わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

釉のまとめ

2009-02-07 21:47:52 | 釉薬に付いて 釉薬の種類 熔融剤
   釉のまとめ。

 今まで、釉に付いて色々述べて来ましたが、この辺で、幾つかの事を述べて、ひとまず、

 終わらせたいと、思います。

 1) 釉に付いて、述べる事は、大変多く、多肢に渡ります。

   特に、未知の部分も多く、秘密の部分(公開していない)も多いです。

  又、何度も述べますが、窯の状態、窯の焚き方、窯の中の雰囲気、窯の温度上昇(冷却速度)、

  素地の違い、燃料、釉の原料の純度、産地、粉砕の仕方、釉の濃度、施釉の仕方、窯詰めの仕方、

  その他、諸々の条件が作用します。

  それ故、安定して、綺麗な(望み通りの)釉を出すことは、中々困難です。(再現性が、少ない)

 2) 最後に、釉を調合する際の注意点を述べます。

  ①  自分独自の釉を作る際は、その種類を少なくする事です。

   一つの釉を完成させるには、試行錯誤を繰り返し、多くのテストピースを焼く必要が有ります。

   それまでは、多大な労力と、時間を必要とします。

   それ故、種類を絞り(多くても5種類以内)、独自の釉を完成させる事です。

   そして、狭い範囲でも、その釉に関して、深く掘り下げてください。

 ② データは、必ず残します。

   釉を調合する場合、調合直後は、覚えていますが、焼成すると、どの様な調合だったか、

   不明に成り易いです。

   テストピースの裏や、ノートなどに記し、後から解かるようにします。

 ③  書籍や、他人の調合例は、あくまで参考程度と、考える。

   名の有る陶芸作家は、その人独自の素晴らしい釉を、持っています。

   しかし、その調合例は、殆ど公開しません。時には、その調合を公開している場合も

   有りますが、その通りに調合しても、その色調は出ません。

   上記の様に、色々な要素が絡むと同時に、何か大事な事が、あえて抜け落ちていると、
   思われます。

以上で、釉の話を終わります。

又、機会が有れば、違った角度から、述べたいと思っております。

 陶芸釉薬の失敗と対策 
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