未熟なカメラマン さてものひとりごと

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香川県の紅葉の名所を訪ねて 大窪寺と栗林公園 平成25年11月23日(土)

2013-11-28 20:43:10 | 紅葉

南無大師遍照金剛 同行二人+ワン 

天気予報では、土曜日・日曜日とも小春日和で、それ以降また冷え込むとの予報でした。今年の紅葉狩りもこの週末が最後かもしれないと思っていた土曜日の朝、テレビを見ていたら、紅葉の見ごろ情報として、香川県の大窪寺が紹介されていました。このお寺のことはまったく知りませんでしたが、ネットで調べると、四国八十八カ所霊場の第八十八番札所とあり、車なら所要時間が約2時間少々とわかりました。

この情報を得たのが8時頃、ばたばたと準備して家を出たのが9時頃でした。考えてみれば、山陰へ行くにもざっと3時間を要しますが、香川県なら高松まで1時間少々、さぬき市の南部や東かがわ市でも2時間もあれば大丈夫でしょう。ただ、瀬戸大橋の通行料金が掛かるので、時間的に近くてもそうそう行くことはできません。残念ながらここがネックとなっています。

高松自動車道の高松東ICで高速を降りて進むこと40分。大窪寺の案内板がところどころに見えてきました。カーブの多い山道を進むと、やがて大窪寺の第一駐車場です。時刻は11時過ぎでしたが駐車場はほぼ満車に近い状態でした。それでも奥の方になんとか停めることができました。駐車場から道路に出ると正面の左手の山裾に大きな仁王門が見えます。素晴らしい空のブルーと、岩がごつごつとした山肌が見え、山の木々も紅葉し、とても清々しい感じがします。仁王門を過ぎると左手に大きな弘法大師像、そして大師堂があります。そこから右手を見ると見事な紅葉です。赤や黄色、オレンジが見事に重なりまるで錦絵のようです。さすがに香川県一の紅葉の名所だけあります。まさに想像を超えるものでした。モミジは傾斜地に植えられているため、角度によっては幾重にも重なって見えます。 



素晴らしい紅葉です。

本格的な撮影はあとにして、先に本堂にお参りしようと思いました。こちらは八十八番目の結願(けちがん)の特別なお寺です。本堂に続く石段の下で、2匹の犬が飼い主に付き添われ腰を降ろし、ずっと待っている姿が目に入りました。それぞれが犬用の白いTシャツを着て、その背中には、「南無大師遍照金剛」と書かれた布が縫い付けられています。じっとしている様子が何ともいじらしく、大勢の参拝者が、「満願の笑み」を浮かべて見守っていました。いろいろ調べたところによりますと、一匹の方のワンちゃんは、‘中村クウカイ’君といい2005年生まれのMIX犬、高松市で保護されたようです。1歳半のとき、両側の大腿骨の骨頭切除、という大手術を経験しています。愛玩動物飼養管理士1級の資格を持つご主人に他の犬や猫とともに大切に育てられているようです。

また「南無大師遍照金剛」と書かれた横に、「同行二人+ワン」とありました。「同行二人」は、「どうぎょうににん」と読み、お遍路している間は、弘法大師さまと常に一緒という意味ですが、「+ワン」というのが、とても微笑ましいですね。愛犬とともに四国八十八か所を遍路するというのは、決してめずらしいことではないようですが、このようにちゃんと、お遍路の衣装を着て遍路するワンちゃんは他にはいないのではないでしょうか。しいて言えば、この道中衣の白衣(びやくえ)に、さらに菅笠(ワンちゃん用の小さいもの)でもつけていればなおさら一目を引いたことでしょう。

さ、肝心の紅葉ですが、本堂の右手にある大銀杏の巨木、見事に黄葉して落葉が降り積もっています。ここから石段を下るあたりは、見事な紅葉です。背の高いカエデ類もあって見上げると、黄色やオレンジ、赤が折り重なってとてもきれいです。この見事な紅葉を撮影しようと大勢のカメラマンの姿がありました。天気が良かったこともあって、参拝者の何と多いことか、大窪寺を出るころには、駐車場に入る車で、気の毒のような長い車の列ができていました。駐車場は何か所もあって、係員が別の駐車場にうまく誘導すれば、渋滞もだいぶ解消されるのでは、と思いましたが、余計なお世話でしょうか。

途中、道の駅に寄ったあと、うどん県に来たからには、おいしいうどんを食べて帰ろうと、以前入ったことのある「もり家」という人気店の行列に35分並びました。そして店内でさらに10分。さすがにできたての「釜あげうどん」は絶品でした。このあと栗林公園に寄って帰ることにしました。
栗林公園に着いたころ、時刻は午後3時前ごろで陽もだいぶ西に傾き、撮影にはとても不向きな状況でした。ということで撮影はあきらめ、とにかくお茶席でおいしい薄茶をいただこうと掬月亭に向かいました。
掬月亭の前のずっと工事中だった日本庭園も改修が終わり、見事によみがえっていました。この池に以前から住んでいる一羽のアオサギ、どうなったなかと思ったら、いました。池に張り出した松の枝にとまり、まるで石膏像のようにじっとしていました。

掬月亭のお茶席で、先ほどのお庭を見ながらおいしいお茶をいただいていると、来園者がめずらしそうにこちらを覗きこみます。できることなら南湖に面した大広間でいただけたら、殿様気分で味わえるのですが無理なのでしょうか。一服した後は、いつもの遊歩道を散策し、栗林公園をあとにしました。栗林公園の紅葉の見ごろは、まだこれからのようでした。ライトアップもするようですので、夜の栗林公園もまた訪ねてみたいですね。(おわり)



栗林公園 晩秋の風景 南湖に映るススキ
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広島県 紅葉の名所を訪ねて 三景園と佛通寺

2012-11-23 08:42:12 | 紅葉

三景園の紅葉  広島県三原市 広島空港となり

11月18日(日)広島県の紅葉の名所、三原市の三景園と佛通寺を訪ねました。自宅を10時に出発、笠岡ICから高速に乗り本郷ICで降りて、三景園には11時半過ぎに到着しました。三景園は、広島空港の開港を記念してつくられた約6ヘクタールの広さをもつ公園で、広島県の渓谷、瀬戸内海の風景をモチーフに庭園化されたものです。自然を生かした、山、里、海の三つのゾーンから成っています。大きな特徴は、約7000tにも及ぶ広島県内産の自然石と、空港工事で出た石を使用していることでしょうか。時季を間違えなければ、紅葉の素晴らしさをかならず堪能できる名所だと思います。当日は「もみじまつり」が開催されており、多くの観光客でにぎわっていました。駐車場は、空港と兼用の広いもので、まず満車で困ることはありません。もみじまつりの開催中は、駐車場に近いところに臨時の入園口(西門)が設けられます。入園料は、この期間のみ300円(通常は250円)でした。

入園口を入ると、すぐ目に入るのが里の池のとなりにあるテントで囲まれた茶席です。高台にあるので眼下の眺望も素晴らしく、すぐにでも撮影を開始したいところですが、せっかくなので、抹茶をいただいて高まる気分を落ち着けます。お茶会でもあったのでしょうか、着物姿の女性も多く、なにやかにやと絵になる光景でした。当日、ただ一つ残念だったのは曇天だったことです。
紅葉の撮影で陽が射すのと射さないのとでは、雲泥の差ですから。

さて、最初に向かったのが、高低差14メートルの「三段の滝」です。滝につづく渓谷には、いろんな種類のカエデ類が植栽されており、紅や黄色、オレンジ、薄緑と様々な色に紅葉した様は、感動的でさえありました。流れの中にある濡れた石に貼りついているもみじの葉もとてもいい感じです。そこには、ちょうど幼稚園の園児が遠足に来ていてとても賑やかでした。そして滝見台から見る「三段の滝」と紅葉したモミジの取り合わせも、まさに絵になる景色です。高台から管理棟のある池(大海)に目をやると、結婚写真の前撮りでしょうか、白い無垢の花嫁衣装の若い女性の後姿が、きわだって見え、とても印象的でした。
このあと、山のゾーンにあがり、長い石段を下るとちょうどそこも紅葉のみどころでした。潮見亭前の回廊で鯉に餌をやる様子を見ていると、もうそろそろいい時間になっていました。今日の三景園、見頃はやや過ぎた感がありましたが、相変わらず素晴らしい紅葉でした。

次に向かったのが、広島県屈指の紅葉の名所として知られる佛通寺です。このお寺は臨済宗佛通寺派の本山です。空港の駐車場からナビで検索すると18キロでした。
佛通寺へのナビの案内は、いった国道2号線に出て、再度北へあがるというものでした。相変わらず途中、車をかわせないような細い箇所がいくつかありましたが、以前に比べると格段によくなりました。佛通寺近くになると、左回りの一方通行となっていました。よくわかりませんが、前の車に付いていくしかありません。細い道は、くるくるとカーブし、しばらくしてやっと駐車場付近に着きました。駐車場は第3駐車場まであったようですが、その手前の臨時駐車場からタイミングよく出てくる車があり、警備の人に確認すると入ってもよいとの返事、ほんとにラッキーでした。このまま下ってあと三つの駐車場が満車だったら、再度もう一回りしなければいけないところでした。(臨時駐車場から無料の送迎バスも出ていましたがすごい人でした)

駐車場から川沿いを歩いていくと、道路(参道)沿いにこんもりと杉木立と競うように林立するカエデの姿が見えてきます。どちらかというと黄色が中心のようですが、一番の特徴は、どれも見上げるように樹高が高いことです。由緒あるお寺ですから、相当な樹齢なのでしょう。参道と川の間に広いスペースがあり、その隅にある茶店の前には、いくつも赤い毛氈を敷いた縁台が出ていて、多くの人が食事やお茶を飲みながら秋の紅葉を楽しんでいました。
折角なので、お寺を参拝して帰ることにしました。趣のある木製の太鼓橋を渡るとお寺の本堂です。こちらは300円の有料となっていました。境内の端に、羅漢像がありました。一体ごとに表情が違って、なかなかよくできていますが、みた限りではそう古いものではないようです。モミジの葉が石像にかかりとても風情がありました。境内にも何本かカエデがありましたが、一番のスポットは、本堂から見た山側の開山堂一帯の遠景の紅葉でしょうか。面白かったのが本堂横の休憩所、「もみじcafe」と書かれた看板の下で受付をするお坊さん。いらっしゃいませ!というような営業用のスマイルはなく、事務的にお金の計算をしているところが、違和感があっておもしろく感じました。この佛通寺も、見頃は少し過ぎているようでした。
駐車場から、渋滞の流れに車をゆだね、抜けるまでのじっと我慢の30分でした。三景園と佛通寺、対照的な二つの名所ですが、それぞれに特徴があり満足の一日となりました。



佛通寺参道の紅葉 古くから紅葉の名所で知られています。
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