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日々の暮らしのなかで

ロボダッチ

2005年12月09日 | 日記・エッセイ・コラム
「たまごっち」じゃないですよ、「ロボダッチ」です。

最近また、たまごっちが流行っているらしい(たぶん)
僕はたまごっちは持ってはいないが、「ロボダッチ」なら持っていた。
~人間だったらともだちだけど、ロボットだからロボダッチ~
ってコマーシャルが今も耳に残っている。
これを知ってる人って、確実に30歳以上かな。
だって、僕が小学校の頃の話ですもん。

そして、このロボダッチには苦い思い出がある。

プラモデルでこれが売っていた。ひとつ100円。
で、その100円のプラモデルが四つパックになって売っている。
誰かがその中の1つを買うと、残りの三つはバラ売りに変わる。
欲しいものがバラ売りの中にあればいいけど、なかったら、
そして、欲しい物がパックになっていると、一大事である。
勇気を出して、店のおじさんに言わなければならない。

歩いて20分ぐらいの所にプラモデル屋があり、
弟と歩いて買いに行っていた。二人とも手に100円玉を握りしめて。

二人で200円。四つパックは買えない。
で、このおじさん。結構恐いのだ。いや、子供心に恐いと
感じていた。

「買わへんのやったら、開けたらあかんでぇ!」

プラモデルの箱を開けている僕達に向かって
はっきりそう言っていたおじさんだった。

四つパックをバラ売りしてもらう為に、レジに持って行く。
買うとなれば丁寧に対応してくれる。

しかしその時、

「あの~、これとこれが欲しいねんけど……」

と言うと、邪魔くさそうに、パックになっているセロハンを
カッターで切ってくれる。
「これとこれでええのん!」と、強い口調で返される。
今から思えばなんともない事だが、当時はこれがなかなか
言い出せないことだった。
時には弟と帰り道、プラモデルの箱を握りしめ
涙を流して帰ったこともあったかな?

“くやしい~”と思った。
「いつか400円持って、パックで買ってやる!」
なんて思っていたが、
今の自分から、あの頃の自分に言葉を伝えることができるなら
一言言ってやりたい。

「一回我慢すれば、二人で400円になるんじゃないの?」