ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京都の町でただ1軒。昔ながらにおくどさんで作る手づくりとうふ。文政年間創業の「入山とうふ店」。

2012-04-30 | グルメ
京都御所の西側、京都府庁にほど近い場所に、どこか懐かしい雰囲気の一軒のお豆腐屋さんを、ミモロは、散策の途中見つけました。

大きな木の看板には、「入山とうふ店」と。
店先に掛る暖簾を見て、ミモロはビックリ!「えー文政年間創業だってー」
文政年間と言えば、今から約200年前。「すごく歴史ある豆腐屋さんなんだー」。
現在、8代目店主となる入山貴之さんとお母様にお話しを伺うことに…。


驚くのは、このお店の歴史の長さだけではありません。
なんとここの豆腐や厚揚げ、焼き豆腐などは、すべて昔ながらの手づくりの製法で作られているんです。


お店の入口近くには、大きなおくどさんとお釜が。

「もしかして、これでお豆腐作るんですか?」おくどさんのそばには薪が置かれています。


「うちで使う機械は、煮た大豆をドロドロの状態にするブレンダーだけ…。後は全部手作業です」と。
確かに店内には、機械らしいものは見当たりません。

昭和30年代まで、京都の町のあちこちに、このお店のように、お釜炊きで作る豆腐店があったそう。でも、火の調整が簡単なガスを使うようになり、なんと今や、京都の町中で、薪を使うおくどさんで豆腐を作っているのは、このお店だけだそう。

「ガスの臭いが、どうも…」とご主人。微妙な火力調整を必要とする薪を、今も使い続けています。

ここで使う大豆は、国内産。また水は、地下水で。ミモロがお話を伺っていると、近所の常連さんがお水をペットボトルにもらう姿に。「今晩は、この水で湯豆腐にするんや…」と。同じ水で作られた豆腐を、同じ水の中で湯豆腐に。「わーすごく美味しそう!究極の贅沢かも…(今度、お友達が来たら、家でやってみよう…)」と密かに思うミモロです。

「ワー大きな焼き豆腐…」
たっぷりサイズの焼き豆腐は、その表面の焼きが、ミモロがいつも目にするものと違うよう。それもそのはず、この焼き豆腐は、おくどさんの残り炭を使って、焼きを入れたもの。串刺しで焼きを入れます。「えーお豆腐って串刺しにできるんだー。すごいー」。柔らかいイメージの豆腐、でもここの品は、身が詰まった感じ。「ガスバーナーなどで焼いたものとは、味が違いますよ」と。焼き豆腐は、冬場限定だそう。

このまま、このお店のお母さまが作られた手づくりの合わせ味噌をつけていただくのがおすすめ。美味しい豆腐田楽になります。「昔から作ってるんやー。私が嫁いでから、ひとつも変わってへん。揚げ豆腐も昔のままや」と。


この店では、油揚げとは呼ばず、揚げ豆腐と。おくどさんの隣りで、1枚ずつ丁寧に、上質の菜種白紋油で上げて行きます。
「わーどれも身がすごく厚いねぇー」とミモロは、店先にならぶ揚げ豆腐や飛龍頭を見て。

「うちのは、油抜きはいらん…。そのまま炊いたらよろしい…」
上質の油を使っているので、通常、油揚げにほどこす油抜きは不要。油の美味しさが、そのまま料理にコクをもたらします。
(家に揚げ豆腐を買って帰ったミモロは、その夜、大好物のきつねうどんを作りました。「まるで厚揚げみたいにお豆腐の味がするお揚げさん。大きくボリュームがあるねぇー」と)

ミモロが、お話を伺っている間も、次々にご近所の常連さんがやってきて、みるみる品が売れて行きます。「売るのは、今日作ったん分だけ…」「あのー焼き豆腐もください!」と、慌ててミモロはお買い物を。「はい、これが今日の最後の焼き豆腐…」「よかった…ホー」。

京都でも、貴重な存在となった手づくり豆腐。大豆の味が実感できる豆腐です。


大きな焼き豆腐とお母さんお手製の合わせ味噌、そして揚げ豆腐を重そうに下げて、ミモロは、家路を急ぎました。

*「京豆腐 入山とうふ店」京都市上京区東魚屋町347 電話075-241-2339 営業時間:9:30~17:30(売切れたら、早めに終わります)日曜定休。大丸京都店地下1階の京とうふ売場でも購入可能。(数量限定にて)




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上賀茂神社で開催される「葵文化サロン」。日本の文化や歴史について専門家からお話を伺う講座。

2012-04-29 | イベント
毎月第4日曜日に上賀茂神社の境内で開催される「上賀茂手づくり市」のブースを覗いたミモロ。とても楽しくて、すっかり時間が過ぎるのも、忘れそうに。
やっと上賀茂神社を訪れた目的を思い出し、慌てて会場へと急ぎます。

ミモロが、この日、上賀茂神社を訪れたのは、「葵文化サロン」に参加するため。


月1度、開催される「葵文化サロン」は、NPO法人「葵プロジェクト」が企画、運営する京都の文化や歴史を、その専門家から、いろいろなお話を伺う文化講座です。

そもそも「葵プロジェクト」は、上賀茂神社の「葵の森」の再生をめざすと共に、さらにその活動を通して、日本の文化や歴史を理解し、次の世代へと伝承することを目的に生まれたもの。

上賀茂神社は、5月に行われる「葵祭」で知られている神社ですが、その祭りでは、行列に参加する約500人の人たちが、葵の葉を身に付けるのが習わしです。そのために毎年、なんと約1万枚の葵の葉が必要だそう。

「葵プロジェクト」では、葵の株分けを行う「葵の里親制度」を推進しています。自宅で葵の株を育て、翌年、育った葵の一部を森に戻し、さらに1年後、伝統の葵祭に活用するというもの。間接的に、あの歴史ある葵祭を支援できる、すてきな制度です。(興味のある方は、ぜひご自宅で葵を育ててみませんか?)



さて、この日の「葵文化サロン」のテーマは、「平安京以前の京都ー賀茂別雷神社と賀茂御祖神社のことー」。京都市歴史資料館長・京都産業大学名誉教授の井上満郎先生のお話を伺いました。

会場には、50人を越す大勢の方が参加。ミモロも、一番前の席でお話を伺います。

「平安京ができる前から、上賀茂神社はあって、地元の人たちからの信仰を集めていたんだって…。その当時は、この辺りは、すごい田舎だったんだねー。へえー知らなかった」井上先生のお話を聞きながら、熱心に資料に目を通すミモロです。


毎月、異なったテーマで開催される「葵文化サロン」。次回は、「現代人は『能』にどう向き合えば良いか」をテーマに、能楽研究者・大阪大学名誉教授 天野文雄先生のお話です。5月27日13:30~15:30 定員20名(先着順)受講料:1500円(「葵文化サロン」係まで、メール info@afui.jp で申し込みます) 

*「葵プロジェクト」の詳しい情報は、ホームページをご覧ください。

お話を伺った後は、参加者と先生の懇親会が。まだまだ先生にお話しを聞きたい方が、熱心に質問を。ミモロもそばで耳を傾けます。こういう内容が深い講座があるのも、地元京都ならでは…。

会場には、ミモロもおつきあいがる「NPO法人京都観光文化を考える会・都草」の方々の姿も。この会は、もともと京都検定1級を取得した人たちが中心になって生まれたもの。だから、メンバーさんは、もちろん皆さん京都通。

「あ、ミモロちゃんも来てたんだね…」と声を掛けてくださったのは、その都草の坂本理事長。
いつもミモロに、京都のいろいろなお話をしてくださる、やさしい理事長さんです。

会場に用意されて飲み物や食べ物の中に、ミモロは、葵の模様が付いた御菓子を見つけました。
これは「京菓匠 鶴屋吉信」製の上賀茂神社オリジナルの品。「なんかありがたさも、ひとしお…食べるの申し訳ないみたい…」と、ちょっと食べるのを躊躇したミモロですが、気づくと、しっかり食べ終わっていました。「あーおいしかったー」

「お話、興味ありましたか?『葵文化サロン』では、これからも、いろいろな企画をやってゆくので、参加してね。そうだ、ミモロちゃんも葵を育ててみない?お水を切らさないようにすれば、大丈夫よ」と、いつも素敵な高瀬川さん。「葵プロジェクト」の事務局の方。
花を育てるのが上手なミモロ。「今、ベランダのお花の植え替えをするとこなんで、葵をお迎えできると思います…」と。

そろそろ帰ろうとした時に、お目に掛ったのは、「葵プロジェクト」の事務局長であり、上賀茂神社神職の村松さん。「ミモロちゃん、また『葵文化サロン』に来てくださいね。5月15日は、葵祭です。行列を見たことありますか?お祭りは、その日だけでなく、さまざまあるんですよ。それもぜひ…」と、
京都三大祭のひとつの「葵祭」。15日の斎王代女人行列「路頭の儀」に向けて、神社では、5月になると、さまざまな祭事・神事が営まれます。「どんなお支度するのかな?」と、昨年、すでに行列を見たミモロは、興味津々。

「葵祭」が始まると、京都は、夏に向かい、次第に準備を始めます。

*上賀茂神社では、5月4日に「斎王代女人行列御禊神事」、5日には「賀茂競馬競馳(かもくらべうまきょうち)」などが行われます。詳しくは、「上賀茂神社」のホームページで。



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毎月第4日曜に上賀茂神社境内で開催される「上賀茂手づくり市」。美味しいものとオシャレなものがいろいろ

2012-04-28 | イベント
「京都って、市やマーケットがいろんなところで開かれるねー」とミモロ。

確かに、京都では、毎月いろいろな場所で市が立ちます。
毎月21日の東寺の「弘法市」、25日の北野天満宮の「天神市」が、全国的に知られている有名どころ。でも、それ以外にも毎月3日の霊山観音の「かんのん市」、8日の平等院、15日の百萬遍知恩寺、毎月第4日曜日の上賀茂神社では「手づくり市」が開かれます。そのほかに、週末は、どこかでイベントが行われ、そこでもいろいろな地元の食材や野菜などなど、さまざまな品が、仮設テントなどで売られています。


「えーっと、弘法市と天神市、かんのん市は行ったことがある…。今日は上賀茂神社に行く用事があるから、ちょうど手づくり市が見られるねー」と、いそいそと上賀茂神社に出かけます。

境内の本殿そばのスペースで、開催される「上賀茂手づくり市」。

約250のブースがあり、京都をはじめ、近郊からさまざまな手づくりの品が集まります。


アクセサリーや陶器、木工品、子供服やバッグ、雑貨などをはじめ、焼き菓子やケーキ、漬物などの食品も。
ミモロは、興味津々で、ひとつひとつのお店を見て回わることに。

数多いお店の中で、「わー美味しそう…」と立ち寄ったのが、大阪から出店している「ハミングバード」という安心で美味しい素材を厳選して作られたクッキーや焼き菓子のお店です。


添加物や保存料を一切使用していない素材にこだわったクッキーや焼き菓子で、小麦は、保存するための薬品をつかっていないポストハーベスト農薬問題がないもの。バターは、よつば乳業製、奄美大島産の100%のサトウキビの砂糖や、オーガニックのドライフルーツなどを使用。安心で、しかも美味しい品々です。

「えーっと、くるみフルーツ、チョコナッツ、チェリーレモン…どのクッキーも美味しそう…どれにしようか迷っちゃうー」と、いつものミモロ。


「通信販売もやってますから、よければ、そちらでも、どうぞ」と、お店の方。

店舗販売はせずに、通販で。全国からお取り寄せされる人気の品です。
クッキーやケーキを購入したミモロは、さっそくいただきます。「美味しい!すごく食べやすい…」と、あっという間に1袋ペロリ。本当にしつこさがないお菓子で、あっさりとしたお味。でも素材の美味しさが、すごく感じられるものです。また食べたくなる品々。
*お取り寄せは、「humming bird」のホームページで


さて、次に足を止めたのは、麻紐を編んで作った素敵なバッグが並ぶお店です。
「硬い麻紐を編むのって、結構、力がいるんですよ…」と製作者の坂野えりさん。
麻紐の風合いが、ステキで、夏にピッタリのバッグ。しかも3000円台のお値段も魅力的です。

アラ…いつも間にか、ミモロは、自分にぴったりのバッグを手に提げています。


バッグの種類もいろいろ。「麻紐が、こんな素敵なバッグになるなんてー」とすっかり気に入ったミモロです。

他にも、お母様と共同で作られた布バッグなども。

また手づくりのアクセサリーも。
「かわいい?」と呼びかけたミモロの耳にはヘアピンが。(かわいいけど、うーちょっと痛そう…)

「せっかく来てくれたから…特別に…」とミモロは、なんと小さなバッグをプレゼントされました。

「ワー感激!どうもありがとうございまーす。大切にします。」と嬉しそうなミモロです。

坂野さんのバッグが買えるのは、なんとこの「上賀茂手づくり市」だけだそう。
「じゃ、来月、ここに来たら、買えるの?」とミモロ。
「あのーここに出店できるのは、抽選で当たらないとダメなの…。だから来月、会えるか、まだわからないんです」と。「えーそうなんだぁー、でも来月も来てみます」「午前中なら、いろいろな種類のバッグが、今よりたくさんあると思いますから、来るなら、午前中がおすすめ…」と。「ハイ、そうします」とミモロ。

「あ、いけない…のんびり市を見てたら、今日のここに来た目的に遅れちゃうー」と慌てて、さらに境内お奥へと歩くミモロです。

この「上賀茂手づくり市」は、仕入れた品やリサイクル品の販売はできません。あくまでも手づくりのもの・・・という決まりが。だから、並ぶ品々もとても個性的で、ほかにはないものも。また、質が高いものが多く、素敵なものに出会えます。

*「上賀茂手づくり市」は、毎月第4日曜日に、神社境内の一角で開催。ぜひ覗いてみてください。きっとお気に入りの品に出会えるはず…。


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造園家 七代目小川治兵衛の作庭の疎水の水を引き入れた名園。山県有朋の別荘「無鄰菴」。

2012-04-27 | 歴史・史跡
「京都の町って、ちょっと歩くと、素晴らしい庭園に出会えるね」とミモロ。
ミモロの住む、京都の東山エリアにも、平安神宮の神苑、青蓮院、知恩院、南禅寺などなど、たくさんの名園がある場所が。

その中のひとつが、明治・大正時代の元老、山県有朋が、明治27年から2年間掛け造営した、京都の別荘「無鄰菴」です。

敷地の大半を占める約3,135平米の庭園は、造園に才能をもつ山県有朋自身が設計、監督し、造園家、七代目小川治兵衛が、作庭に当たりました。

なだらかな稜線をもつ東山を借景に、疎水の水を引き入れ、滝と小川、池を配した池泉回遊式庭園です。


いっしょに来たお友達と一緒に、ミモロは、庭園の中の散策に。
「あ、滝」「きれいなお水の小川…」そして、みずみずしい緑の苔
「なんかフワフワした感じ…」あまりの美しさにミモロは、そっと苔に頬ずりを。


ここの敷地の形は、鋭角三角形で、尖がった部分から、次第に建物がある方向へと広がり、まさに自然の遠近法により、いっそう広々と見える庭です。

敷地内の建物は、木造2階建ての母屋。
そして、茶室とレンガ造りの洋館の3つ。

まずは、母屋に向かったミモロ。お座敷に上る縁側の前に大きな石に出会いました。
「すごく大きな踏み石…建物は一見簡素だけど、さすがこんなところに凝ってる…でも、上るのがちょっと大変…」。ミモロにとっては大きすぎる踏み石です。

座敷をめぐる縁側は、広々していて、ガラス窓越しに、春の陽光が注ぎます。

「ここからは、お庭がすごくよく見える…」お友達を並んで、しばしお庭の鑑賞を。


そして、最後に訪れたのは、明治31年に建てられた洋館。「洋館っていうけど、なんかお蔵みたい…」窓が少なく、白い壁の建物は、ホントに蔵のよう。でも、内部は、飾り気のない外観と違い、内部は、豪華な感じ。
1階は、現在、資料を展示するスペースに。
階段で、ミモロは、2階へ上がります。

2階の窓も、やはりお蔵のような感じ。

「あ、この窓には網がないなら、外の景色がよく見える…」
その窓は、お庭向きではなかったので、眼下には、近所の家の屋根が。

さてこの「無鄰菴」の洋館の2階には、江戸初期の狩野派による障壁画で飾られた部屋があります。実は、そこは、日露開戦の直前に、山県有朋をはじめ、伊藤博文、桂太郎、小村寿太郎の4人が、日本の外交方針を決める、歴史的な『無鄰菴会議』を行った場所です。

「知ってるー『坂の上の雲』に出てきた人たちだよねー。ここで日本の歴史は動いたんだー」と、テレビ好きのミモロ。

「そう思うと、ここってスゴイ場所なんだねぇー」と外の景色を眺めつつ、その当時の様子を想像するミモロです。

「無鄰菴」は、昭和16年に京都市に寄贈、現在は京都市の管轄に。昭和26年に、庭園が明治時代の名園として、国の「名勝」に指定されています。

*「無鄰菴」京都市左京区南禅寺草川町31 電話075-771-3909 9:00~16:30(入園可能)休園日:年末年始 入園料:400円 交通:地下鉄東西線「蹴上駅」徒歩7分 南禅寺の参道のすぐ近く。

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古い町家を改装した「Gallery&Cafe 箔屋」。アンティークな雰囲気の中、手づくりのケーキでひと休み

2012-04-26 | グルメ

「町家を改装した洒落た雰囲気のカフェがあるんだけど…ミモロちゃん行ってみて?」と、お友達に言われたミモロ。さっそく午後のカフェタイムに出かけます。

そのお店は、堀川通と北大路通の交差点のすぐ近くにある、「Gallery & cafe箔屋」です。

古い趣を留める建物は、かつて金糸を扱っていた箔屋さんだったところ。お店の名もそれに因んでいます。

2008年に古い建物を改装し、翌年オープン。柿渋を使ったカウンターやアンティーク家具が、古い町家と、とてもよくマッチしたお店です。
「キャ!ドアノブもレトロな雰囲気…」温かみを帯びた光を放つシャンデリアも。

店の入り口近くの大きなテーブルに座ったミモロは、さっそくメニューをチェック。
西に向いた大きな窓からは、夕日が店内に射し込み、ミモロの体をオレンジ色に染めています。

「エーと、どれにしようかな?」とてもわかりやすいイラストで描かれたメニューで、どれも食べたくなってしまいます。

ミモロが注文したのは、手づくりのチーズケーキとカプチーノ。
「たっぷりクリームも添えてある。チーズの味がしっかりして、美味しいね。ワ!このカプチーノ、カワイイ」ハートがのったカプチーノに、ミモロはニッコリ。

「うー寛ぐねぇー」。のんびりとしたひと時が、心地いいミモロです。
「ア、いけない…」カプチーノの泡を口のまわりにつけたことに気付いたミモロは、「あのートイレどこですか?」と尋ねます。
「トイレは、奥にありますよ。一度、外に出ると、ドアがあります」と。「外?」とミモロは、よくわからないまま、トコトコとお店の奥へ。

「ここなかぁー」

お店の奥には、テラスの席が。
京都の町家は、奥にお庭がある構造が多く、そのスペースがテラスになっています。

トイレのドアを開けたミモロ、「アレーなんかカワイイ雰囲気…」白いタイルの壁や、装飾もいい感じ…。

シンクの部分に飛び乗って、手と口のまわりをキレイに。「女の子のエチケットよ!」とミモロ。いつもはそんなことしないのに…よほどたくさん泡を口の周りにつけたよう…。

「あーさっぱりしたー」とミモロは、再びお店の中に。

ここ「Gallery & cafe 箔屋」は、オーナーの谷口明代さんの手づくりのケーキや、カレー、ハンバーグなどのランチが味わえるお店です。ミモロがお店に入った時も、いいカレーの香りが漂っていました。
「次は、絶対カレーを食べよう…」と、心に決めたミモロです。

お店では、アートや陶芸などの展示も。この時は、沖縄の陶芸家 本田伸明さんの作品が。
シンプルで美しい、温かみ漂う器です。

旅のポイント:京都は、昔から喫茶店が多い町。チェーン展開するコーヒーショップをはじめ、外資系のコーヒー店なども数多くあります。でも個人オーナーが営むコーヒー店は、それぞれ個性があって、すごく楽しいもの。京都の町にお気に入りのコーヒー店を持つ…そこに行くと、いつもオーナーが温かい笑顔で迎えてくれる…。暮らす人の様子が伝わってくる喫茶店で、ひと休み。オーナーとの会話も弾みます。そんなお気に入りをぜひ見つけてみてはいかがでしょう。きっと京都が、もっと身近になりますよ。

*「Gallery & cafe 箔屋」京都市北区紫野西御所田町67-4 電話075-411-1218 営業時間:11:30~18:00(17:30LO) 日曜・月曜休み 地下鉄烏丸線「北大路駅」から徒歩10分。北大路と堀川通の交差点から南へ進みます。ランチもおすすめ。



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