おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

どこで降りたの?

2022年11月12日 | 日記・エッセイ・コラム
コンビニから出て、車に乗り込む

エンジンをかけて、ふと視線を上げると、
フロントガラスに一匹の虫

彼らの忍耐力、いや、身体能力はハンパなく、
風を正面に受けながら走行しても落ちる事はなく、
いつまでもガラスの上にいる

時には風の流れに沿うように姿勢を変えて、
いつまでも同じ場所にいる

そしてやがて、私は心配になる

「家族と離れて大丈夫だろうか」

彼らにとって、車での移動は果てしない移動だ

彼らの一日の活動範囲は把握していないが、
車での移動は、目的もなく強制的に行われるもので、
そこに彼らの人権(この場合虫権?)への配慮などと言う事は
一切考えられていない

テリトリーを移動してしまう不安はないのだろうか?


好きな異性が居たんじゃないだろうか?


急に居なくなって、親が探してないだろうか?


新しい環境にすぐに馴染めるだろうか?


ホームシックになったりしないかな?


行きつけの草木があったんじゃないのか?


若く見えるけど、もう老体なのでは?


私のせいで移動させられる苦痛は?


今夜、どうやって夕飯を調達するんだろう?


様々な不安が湧き上がり、
目の前で必死に風を受けてい虫に視線を持ってい・・・・

いつの間にか、居なくなっていた