嶺:
今のとこはないですけどね。
今、外堀を作ってるんじゃないですかね。

岩上:
身の危険は大丈夫ですか?

稲嶺:
大丈夫です。
沖縄は、治安が安定していますので。

岩上:
キャンプ・シュワブの返還は、求めるのですか?

稲嶺:
これは、県の返還プロジェクトが昔あったんですけど、それにシュワブは入ってなかったんですよ。
シュワブを組み込んでいく計画に入れていきます。

岩上:
最後に一言、有権者の中に、ご支援されている方がいるんじゃないかと思うので、皆さんに向かって一言お願いします。

稲嶺:
選挙戦も頑張っておりますが、市外からも、オリバー・ストーンさんなど外国の著名人の皆さんも、辺野古移設には反対だと言ってくれています。
大義は私たちにある、我々がやっているのは世界の常識だと。
全国の皆さんも、名護のこと沖縄のことに関心を持っていただいて、共通の認識として、もうこれ以上、米軍基地が作られるようなこと、沖縄の人間を苦しめることはやってほしくない。
そのことについて、皆さんもぜひ、ご理解頂きたい
なと思います。

岩上:
どうもありがとうございました。
(IWJ・鈴木美優)


■沖縄の問題は「世界」の問題 ~自民党を離党した仲里利信 元沖縄県議会議長へ岩上安身が緊急インタビュー



元自民党県連トップで、辺野古移設に反対し、自民党を離党した仲里利信・元沖縄県議会議長に1月13日、岩上安身が緊急インタビューを行った。
インタビューは、那覇市にある、仲里氏の自宅で行われた。

自民党県連本部の顧問を務めていた仲里氏は、県連が公約に反して、米軍普天間基地の名護市辺野古移設を容認する方針へ転じたことに抗議し、11月末に辞任届けを提出
12月24日には、大田昌秀元知事らと連名で、申請の不承認を求める仲井真弘多知事宛ての緊急申し入れ書を、県庁に提出したが、
同月27日、仲井真知事は、辺野古埋め立てを承認した。


仲里氏は、1月10日に行われた「新外交イニシアチブ(ND)シンポジウム~普天間基地返還と辺野古移設を改めて考える」に登壇し、
「二度と戦争をさせないために、辺野古には絶対に基地を作らせないこと」と発言するなど、辺野古移設に強く反対する姿勢を示している。
19日に投開票を迎える名護市長選でも、自民推薦の末松文信候補ではなく、現職の稲嶺ススム候補を支援する、との姿勢を明らかにしている。

・2014/01/10
【沖縄名護市長選】
辺野古移設を巡り名護市内でシンポジウム
稲嶺氏「移設強行なら、抵抗の先頭に」 ~新外交イニシアティブ(ND)シンポジウム「普天間基地返還と辺野古移設を改めて考える」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/119158


自民党離党の発端は、選挙応援した議員の「裏切り」

インタビュー冒頭、自民党離党という決断に至った真意について、
前回衆議院選挙で、仲里氏が後援会長を務めた西銘(にしめ)恒三郎衆院議員(3期)が、公約を破棄して辺野古移設容認に転じたことが発端だ、と語った。

仲里氏は、西銘氏が自民党新人議員に対して、「辺野古推進に変わらないと除名されるぞ」と圧力をかけていたことも明らかにした。
「西銘氏は(はじめから)辺野古推進だった」という声も耳にしたと述べ、「有権者への背信行為だ」と、西銘氏や自民党政府の姿勢を批判した。

そしてその後の、県連や仲井真知事の変節について、仲里氏は、
「よもや知事まで(変わるとは思わなかった)。
12月の定例会でも、『県外・国外』という答弁を貫いていた。
東京に行って3日くらいで変わってしまった」と、驚きを隠さない。
「環境調査の不備も指摘されているなか、解決策も公表せずに了承した」と、知事の決定は青天のへきれきであったことを明らかにした。

仲里氏は、「世論調査では、73%の沖縄県民が県内移設反対であり、それが民意である」と述べ、
自身が自民党を離党したことに対しても「抗議の声は一つも来ない」と、地元の反応は好意的であると強調。
「知事の決定で辺野古移設への大勢は決まった」という、本土メディアの報道とは、異なる事実を明らかにした。


沖縄の問題を世界中に伝えていく

また、海外からも、ノーベル賞学者のノーム・チョムスキー氏や、映画監督のオリバー・ストーン氏ら、世界の識者29人が移設反対声明を出すなど、
反対の動きは世界的な輪に広がるだろう、という期待が高まっている。

仲里氏は、沖縄が米軍統治下にあった1962年、キャラウェイ高等弁務官の圧政に対し、
(琉球)立法院議員団が、沖縄の窮状を国連に訴え、一週間後には制限が撤廃された」という過去を紹介した。
その後、ケネディー大統領が、キャラウェイ氏の権力を制限し、沖縄の日本復帰へと動き出した、という歴史がある

仲里氏は、「今回の件でも、国連の人種差別委員会などに訴え、世界の世論を喚起すれば、日米政府は民意を無視したやり方を見直すだろう」と語り、
辺野古案の撤廃、そして沖縄県民の差別解消に向けて、世界規模で働きかけていく意欲を見せた。


沖縄振興予算は単なる「見せかけ」

仲井真知事は、今回提示された沖縄振興予算を、「有史以来だ」と、手放しで評価している
しかし、3460億円といわれる振興予算の中身を見ると、
330億円が那覇空港の第二滑走路建設費、195億が沖縄科学技術大学院大学
これらの国の直轄費用をくっつけて、トータルとして『見せかけ』ている」と、仲里氏は分析。
沖縄振興のための真水部分は「半分程度」と主張した。

明治大学の池宮城(いけみやぎ)秀正教授の調査によると、国庫支出金と地方交付税が、沖縄県は県民一人当たり31万5000円
財政や人口規模のほぼ等しい他県9県の平均42万円よりも、はるかに少額である。

また、国の沖縄への投下資金約10兆円に対し、沖縄が納税した国税は7兆2千億円であり、差し引きで、わずかな恩恵しか得ていないという。
これでどうして『沖縄はたかり』だと言えるのか」と、ケビン・メア元米国務省日本部長の「沖縄はゆすりたかりの名人」という過去の発言に対し、怒りをあらわにした。

沖縄の交付金に口を出しているのは、日米政府だけではない。
吉本興業の大崎洋社長は、昨年7月琉球大学の講演で、
「基地があることで国の交付金がつく。
交付金がなくなった時、次の世代が何で暮らすのか」
と発言している(琉球新報2013年7月24日「働く意義 考えて 大崎吉本興業社長、琉大で講義」http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-209993-storytopic-7.html
)。

仲里氏は、「国税を払っているのに、タダで基地の恩恵を受けているという印象を与える。県民への侮辱だ」として、県連を通じて抗議をしたことを明らかにした。


特定秘密保護法と辺野古問題は、連動している

尖閣諸島を巡る中国との軍事的緊張について、仲里氏は、
琉球政府の頃から、沖縄と中国との関係は、ぎくしゃくしたものではない」と述べ、経済・文化・人脈を通じた友好的交流の歴史を紹介した。

一方、安倍総理が打ち出す「積極的平和主義」とは、実質は「日本を『戦争を作る国』にすること」だとして、
集団的自衛権の行使など、中国を念頭に、日本政府が進める軍事強化の動きに警笛をならした

また、特定秘密保護法について、「言論統制にもつながる戦前回帰だ」と述べ、
法案成立を急いだのは、辺野古移設反対の声を鎮圧することにも連動している」という持論を展開した。

1月11日に、JR大阪駅南口前で、辺野古移設反対の抗議行動が行われたが、それに対して、警察や機動隊による弾圧が行われた。
仲里氏は「お上を気にしながらでは、言論もあったものではない」と、言うべきことはしっかりと主張していくという姿勢を示した。
(取材:IWJ 原佑介、記事:IWJ 野村佳男)
コメント
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お詫びとお礼を

2014年01月16日 | ひとりごと
これは、ブログ主であるわたしからの、お詫びとお礼です。

去年の暮れから昨日までにかけて、お知らせもできないまま、ブログの記事の更新をストップしてしまい、そのためにずいぶんと心配をかけてしまいました。
こちらに戻ってからも、旅の前からの疲れと、インターネットが全く使えないという状況に慣れてしまったことと、
そしてなぜか、パソコンの画面を観るとお腹の調子が悪くなるという、これってまさか拒否症?みたいな状況に陥っていて、
なので極力、パソコンの前に座らないようにしていたのでした。

ほとんど休まずに何年も書き続けてきたのに、いったいどないしたんやろうと、自分で自分がわからなくなり、いい年をしてオロオロしておりました。

その間、コメントをくださったみなさん、返事を書くことができなくて、本当にごめんなさい。
ぼちぼち心に元気が戻ってきたので、そろそろと書き始めたいと思っています。

で、わたしの独断で申し訳ないのですが、『猫とドクターとカーネギー』の記事に対してコメントしてくださったみなさんは、
これまでにも何度も、言葉を交わしたことのある方々で、個人的に心配をしてくださったということもあり、
ここで一挙にお返事をさせていただきたいと思います。

旅行前に書いた他の記事に対して、コメントしてくださった方々へのお返事は、大変申し訳ありませんが、今回は無しということで、ご容赦ください。

『猫とドクターとカーネギー』
・かわちゃんへ
猫の噛み傷は、人間の次に恐いんやって聞きました。
人間が一番っていうのにびっくりしたけど、気ぃつけてください、猫ちゃん恐るべしです!

・takoomeさんへ
生の小豆を噛んで食べる?!すごい!今度噛まれた時はやってみます、はい。

・かまどがまさんへ
16才……かまどがまさんちの猫ちゃんも腫瘍と共に生きてはるんですね。
みんな、なんやかやと仲良くやっていってるのでしょうけれども、たまに災いして、気が荒くなってしまうのかもしれません。ご心配ありがとうです。

・ひでたんへ
抗生物質、はい、良い子にしてきちんと飲みました。
っつか、いっぺんだけ飛ばしたら、いきなり破傷風の注射を打ったとこが痛痒くなって腫れてきて……あわわ~!と慌てて飲みました。
あのピアニスト、ほんま、かっこエエでしょ♪ピアノの腕前も男前やねん!
クリスマスのお祝い、ありがとね。返事が今頃になってごめんちゃい。

・美代子さんへ
ずっと見守ってくださっている美代子姉さん、感謝してま~す!
白子に電車の乗り降りだけですが、3回も行きました。
いつか、絶対に、生でお会いしたいです。お互いに健康に、今年もまたよろしくお願いします。

・manmaちゃんへ
何度も心配してくれてたのに、ごめんね~。
そちらも大変やったんやもんね。
お互い、ぼちぼち、こつこつ、これからも慰め合って、いや、励まし合って、やっていきまっしょい!

・白やぎさんへ
ご心配かけてすみませんでした。
大変に腫れて、一時はどうなることかと焦りましたが、おかげさまですっかり良くなりました。

・sarahちゃんへ
sarahちゃんも、何度も声をかけてもらっていたのに、結局今の今まで返事ができなくて、ほんとにごめんなさい。
本当に、いつだって、とても親身にしてくださる人たちがいて、わたしは助けていただいてます。
なんというありがたさ、なんという運の良さ。いくら感謝してもし足りません。
わたしもsarahちゃんと一緒に祈ります。そしてその祈りを行動に移したいと思います。
少しでも良い世界になりますように!

・ろばちゃんへ
ろばちゃん、おかげさまですっかり良くなりました。
それから、日本に居たこと、黙っててごめんね。
今回は、なにがなんでも母と弟、というテーマで出かけたのでした。
で、ちらっと話してくれた去年の23日のこと、また、メールでもいいから教えてください。
とっても気になる……。

・ともたさんへ
はい、ちゃんと処置していただきました。
わたしにしては、とても珍しいことです。って……威張れることではないですね……だはは。
こちらでも、欧州と同様、ともたさんが話してくださったような様子がクリスマスが近づくにつれ、あちこちで繰り広げられます。
寒い季節のお楽しみ。なんともいえない厳かな気持ちになりますね。
日本で2週間過ごしてみて、しんしんと感じたことがあります。
こんなに一所懸命に働いてはるこの人たちはいったい、どれほどの賃金を得てはるんやろ?
みなさん、笑顔で、ていねいで、こちらが申し訳なくなってしまうほどで……報われる社会を作らないといけませんね。

・青空さんへ
猫と一緒に暮らすようになったのは、ずいぶんと年をとってからなので、多分抗体というものが全くなかったのかもしれません。
もともと膿む体質ですし。
そうですね、日本でほんの少しだけしかテレビを観ませんでしたけど、それでもかなりの露出度で、あの男が登場していました。
本当に、心底、辞めて欲しいと思いました。
アメリカというよりも、もっと大きな組織、団体、企業が、日本を縛り付けているのだと思います。
その呪縛からベリベリと身を剥がせる、肝っ玉の据わった為政者の出現が叶えばと……。

・あんじーさんへ
噛まれちゃいました。それはそれは見事に。
あんじーさんも?!
保護する際にがぶりと噛まれるという話はよく聞きますが、大変でしたね~。
そうなんです、もうパンパンに腫れて、ちょっと楽しかったりもしました。
で、抗生物質を適当に……そんなおっとろしいことを……しかも消毒をきちんとしてなくて、よくまあご無事で……もともとの体がしっかりしてはるんやと思います。
自己治癒力、これが一番の要ですもんね。
もう、コンサートまで、2ヵ月半になってしまいました。
あわわわぁ~などと言っているトホホなおばちゃんです。
明日からこそは、時差ボケを言い訳にしないで、きっちりしっかり取りかからないと!
コメント (4)
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