チャンピオンヒルズ在厩のプライムラインは、おもに周回コースで軽いキャンター2000m、フェルトダート坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター1本を乗られています。
◇小泉厩舎長のコメント 「先週末からピッチを上げていこうかとも思いましたが、それよりもまずはインディバでいっそう体を楽にしてあげてから進めていくことに。今週末から速めを織り交ぜていきたいですね。本馬に限って言えば、夏の到来はゆっくり目でお願いしたいところ。体調管理にも気を付けながらペースを上げていきます」
----
先週の近況時点では「週中には帰厩をして3/19阪神の鳴門S(3勝C/ダ1400m)に出走の可能性アリ」と感じたのですが、先週末からの予定だったペースアップが結局延期になったようで、私の予想は完全にハズレました(^^;)
もちろんプライムラインの状態が良くいないなら仕方がないのですが、「インディバでいっそう体を楽にしてあげてから」との表現からはそんな風にも思えませんし、夏全休という稼働期間の制限がある以上、多少のことなら進めながら何とかして欲しかった気はします。。いや、全然文句とかはないですし、きっとこの判断が正解だとは思うのですが…。
そうですねぇ、こうなったら、『いくらお願いをしても夏の到来は遅くなるワケがない…』などと諦めずに、あらゆる手練手管を使って春の長期化を(神様に)お願いしてみようと思いますm(_ _)m
【2023/2/18阪神10R 播磨ステークス(3勝C/ダ1400m)でのプライムライン:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のメリタテスは、おもに周回コースで軽いキャンター2000m、フェルトダート坂路でハロン18~20秒ペースのキャンター1本を消化。週2回、半マイル57秒程度で乗り込まれています。
◇小泉厩舎長のコメント 「馬体重はさらに微増の447kg。半マイル57秒台を乗っても体が減らないあたりは少しずつ良化している表れだと思いますし、暖かくなってやはり良い方向に転じつつあるのではないでしょうか。近いうちにもう一段ペースを上げてみることも考えていきたいですね」
-----
小泉厩舎長が仰る通り、今はペースを上げて乗り込んでいる最中ですし、少しずつでも馬体が増えているのは嬉しい変化です。「近いうちにもう一段ペースを」上げた時、それでも増えるようならさらに期待が高まります。
前回トレセンに入った時はシュウジデイファームからの直入りでしたから、ある意味、矢作厩舎の定番である『チャンピオンヒルズでの鍛錬』を省略したようなものでした。その後はたまたま(?)発症した若干の脚元不安で遠回りをしましたが、時間をかけてチャンピオンヒルズで乗れたことが、結果的にプラスだったと思え日が来る気もします。
トレセンの馬房を確保してもらうことは言うに及ばず、トレセンに入ったら入ったで矢作厩舎は厳しいですから、今のうちにしっかり体力をつけて、多少のことでヘコタレない馬になって欲しいと思いますm(_ _)m
チャンピオンヒルズ在厩のカグヤは、おもにフェルトダート周回コースで軽いキャンター2000m、フェルトダート坂路またはウッドチップ坂路でハロン15~18秒ペースのキャンター1本を乗り込まれています。3月上旬の馬体重は440kgです。
◇畠山場長のコメント 「飼葉喰いだけでなく、馬体の戻りも前回よりは早いようですし、テンションについても燃えすぎる感じがないのは良い傾向ですね。少しずつ終いを伸ばしている中での動きも悪くありませんので、来場した調教師とも相談のうえ、週末から速めを取り入れていこうかと思っています」
-----
昨年12月のデビュー戦が430kgで2/18の2戦目が428kg。チャンピオンヒルズに到着した2/21に429kgだった馬体重が、週ごとに増えてようやく440kgまで戻ってくれました。これで、今週末から速めをやってもあまり減らないようであれば、カグヤなりに成長していると実感できるのですが、果たしてどうなりますか…。
と、馬体重の話を別にすれば、テンションコントロールができていて、調教での動きも悪くなく、今の流れの中で坂路での速めを継続できるようなら、今月中の帰厩があるかもしれません。馬房の都合もあるでしょうから何とも言えないところながら、前走から2ヶ月の間隔を目安にすれば、4月中旬までには3戦目を戦いたいところです。
矢作厩舎が目立ちすぎなのでアレですが、何だかんだで池江厩舎もドバイできっちり勝ちましたからね。明らかに上昇ムードはあるはずなので、そのお裾分けがあっても良いんじゃないかと思います(^^ゞ
【2023/2/18小倉6R 3歳未勝利(芝1200m)でのカグヤ:公式HPより】
水曜日は通常であれば『うまいものネタ』を書く日なのですが、昨日、パンサラッサ陣営からドバイワールドカップ出走表明があったため、今日はそちらの話を優先させてもらいます。(特に誰も損しないと思いますので(^^ゞ)
ということで、まずはこちらから。
ドバイワールドカップの主要ブックメーカーオッズ(netkeibaさんまとめ:2023/3/3)
ブックメーカーさんによれば、有力なのは前哨戦快勝のアルジールスと昨年の覇者カントリーグラマーで、評価はほぼ互角になっています。パンサラッサはその2頭に続く3番手に推されていますが、オッズに関しては、まだターフと両睨みだった時点のものであり、ワールドカップ出走が確定的となったこれからは、もう少し上位2頭と接近する可能性があるでしょう。(ブックメーカーは原則として出走回避も『負け(=返金ナシ)』なので、出否未定の馬は必然的にオッズが高くなるハズ)
そのあとに続くのはウシュバテソーロ、テーオーケインズ、ヴェラアズールといった、サウジを経由せずにここに出てくる日本勢。ジオグリフ以下サウジ出走組の評価を見ると、サウジカップの上位2頭と3着以下のメンバーについては『すでに勝負付けが済んだ…』という判断なのかもしれません。(そう簡単じゃない気もしますけれど…)
そんな評価の状況を頭に入れたうえで、パンサラッサのワールドカップ出走に関して不安要素は何なのか、特に話題になることが多いポイントを挙げるとこんな感じになるでしょうか。
1.キングアブドゥルアジーズとメイダンのダートの違い
2.ワンターン1800mからコーナー4つ小回り2000mへの条件変更、距離延長
3.相手関係
4.連戦によるパンサラッサの状態面
まず、1.のキングアブドゥルアジーズとメイダンのダートの違いについては、これは私は何とも言いようがありません。昨年までのキングアブドゥルアジーズはチップが多めに入った(AWに近い)特殊な馬場だったらしく、メイダンとはかなり違うと言われていましたが、今年はチップの量が減って米国やドバイのダートに近かった、との話も出ていましたし…。開き直るようで申し訳ないですが、最終的には実戦をやってみて、その時にマッチしてくれたらと祈るのみです。
それに、『パンサラッサは時計のかかるダートが苦手』かどうかだって分からないわけで…。本格化前の師走Sだけを根拠にするのは(香港Cの大敗をもって芝2000mが苦手だと言うのと同じくらい)説得力がないと思いますし、もともと力のいる馬場が得意で、一時は『矢作厩舎の道悪要員リスト』に入りそうだったほどのパワー&底力タイプですからね。。実は、今なら交流重賞を含む国内ダート路線で無双する可能性だってあるのではないでしょうか。
あえて言うなら、パンサラッサは昨年、今年とメイダンのダートを(調教で)走っていて、その様子を厩舎の皆さんが確認したうえでのGOサインですから、外野がそれ以上心配しても仕方がないと思います(^^ゞ
2.に関しては、最近、『パンサラッサにとってワンターン1800mはベストの条件、コーナー4つの競馬場で200mの距離延長はマイナス…』みたいなご意見も見かけます。でも、デビュー前からずっとパンサラッサを見てきた私としては、ワンターンの1800mがベストなんて全然知らなかったですけど… みたいな。。むしろワンターンの競馬こそ最近になって身につけた感が強く、コーナー4つの小回りコースに変わることは、よっしゃ得意の舞台に戻ったぞ!ぐらいに感じています。
そもそも、コーナリングが上手いパンサラッサのような逃げ馬に、コーナー4つの競馬がマイナスに働くわけがない…と思うんですけどダメかなぁ。。200mの距離延長についても、小回り周回コースでやれるなら、コーナリング時の減速を最小に抑制する能力で、充分カバー可能な範囲だろうと考えています。あ、『コーナリング時の減速を最小に抑制する能力』は分かりにくいかもしれませんが、乱暴に言うと、コーナーで息を入れる時の減速幅が通常より小さくて済む…みたいなイメージです。
私は以前から『パンサラッサはコーナリングが上手い』と書くことが多かったのですが、実際、パンサラッサのレースを見返していると、(右回りでも左回りでも)息を入れるべきコーナーを通常の逃げ馬ほど減速せずに回るため、むしろ、そこで距離を縮めようとする後続馬に大きな負担を強いている、と感じる場面が多いんですよね。
中には、前々走の香港Cで失速したことから、2000mに不安を感じる方がいるかもしれませんが、あれはもう、8~9割方パンサラッサの状態面が原因だろうと思っています。残り1~2割は、スタート後すぐにコーナーがあるコースで大外枠になったことだと思いますが、それにしてもあの時のパンサラッサは走らなすぎでしたからね(^^;)
3.の相手関係については、ドバイターフとどちらが楽か…みたいな話ではなく、ワールドカップ出走馬の多くとはサウジカップで対戦しており(しかも勝っている!)、ぶっちゃけ力関係の把握がやりやすいのだと思います。昨日、Ribot師匠からもコメント頂きましたが、矢作先生からしたら、対戦相手で怖いのはサウジカップであと僅かまで迫ってきたカントリーグラマー、未対戦のアルジールス。その他はまとめて『まあ、何とかなるんじゃね?』といったところではないでしょうか。
最後にパンサラッサの状態面ですが、『レース後も疲れはなくすでに本馬場で乗り始めている』との情報もあり、全く心配ないと言いますか、ひょっとしたらサウジカップを叩いた上積みすらあるのでは?と考えています。
もちろん、サウジカップには当時できうる最高の状態で臨んでくれたはずですが、パンサラッサは(昨年の中山記念→ドバイターフがそうだったように)叩き2走目でパフォーマンスが落ちる馬ではないですし、もともとサウジ→ドバイをセットで考えていた陣営が、当初からこちらをメイチの勝負と設定していた可能性は高いだろうと思います。
サウジカップを走る前、予備登録の段階で第一希望をドバイワールドカップにした矢作先生ですから、おそらく周囲が考える以上に現状は想定通りの流れ、あくまで『筋書通りに進んでいるだけ』と考えておられるはずですよね。いや、実際どうなのかは知る由もないですが、矢作先生がもしも私の右往左往ぶりを見たら、『全部こちらの計算通り、パンサラッサもバスラットレオンも大丈夫だから落ち着けよ!』と仰るのかもしれません(^^;)
注)タイトルにある『世界の〇〇』の〇〇に入るのは『合田』ではありません。(^^ゞ
【2023/2/25サウジカップ時の矢作調教師:広尾TC・Online Racig Salonより】
He’s going for the big one! 💰
— Dubai Racing Club (@RacingDubai) March 7, 2023
Dubai Turf and Saudi Cup winner PANTHALASSA heads to the $12million #DubaiWorldCup! #DWC23 https://t.co/4DGRaotTWF
前回王者カントリーグラマー、パンサラッサの前に立ちはだかる ドバイワールドC前売り1番人気:極ウマ・プレミアム
サウジC覇者パンサラッサ(牡6、矢作)が正式に参戦を表明したドバイワールドC(G1、ダート2000m、25日=メイダン)は、昨年覇者でサウジC2年連続2着の米国馬カントリーグラマー(牡5、B・バファート)が最有力候補となっている。
欧州のブックメーカーの単勝前売りオッズではパディーパワー、ウィリアムヒル、コーラル、ラドブロークスなど大手各社が3・5倍でカントリーグラマーに1番人気の評価を与えている。現地で行われる前哨戦のアル・マクトゥーム・チャレンジ・ラウンド1とラウンド2をいずれも圧勝しているアルジェが4・0倍の2番人気で続いている。
この2頭が抜けた存在で、3番手以下には9~15倍で参戦予定の日本馬の名前が多く並んでいる。
史上初のサウジC&ドバイワールドC連勝を狙うパンサラッサ、日本馬の前に大きく立ちはだかるのは、連覇を狙うディフェンディングチャンピオンのカントリーグラマーになる。
サウジC制覇パンサラッサはドバイワールドCに挑戦 矢作師「メンバー面を考えました」:極ウマ・プレミアム
世界最高賞金レースのサウジCを制したパンサラッサ(牡6、矢作)が25日メイダンのドバイワールドC(G1、ダート2000メートル)へ向かうことが決まった。
管理する矢作芳人調教師(61)が7日に発表した。鞍上は吉田豊騎手(47)。すでに昨年制したドバイターフ(G1、芝1800メートル)の招待を受けていたが「ワールドCに行きます。馬場やメンバー、特にメンバー面を考えました」と説明した。
すでに2月28日にドバイ入りして、メイダン競馬場のダートでも調教しているという。「サウジアラビアでの走りや、ドバイに移ってからのダートの調教を行ったスタッフの意見なども含め、総合的に判断しました。(レース後も)特に疲れなどもありません」と適性を見込んでいた。
ドバイワールドC挑戦決定パンサラッサ、4着以上でアーモンドアイ超え歴代賞金王に:極ウマ・プレミアム
世界最高賞金レースのサウジCを制したパンサラッサ(牡6、矢作)が25日メイダンのドバイワールドC(G1、ダート2000メートル)へ向かうことが決まった。
管理する矢作芳人調教師(61)が7日に発表した。鞍上は吉田豊騎手(47)。
サウジCでは1着賞金として13億1865万円が加算され、総賞金18億4466万3500円で、テイエムオペラオーを抜いてJRA歴代3位へ浮上した。歴代1位のアーモンドアイ(19億1526万3900円)とは7060万400円差、2位のキタサンブラック(18億7684万3000円)とは3217万9500円差となっている。
ドバイワールドCは1着賞金696万ドルで、勝てばJRA採用のレート(今年は1ドル=131・865円)で換算して9億1778万400円が総賞金に加算される。4着(賞金60万ドル)以上に入れば、アーモンドアイを抜いて歴代賞金王となり、3着(同120万ドル)以上なら史上初の「20億円ホース」になる。