「どこにいるかわかる?」とミモロ。
十八羅漢像のひとつ「ラゴラソウジャ」のお腹の中から顔を出しています。「仏は常に体の中に…」という教えを伝えるもの。ここでは、撮影用のパネルになっているので、ここに顔を出して撮影する人気の場所です。
冬のある日、ミモロは、宇治市の「黄檗宗大本山 萬福寺」を訪れました。
ここは、江戸時代、中国の僧 隠元禅師によって開創された禅宗のお寺です。
日本における禅宗は、曹洞宗、臨済宗、黄檗宗の三宗で、その中で、中国的な特徴を一番強く残しているのが、黄檗宗です。
「禅って、すごく日本的なものだと思ってた~」というミモロ。確かに、鎌倉時代から武士の間に広まった禅宗は、日本の美を象徴する石庭などで知られますが、元々は中国から伝わったもの。
江戸時代になり、渡来した隠元禅師は、中国明朝時代の臨済宗を代表する僧でした。日本には、63歳の時、弟子20名を伴い。この地に中国の時にいらしたお寺と同じ名の寺を創建なさったのです。
後水尾法皇や徳川家の崇敬を受け、この地に、総門、三門、天王殿、大雄寶殿、法堂が西から東へ直線状に並び、諸堂が左右対称に配された、明朝様式の大きな七堂伽藍を築きます。
ミモロ、今日は、萬福寺に行きますよ~というと、「え?満腹寺?なに食べられるの?」と目を輝かせたミモロ。
あの~満腹寺じゃなくて、萬福寺ですけど…
でも、ミモロが期待することはあながち間違いではありません。隠元禅師は、日本にいらっしゃった折に、インゲン豆、スイカ、レンコン、ナス、タケノコ、落花生などの食材と煎茶を持っていらっしゃり、それが今日の食卓に…。
寺内にある食事処では、中国風精進料理の「普茶」料理が味わえます。
「なんか他の禅寺とは雰囲気違うね~」とミモロ。
境内には、秋までライトアップされた「黄檗ランタンフェスティバル」の中国らしいランタンがいろいろ…
「パンダもいるんだ~」と大きなパンダに見つめられ、ちょっと後ずさりのミモロ。
拝観受付のある三門へ向かいます。
伽藍に配置された建物を結ぶように続く正方形の飛び石「石條(せきじょう)」が続く道…
参拝者の多くは、この石の上を歩きますが、これは、龍の背の鱗をモチーフにしたもので、龍は、中国では、天子、皇帝の位を象徴するもの。そのため、この石の上を歩けるのは、住持だけ。ですから、一般の人は、その脇を歩くものだそう。
ミモロも慌てて石から降りて、脇の土の上を進みます。
広い境内の中をトコトコと…
いろいろなお堂を巡りながら、ぜひ注目して欲しいのは、明朝様式のもの。
大きな魚の「開椰(かいばん)」
厄除けの意味もある「桃」
卍くずしの勾欄
歩くごとに、次々に明朝様式のものが現れてきます。
明朝様式のスタイルは、建物だけではなく、儀式作法も中国から伝わった当時を今も継承。読経も明時代の発音で行っています。
「なんかここ日本じゃないみたい…」と…そう、中国のお寺を思わせます。
「江戸時代の人にとって、このお寺、さぞや驚いただろうねぇ。すごく斬新な感じがしたかも…」と想像します。
斬新といえば、隠元禅師は、食べ物だけだなく、明朝体の文字、400字詰め原稿用紙、木版印刷なども日本にもたらしました。
「え~明朝体って、江戸時代に伝わったの?PCのワードの文字で、よく選ぶ字体だよね~」と。今の暮らしに当たり前のことが、ここから始まっているのです。
「隠元さまって、すごいね~日本の文化にすごく影響及ぼしたんだ~」
さぁ、次は、布袋様に会いに「天王殿」に行きましょう。
*「萬福寺」の詳しい情報はホームページで
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