ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

鞍馬名物「岸本柳蔵老舗」の山椒の木の芽煮など。昔ながらの手づくりの味

2012-08-31 | グルメ

鞍馬寺と由岐神社の参拝を終えたミモロとお友達は、門前通を歩きます。

「なんかいい匂いがする…」ミモロの鼻がピクピクと。
この通りには、鞍馬名物の「木の芽煮」を売るお店が並んでいます。
そのひとつ「岸本柳蔵老舗」は、農林大臣賞を受賞したお店です。

店先には、自家製の木の芽煮などがずらりと並び、どれも香ばしいお醤油の香りが、ミモロの鼻をくすぐっていたのです。


鞍馬名物の木の芽煮は、平安時代に、ここで修業していた牛若丸が食べていた山椒や山菜の塩漬けから発達したとも言われる味。牛若丸が食べたいたかどうかは、別としても、この地域では、古くから周辺の山々で採れる山菜で塩漬けをつくり、保存食として常備していたそう。明治時代になり、鞍馬寺などへの参拝客の増加で、お土産物として販売するようになったとか。

「店の前の通りは、『若狭街道』といって、京都と福井を結ぶ大切な街道です。昔は、若狭から、鯖や昆布を背負った人が、大勢通ったんですよ」とお店の方。

「わーすごく遠い感じ…」とミモロ。「でも毎年マラソン大会があって、早い人で半日くらいで到着してますよー」と。

若狭街道は、京都の出町から福井の小浜までの約76キロ。昔は、日本海で獲れた鯖に塩をして、一昼夜かけて京都に町に運ぶと、ほどよい塩加減になっていたとか。鯖をたくさん運んだので、鯖街道とも呼ばれる街道のひとつです。

さて、鯖と一緒に運ばれたのが、昆布。この昆布を使い美味しい味になったのが、鞍馬名物、木の芽煮です。細かく刻んだ昆布と山椒などを、じっくりと時間をかけて醤油や砂糖などで煮込んだ木の芽煮は、ごはんが進む味。


木の芽煮以外にも、山椒の実だけでできたピリッと辛い実山椒、ちりめん雑魚を使ったちりめん山椒など、種類もいろいろ。



「お土産にピッタリだねぇー」と、店に並ぶ品々を見て回ります。

「どれも美味しそうで迷っちゃうー」と、なかなか決められません。

「そうだ、まずは、お昼を食べてから、ゆっくり考えようー」と、店の一角にあるお座敷に。

ここでは、そばやうどん、ちらし鮨などが食べられます。

「えーっとミモロは、キツネそばにする」と、大好物キツネそばをさっそく注文。お友達は、天婦羅そばをたのみました。
しばらくして、運ばれたおそばを前に、今にもよだれが…


「いただきまーす!エビとお揚げとちょっと交換しない?」と、お友達の海老天も気になるミモロです。

さて、ランチを食べ終わったミモロは、再び店内へ。今度は、お土産物に興味津々。
「けん玉だー。ミモロ、ちょっと得意なんだけど…」
また鞍馬山とかかれた赤い団扇も気になるよう。

「ワオー、ワシは、鞍馬の天狗じゃー」と、天狗のお面も付けてみました。

お店が遊んじゃダメでしょ…。「ハーイ…やっぱり木の芽煮にするー」と、ミモロは、やっと決めたよう。

*「岸本柳蔵老舗」京都市左京区鞍馬本町232 電話075-741-2030 9:00頃~17:00頃 無休

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鞍馬の火祭が行われる「由岐神社」。キーホルダーになる天狗みくじ

2012-08-30 | パワースポット

日本屈指のパワースポットの鞍馬寺に参拝したミモロは、山を縫うように続く参道を下り、「由岐神社」にやってきました。


この神社は、毎年、10月22日の夜の「鞍馬の火祭」が行われるところ。

氏子の男たちが、火がついた大小さまざまな松明をかつぎ、この神社の前まで、鞍馬街道を練り歩く神事です。大きな松明をもつ男たちは、祭りの普段ならぬ雰囲気から力を得て、重い松明も持てるのだとか。周囲には、パチパチと燃える火の粉が飛び、鞍馬の夜を照らします。

さて、この神社の歴史は、古く、天慶3年(940)御所に祀られていたご祭神、大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこのみこと)を、この地に勧請したのが始まりと言われます。

「この神様って、国づくりの神さまでしょ。大国主命の別の呼び名だよねー」と。ミモロが大好きな神様です。

また、天皇が病になられてときなど、靭(ゆぎ)という矢をいれる器具をかかげて、病気平癒などを祈った神社で、その後、由岐(ゆぎ)という文字が使われるようになったとか。

拝殿は、入母屋造檜皮葺で、慶長10年(1610)に豊臣秀頼により再建されたもので、重要文化財です。
慶長10年といえば、秀頼は18歳。関ケ原の戦いから5年後です。
「この神社に来たことあるのかなぁー?なんでこの神社を再建したんだろ?」とミモロ。
どうなんでしょ?よくわかりませんでした。またいつか伺ってみましょう。

「あ、大きな天狗がいるー」とミモロが駆け寄ったのは、「天狗みくじ」。

お鼻にのったら失礼よ…。

さっそくひとつおみくじを引くことに…。
お金を天狗の頭のところに入れてから、小さな天狗を選びます。
「どれにしようかな?」
真剣に好みの天狗を選ぶミモロです。
「これにしよ!」
この「天狗みくじ」は、頭の後ろにみくじが射し込んであり、またキーホルダーになっている、なかなか使えるおみくじです。

ミモロが引いたのは「末吉」。
「えーっと、いろいろ細かいことに注意をしないといけないんだって…」と、おみくじの言葉に素直に頷いています。

境内には、樹齢800年を超えると言われる大きな杉が聳えて…。

その堂々とした姿に、ミモロは見惚れます。

「やっぱり鞍馬は、なにかあるー。さすがパワースポット…また、エネルギーいただきに来ちゃおう…」と。

「エネルギーをもらったら、お腹すかない?お腹すいたでしょ…そう、だったら何か食べたほうがいいかもねぇー」と、お友達のせいにして、何か食べようと…。ホントは自分がお腹がすいているのに…

神社を出て、門前に連なるお店に向かうことに…




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京都屈指の強力パワースポット鞍馬寺本堂正面の六芒星

2012-08-29 | パワースポット

牛若丸が、修業したことで有名な鞍馬寺。ここは、京都、いいえ、全国のパワースポットの中でも、指折りの強力パワースポットと言われています。

標高569メートルの鞍馬山は、約2億6000万年前、海底火山の隆起によって生まれた山。大自然の宝庫であり、山全体を『鞍馬山自然科学博物苑』として、動植物の採集を禁じています。深い杉木立にすっぽりと包まれた山は、昼でもうす暗く、精霊がおわす山という感じ。

山腹にある本殿金堂は、標高410メートルの場所に。
階段を上って、辿り着いた場所からは、周囲の山々の姿が、眼下に広がります。
「うわーいい景色…ここまで頑張って階段上ってよかったー」と、思うミモロです。

さて、本殿金堂には、尊天が御本尊として祀られています。


尊天とは、いただいたパンフレットによると…
『宇宙生命エネルギー』で、愛、光、力を集約したものだそう。愛は、月輪の精霊=千手観世音菩薩、光は、太陽の精霊=毘沙門天王、そして力は、大地の霊王=護法魔王尊のお姿で表し、この3身を一体として「尊天」と称する…と。

尊天のおひとり「護法魔王尊」は、650万年前、金星から地球に降り立ち、そのお姿は、背中に羽を持ち、長いおひげをたくわえた仙人のようで、高い鼻も特徴的。鞍馬におわす天狗さまは、きっとこの「護法魔王尊」ではないかと言われています。


鞍馬寺では寺紋がいたるところに…。

「これ天狗さん持つ空飛ぶう団扇じゃないの?」とミモロ。実は、これは、菊の花を横から見た形だとか。天狗の団扇の方が、なにかしっくりしますけれど…。

ミモロもさっそくお参りを。まずは、お水で、穢れをはらい、
さらに、お線香の煙で身を清めます。
つづいて、本殿の中へ。

しばらく熱心にお参りを。そして再び外に出たミモロ。
「あ、虎がいるー」

本殿の前には、毘沙門天王と縁の深い虎が鎮座しています。
狛犬ならぬ狛虎です。
「先日行った和菓子の『虎屋』さんの名前に由来といわれる毘沙門さまの虎だねー」とミモロ。社務所では、虎の土鈴など、虎をモチーフにしてお守りなども受けることができます。

さて、山全体、そして寺全体がパワースポットと言われる鞍馬寺で、最もパワーが強いと言われ評判になっているのが、本殿正面の石畳にある『六芒星』です

ここに、次々に参拝客が立ち、思い思いの姿勢でパワーをチャージしています。

ミモロも、中央に立って、深呼吸。
「うーなんかしびれる感じがするー。すごく強力なパワーが出てるかもー」と、体全体にパワーチャージしています。

また神様が降りられる岩も、そばに。ここもパワーを感じる場所。


年間を通じ、さまざまな古式の行事が行われる鞍馬寺。

9月15日は、源義経の御霊をなぐさめ、偉業をたたえる「義経祭」が行われます。


パワースポット好きには、見逃せない場所。ぜひ、清らかなパワーを全身で浴びてください。

*「鞍馬寺」叡山電車鞍馬下車 徒歩5分。9:00~16:30 参拝料:200円




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鞍馬寺で乗った日本一短い鉄道「鞍馬山鋼索鉄道」のケーブルカー

2012-08-28 | 京都

夏のある日、東京から来たお友達とミモロは、鞍馬寺に行くことに。

鞍馬寺は、京都の北の鞍馬山にあるお寺で、源義経が牛若丸と名のっていたころ、修業したことで有名です。

標高569メートルの鞍馬山の山腹にある鞍馬寺の本殿は、入口の山門から階段や坂道を登り、徒歩で約10分ほどの場所に。

「あのね、ここからはケーブルカーに乗ると楽ちんだってー」とミモロは、お友達を誘ってケーブルカー乗り場である山門駅に向かいます。


このケーブルカーは、昭和32年(1957)に開業し、下の山門駅から上の多宝塔駅の間、高低差89メートル、走行距離約200メートルの区間を約15分毎に、運行しています。小さいながら、鉄道事業法の許可を受けたりっぱな鉄道で、唯一宗教法人が運営するもの。また、200メートル弱という日本で一番短い鉄道だそう。

乗車する前に、寄付として100円を納めます。切符は、蓮華の花びらの形です。

現在の車両は、三代目で、代々「牛若号」という名前。

車内は、ケーブルカーだけあって、階段状になっています。

定員は31名「うー転びそう…」ミモロも席に。

駅は、始発と終点の2つのみ。所要時間2分であっと言う間に到着してしまいます。
「でも、歩くと大変なんだってー」と、行ったことがあるお友達に事前に情報を仕入れていたミモロ。もちろん山道を歩く方が、参拝した実感は強まるはず。でも、お年寄りや足の弱い方には、やはりケーブルカーがおすすめです

両脇に木々が茂る急こう配を、ケーブルカーは一気に「多宝塔駅」へ。
「もう着いちゃったー」
上の駅から下を見ると、「やっぱりすごい勾配…乗ってよかったー」と思うミモロです。

多宝塔駅の駅舎は、ちょっとレトロな雰囲気。

駅正面に、聳える多宝塔が参拝客をお出迎え。

「本殿は、もうすぐ?」と聞くお友達に、「ううん、ここからまだかなり歩くんだよ」と答えます。そう多宝塔駅から本殿までは約456メートルあり、その間には、階段もいっぱい。

「フーフー」額の汗を拭きながら、ひたすら階段を登り本殿を目指します。
がんばれミモロ…






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涼しげな夏の和菓子。「虎屋菓寮京都一条店」で過ごす安らぎのひととき

2012-08-27 | グルメ

夏のある日、「夏のお菓子食べてない…夏が終わらる前に食べとかなくちゃ!」と、ミモロは、京都御所の西、乾御門と中立売御門の中間にある「虎屋菓寮京都一条店」に出かけました。
開店は、11時、ミモロはちょっと張り切りすぎて、開店前に到着。ちょっと待って店内にはいりました。
この場所は、昔から虎屋があった場所。2009年に、リニューアルして、モダンな雰囲気のお店になりました。

虎屋は、昔から御所の御用を務めてきた禁裏御用の和菓子店。その創業は、室町時代と言われる老舗中の老舗です。現在の当主黒川光博さんは、17代目になります。

「虎屋って東京の和菓子屋さんじゃないの?」と思っている人もいるようですが、東京に本格的に進出したのは、明治天皇が、東京に移られてからのこと。

現在、本社は、赤坂に置かれていますが、創業は、京都です。

店内に入ったミモロは、珍しいそうにあちこち歩き回ります。「あ、本がいっぱいあるー」

和菓子や建築などに関する書籍などが並び、自由に見ることができるスペースも。

「京都虎屋菓寮」には、広々とした中庭があります。
お庭に面したテラスもあり、お庭を見ながらのんびりとお菓子とお茶が頂けます。
「わー気持ちいいねぇー」とお庭を眺めるミモロです。

「あ、庭より、まず夏の和菓子をいただかなくちゃ…」と、慌てて中へ。
虎屋では、約2週間ごとに生菓子の種類が変わります。だからその時期を逃すと、1年待たなくてはなりません。

ミモロが注文したのは、今年初お目見えのビー玉が入ったような涼しげな和菓子です。

「わー夏って感じ…よかったー間に合って…」とうれしそう。
口の中に、上品な甘さが広がり、のど越しもさわやか…。「美味しいねぇー」と目を細めるミモロです。


美味しい和菓子をいただいたミモロは、中庭を散歩することに。
りっぱな石灯籠があったり、小川のように水が流れていたり、とても気持ちのいいお庭です。

「あれ、鳥居がある?なんだろ?」と。
お庭の一角に、お稲荷さんが。実は、東京の赤坂本店にも、お稲荷さんが祀られています。
虎屋は、昔から商売の神さまである稲荷神社を崇めてきたそう。また、毘沙門様も深く信仰しているそうです。毘沙門天と深い関わりのある動物と言えば虎。鞍馬寺など毘沙門天を本尊にする場所には、虎が狛犬のよういることも。虎屋という屋号も、毘沙門天のご加護にあやかるようにとの思いから…とも言われています。


ミモロもご加護に与るようお詣りを。

また、江戸時代に作られたとい、堂々とした土蔵もあります。


「ここどうなってるんだろ?」と土蔵の下まで、覗くミモロです。


さて、ここ「京都虎屋菓寮」には、ギャラリーが併設されています。

この秋、10月27日~12月2日 11:00~17:00 に、そこで「虎屋所蔵品 近世の絵画展」と題した企画展が開催され、無料で見学できます。
「伊藤若冲の未公開作品や菱川師宣の肉筆浮世絵などの作品も展示しますから、ぜひみなさん、いらしてくださいね」と、企画担当の浅田さんと長谷川さん。

「えー伊藤若冲の未公開作品が見られるの?しかも無料で…行く行く絶対行く!」とミモロ。

*「虎屋菓寮京都一条店」京都市上京区一条通烏丸西入ル 電話075-441-3113 詳しい情報は、ホームページで。






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