未熟なカメラマン さてものひとりごと

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てっぱん 村上流「尾道焼き」

2011-02-14 23:58:42 | 食事

商店街でよく目にするてっぱんのポスター

先日、NHKのBSでたまたま、テレビ小説「てっぱん」を見ていたら、番組の最後に尾道風お好み焼きの作り方が紹介されていました。なかなかおいしそうだったので、食べに行ってみようかと思いました。お好み焼き専門のお店に行くのは、実に数十年ぶり、かすかな記憶しかありませんが、確か私が小学校低学年の頃、ただ一度だけ、両親に連れていってもらったことがありました。場所はやはり尾道。確か菊人形を見た帰りだったと思います。味もなにも覚えていませんが、幼いころの唯一と云っていいくらいの懐かしい思い出です。

さて話はもどり、それでは、どこのお店に行こうかといっても、知ったお店があるわけでもなく、直前にNETで検索です。「尾道 お好み焼き」と入れて検索したところ、「村上」というお店が一番上にきていたので、これも何かの縁、他をあたることもなく、そのページを印刷し出発しました。

2号線バイパスを一直線に進み、しまなみ方面と書かれた方に左折。これがまずかったのか尾道大橋を渡ってしまいました。片道150円をとられ、U-ターンしてまた150円とられ、計300円も損をしてしまいました。実は、ここでこのように入口を間違ったのは、情けないことに何度もあります。同じようにUターンする車を何台も見ました。地元の人もうっかり間違うこともあるといいますから、標識をもっと考えてもらいたいですね。


さて、いつもの市営駐車場に車を止めて、お店に向かいます。事前の調査では歩いて5分ほどのはずです。商店街に入って東に向かい、少し歩いた角のところでお店を発見。ちょうど中から二人のお客さんが出てきました。のれんを潜って戸を開けると、あまりの狭さにびっくり。思わず「え!!」と声を出してしまいました。てっぱん、をぐるりと囲むイス席は5席ほど。補助イスを出してもなんとか7席がやっとというところです。その後ろにこれまた4.5名がやっと座れるほどのスペースがありました。こちらは待合席でしょうか!入口のところで立ってビールを飲んでいる若いおにいさんが、「どうぞ座ってください」というので遠慮なく座らせてもらいました。
 女主人と思われる70代ぐらいの人と同じ年代の女性の計、二人がお店の人。




お客は、社長と呼ばれる男性とその奥さん、「くらちゃん」と呼ばれた中年の常連客の女性。同じく常連客のさきほどのお兄さんと、後から入ってきた男性ひとり。そして観光客と思われる、親子連れの3人と、若い女性客2名、に加えて私たち夫婦です。地元の常連客が半分、観光客が半分というところでしょうか。
「何にしましょうか?」、と尋ねられたので、壁に貼られたメニューから「村上流・尾道風お好み焼き=850円」を注文しました。「てっぱん」の空いたスペースで待合の客の注文を作るわけです。先日、テレビで見たつくり方と同じでしたが、イカ天を入れるところが違っていました。これが村上流なのでしょうか。尾道風の一番の特徴である砂ずりはもちろん入っていました。親子連れと社長夫妻が帰ったあと、やっとカウンターに座ることができました。こちらでは、常連客もお手伝いをします。近くにいた人がお水を出してくれます。そういえば、先ほどの社長さんも、食べたあと自分の前のてっぱんをきれいにへらでこすっていました。なにせ、こちらの主人が高齢なので自然とお手伝いをするのでしょうね。
会話を聞いていてもおもしろいです。
お兄さん、「待っている間に、パチンコで17,000円も負けたとか」「おばあちゃん、亡くなったら、葬儀委員長をしてあげるけ」くらちゃん、「木曜日ごろになったら、ここのお好み焼きが食べたくなるんや」といった調子。
 私は、まったくお好み焼きには素人ですが、常連客が表面の色が変わるくらい七味やコショーをかけるのを見てびっくりしました。
 味はもちろん、この女主人の人情味の良さがこのお店を繁盛させているのでしょうね。
駐車場に、尾道観光市街地てっぱんマップというのがありましたが、それによりますと尾道市街では、実に32軒のお好み焼きのお店があるそうです。
 


砂ずりとイカ天が尾道焼きの特徴


帰りに、色紙があったので、「誰の色紙ですか」と尋ねると、「安田成美」さんとのこと。そしてあのお兄さん「他の人のもありますよ」。「あかりちゃんのもあったけど孫が持って帰った」と女主人。ドラマの出演者がよく食べに来るようでした。
 ボリュームもあって味は抜群、今日はいいお店にあたったな、と満足してお店をあとにしました。

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