
最初にお目にかかったのは明治14年の天神さまでした

創作お雛様 お菓子でしょうか、それとも?

お馴染みの段飾り、豪華絢爛ですね

江戸後期~明治の初め 親王飾りというのだそうです
勝山のお雛まつりを訪ねました。町並みは何度も訪ねているのですが、お雛まつりは初めてでした。自宅を出たのが11時前、高速を利用し勝山には12時過ぎに到着しました。びっくりするほど広い河川敷の臨時駐車場は、見事に満車のようでした。
5日間の期間中、訪れる観光客は、4万人以上とか。今や県内の各所で開かれているひな祭りの中にあって、こんなに大勢の観光客を惹きつける、勝山のお雛まつりの魅力とはいったい何なのでしょう。

草木染の染色家加納さんのお店 勝山の暖簾はこの方の作によるものです

築約250年前(江戸時代中期)の商家 天井の梁が見事ですね

再び歩いていると、こんなかわいいお雛様を見つけました キューピー人形ですね

今も現役の赤いポスト レトロな町並みによく似合います
会場の勝山町並保存地区は、電線が地中化され、路面も整備されて各民家、商家の軒先には、風情ある暖簾が下がり、町並み全体がとても落ち着いた佇まいとなっています。
このお雛まつり期間中には、町並保存地区すべてといっていいほど各軒先や玄関先にお雛様が飾られます。お雛様は江戸時代中期のころから、現代までさまざまです。手作りの傑作もあってバラエティーに富んでいます。
各所に休憩所が設けられ、観光客に対する配慮も十分。20年目ともなると、反省に反省が加えられ、マニュアル化されて万全の体制が整えられているのでしょう。
普段は人影もまばらなこの町並みですが、お雛まつりでは一変します。

清友邸 築200年を越える玄関を入ると、醤油を高瀬舟の発着場まで運んでいたトロッコのレールが今も残っています。普段は入れないところにもお雛まつりでは入れる、というのがありがたいですね

江戸時代後期のお人形です、押し絵雛もありました

お花も見事です

玄関から通りを眺める 勝山は出雲街道の宿場町でした

風格のある町屋

こちらも風格のある町屋です

わんちゃんもお散歩です かわいいですね

喜志家 大正時代まで旅館業を営んでいました 店名は「皆様に喜んでいただ志を忘れないように」から

粋な和服姿の店主 勝山の盆踊り「千代萬歳豊稔踊り」保存会で活動されているとか
ある自動車の板金・塗装のお店では、玄関先の店舗の土間をこの5日間は雛まつり行事に貸し出すのだとか。飲み物や食べ物を販売しているのは支援団体のメンバーのようです。このように町全体が団結して大勢のお客様をお迎えする、そのおもてなしの心が伝わるからこそ、訪れる人の心を温かくし、来年もまた来てみようという気にさせるのでしょう。

藤原モータース 作業場は期間中開放 どこか映画「三丁目の夕日」に出てきそうな雰囲気です

午後2時半ごろ 町並みはご覧のような状況です

レストラン西蔵 お雛まつりのレイアウトでしょうか 照明がきれいですね

「御前酒」の蔵元 辻本店

試飲もできます 今日は従業員総出で対応のようです

西蔵から辻本店を望む 暖簾がいいですね

木目込人形のお雛様 とてもきれいです

袖に特徴がありますね
御膳酒で有名な辻本店が、有料で建物内やお庭を公開(蔵元のお雛まつり2018 季節を祝う五節句)しているというので、初めて入ってみました。歴代の当主の子息が迎える五節句の雛人形や鎧飾りが展示され、また江戸時代からの黒蒔絵腰高菓子台や、貝合わせなど珍しいものがたくさん展示されていました。

ここから、如意山房です かわいい貝合わせがありました

こちらは黒蒔絵腰高菓子台 嘉永6年のものです

押絵雛もありました

雛菓子 とても繊細にできていますね

お客さまの対応に追われる辻さん(和服姿)友子さんは東京から勝山に嫁いで1年半 この部屋は蔵元奥座敷で、三代目当主が建て増し 与謝野晶子・鉄幹夫婦も逗留したそうです

四代目当主の長女 初雛(大正4年)

見事な日本庭園もありました

衣装蔵です 明治の初めに建て増しされました

内部の様子 日本で1台しかない蓄音機もありました

当主の初節句 鎧飾り、兜飾り、具足などが展示されています
ちなみに五節句とは、新春・一月一日、桃の節句・三月三日、菖蒲の節句・五月五日、七夕の節句・七月七日、菊の節句・九月九日
この後、町並みのはずれまで歩き、引き返しましたが、何と観光客の多いこと、驚くばかりです。
このお雛まつりでは、多くのカメラマンの姿を目にします。たしかに絶好の被写体だと思います。ただ、お雛様を撮影しようと最初から頑張っていると相当な枚数になります。どこに的を絞り、どう切り取るか、そこが腕の見せ所ですね。

お茶席もありました 着物の女性 外国の方のようでした

苔を敷き詰めた大作 すごいですね

切り取った竹の中にはお雛様 照明が入る力作です

通りはご覧のような状況
ここで、一息入れようと向かったのが旭川にかかる橋です。橋から眺めると、川岸の石垣の上に建てられた建物の連なる様子がとても郷愁を誘うのです。かつては、この川を高瀬舟が往来し、繁栄した証(あかし)かもしれません。幸いなことにここには観光客は誰一人としていません。

中橋から見る石積みの護岸に立つ古い建物群 なんだか癒されますね

人力車といえば松本さん 今年も矢掛の流しびなに出られるそうです お孫さんでしょうか、かわいいですね

ボランティアの高校生です ごくろうさま 快く撮影に応じてくれました
こうして町並みに戻り、辻本店の特設テントで販売されていた甘酒をショウガでいただき、先ほどの車修理の屋台で販売されていた、やきもちを食べて勝山をあとにしました。想像以上に盛大な勝山の雛まつり、来年もぜひ足を運んでみたいと思いました。
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