おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

ゆとり

2007年12月26日 | 日記・エッセイ・コラム
彼はきっと、急いでいたんだと思う。そう、思う。 
 
街を車で走っていると、色んな人がいるなぁーと驚く。
個性的なことはいい事だが、
ルールがある以上、最低限の事は守る方がいいとは思う。
 
僕は運転が上手い方ではない。
とりあえず、上手くないと自覚する事にしている。
だから運転中に心掛けているのは、
冷静に努める事と、周りに迷惑を掛けない事だ。
 
例えば、
コンビニを始め、病院とかガソリンスタンドとか、
本屋とか食べ物屋とか、消防署の前とか、
そういった
車の出入りのある場所の前には
停車をしない。至極当たり前の事だ。胸を張って言う事でもない。
信号待ちでそんな場所に止まりそうになれば、
空けて止める。
ただ、
自分がしないようにしているからと言って
偉そうに言うつもりはないが、
そういった場所でも普通に停車できる人もいる。
 
駐車場から出ようと思っていても、
目の前に停車。
ちぇって思って睨んで見ても無駄な抵抗。
まったく意に介さない表情だ。
そんな人もいるんだな、と、
思うことにしている。
そう思わないと、冷静にはいられない時もあるから。
 
今日、
スーパーの近く、信号待ちで止まっていると、
後ろからパッシングされた。
お洒落なおっさんだ。
パッシングだよ。
 
僕はと言うと、スーパーの入り口があるんで、
そこには止めず、間を空けていた。
それが後ろからパッシング。
お洒落なおっさんだ。
 
「あっ、すみません」
 
心の中で呟いてブレーキから足を離した。
スーパーに買物にでも来たんだろう。
急いでいるのに、僕が変なところに止まっているもんだから、
イライラさせてしまったんだ。
反省しながら、アクセルを踏んだ足をまたブレーキに戻す。
 
「どうぞ!」 
 
微笑みさえ浮かべながらミラーを見ると、
パッシングをするお洒落なおっさんも前進。
ピタッと後ろについた。
 
信号はやがて青に。
 
おもむろにアクセルを踏むと、
おっさんはウィンカーを右へ出した。
 
きっと彼は急いでいたんだと思う。
 
僕が周りに気を使って停車していたのに
気がつかなかったんだろう。
少しでも前へ。
それが彼の心境だったんだろう。
 
急いでいた彼に不快な思いをさせてしまったと反省した。
いや、そう思うように心掛けた。
自分に言い聞かせた。
 
だって、そうでも思わないと

あんなクズみたいなヤツのために
自分の運転を疎かにしてしまうかも知れないから。
 
そうだ、あのクズみたいなヤツは
急いでいたんだ。
そうだ、そうに違いない。
急いでなかったとしたら、本当のクズって事になってしまう。
 
気をつけて運転してくださいよ、虫けらさん。
 
 


コメント
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