京都情緒が漂う木屋町通。そこは、幕末、坂本龍馬などが通った道。
その四条通より南側、徒歩2分ほどの場所にある「鳥彌三(とりやさ)」は、天明8年(1788)創業の鶏料理の専門店です。
「天明って、徳川家斉の時代でしょ。あの篤姫さまの旦那さんの・・・・」とミモロ。
そう、そのころからここに店があったよう。でも、当時は、まだ鶏料理専門店ではなく、農家のようなものだったそう。
鶏料理を始めたのは、2代目から。
「え~日本って、お肉食べちゃいけなかったんじゃないの?」とミモロ。
でも、昔から、イノシシやキジなどは食べられていたし、実は、結構、食べていたようです。
もちろん本格的に食べられるようになったのは、明治以降ですが、奈良時代には、九州で鶏の飼育もはじまり、卵を販売する店もあったそう。
「鳥彌三」も、昔は、ここに鶏小屋があって、そこで鶏を飼っていたのだそう。
「昔は、冷蔵庫がありませんから、新鮮さが大切な鶏肉は、お客様が来てから、しめたのだそうです」とお店の方。
「坂本龍馬もここの鶏料理好きだったんでしょ?」とミモロ。
「そうですね。よくいらしたみたいですよ…」そもそも土佐は、昔から闘鶏が盛んな土地。龍馬は、きっと土佐にいたころから鶏肉を食べていたのです。だから、その味が懐かしくて、ここにも通ったと思われます。
京都市の登録有形文化財に指定されている建物。
「この廊下も龍馬歩いたのかな?」
さて、座敷に通されたミモロ
「今、お料理お持ちします」「は~い、よろしく~」
まずは、前菜(これは撮影用の秋の前菜)
柿白和え、子持ち鮎、鯖すしなど、秋を思わせる品々が。
「こちらは、とても人気なんですよ」と運ばれたのは、肝の煮付け。
「わ~上品な肝の煮付け」厳選された食材を丁寧に煮付け、その味は、まるでフォアグラのようなまろやかさ。
「美味しいね~」と目を細めるミモロ。「肝が苦手という方も、これは…と召し上がるんですよ」と。
全く、肝の臭みや癖を感じさせないもの。
さて、メインの「水炊き」の鍋が運ばれました。
「わ~真っ白・・・」鍋の中には、白濁したスープが満ちています。
このスープは、鶏ガラと京都の美味しいお水で3日間、コトコト煮込んだ秘伝のスープ。「この作り方は、店主と専門の料理人以外知らないんです」と、門外不出の技で作られたスープです。
「まず、スープを味わってください」と器にスープを…。
「クンクン…なんかおいしそうなにおい・・・」と、思わずよだれが…
コクのある鶏のスープ。とても家では味わえない味。「なんか体が温まる…」クーラーの効いた部屋で過ごすことが多い猛暑の京都。ミモロの体も知らぬうちに、冷えてしまっているようです。
「もうすぐ鶏肉食べられるかな~」
じっと鍋の鶏肉を見つめます。水炊きの鶏肉は、「丹波地どり」と「名古屋コーチン」の中から、生後三か月までの雌鶏のお肉です。それを丁寧に下ごしらえ。皮の部分もプリプリ・・・コラーゲンもいっぱいです。
「この水炊きを食べると、次の日、お肌プリプリになりますよ~」とお店の方。
「え~ホント?毛並もツヤツヤになる?」「はい、たぶん・・・」
また、いっしょにいただくのは、シイタケや菊菜、白菜のほか、京豆腐、京湯葉、また自家製の御餅が添えられています。
小鉢にとってもらい、自家製のポン酢でいただきます。
ほどよい弾力の鶏肉、口の中に鶏のうまみがジワ~と広がります。
「美味しいね~。たくさん食べたら、もう毛並ツヤツヤになるね~」と、最近毛並の乱れが激しいミモロ。「だって紫外線きついんだもの…」ネコのミモロに限らず、人間のお肌も夏の太陽で荒れた状態に…。
やはりコラーゲンは、美肌には欠かせません。
「水炊き」が人気なのは、やはり冬なのだそう。
でも、滋養に満ちた「水炊き」は、夏にもおすすめの料理。
韓国料理の「参鶏湯」は、やはり鶏をコトコトとさまざまな素材と共に煮詰める薬膳粥で、これは夏の料理と言われます。
体力が消耗する夏こそ、栄養のあるスープが体には優しく、またパワーを与えます。
「水炊き」の〆は、雑炊でスープを飲み干します。
「なんか元気になった気がする・・・・」
「また、いらしてくださいね~」
「はい、お友達といっしょにきま~す。バイバイ・・・」
店を後にするミモロを、姿が見えなくなるまで見送ってくださいました。
*「鳥彌三」京都市下京区木屋町四条下ル 075-351-0555 11:30~20:30LO 不定休 水炊き一人1万3000円
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