「上賀茂神社」の神山湧水をつかった特別製のコーヒーがふるまわれた、AGF協賛の「式年遷宮記念文化事業」。
さて、この日は、作庭師の小川勝章さんと銘木師の中川典子さんによる境内ガイドツアー「神山湧水のめぐみ」が行われました。
参加者には、境内のイラストマップが渡されます。
まずは、水と神社のかかわり、日本庭園の成り立ちなど、小川さんからお話しを伺います。
小川勝章さんは、「造園植治」の次期12代目。「平安神宮」をはじめ、数々の京都の名園を作った七代目小川治兵衛の心と技を継承し、現代の庭づくりで活躍していらっしゃいます。
自然を人間の手で再現する日本庭園…「石は、向きによって、ずいぶん表情が変わるんだね~。置き方にも作庭師の意図があるんだ~」とミモロ。小川さんの軽妙な語り口の説明に、引き込まれてゆきます。
大きな木の移植は、何年もかかる事業というのも、初めて知ったミモロです。
「作庭師のお仕事って、すごく長いスパンのお仕事なんだ~」
「日本庭園には、ビューポイントがあるの知ってますか?たとえば、水は見る人の方に流れるようになっているんです。水が、向かってくることで、エネルギーがもたらさせるように感じますね…。ともかくお庭は、見る人が何か感じることが大切なんです…」と。
「そうか~ただお花がキレイとか・・・だけじゃなくて、もっとゆっくり眺めて、そこから何か感じるようにしよう~。名園を見学しても、ちょっと眺めただけで、そこに座って、じっくり眺めたことないかも…」と反省するミモロです。
興味深いお話の後、ミモロたちは、さっそく境内へと向かいます。
「これが上賀茂神社の神山です。本当に素晴らしい…見ているだけで心がいやされるようですね~」と小川さん。
神々しいお姿の神山は、禁足地。原始の森が今も山を包みます。
日本には、禁足地といわれる人が足を踏み入れることができないと決められた場所が各地にあります。これは、法律的な制度ではなく、あくまで宗教的な意味合いが多いもの。でも、昔からある禁足地…それを決めたのは、人間がいつか自然を開発してしまうことを神様が危惧されていたからかもと思わずにはいられません。「ほっといたら、神様の居場所なくなっちゃうかもしれないもんね~ずっと守られますように…」とミモロ。上賀茂神社の禁足地は大丈夫。ずっと守られますよ~。
「これも美しいでしょ…」と拝殿の前の砂山へ。これは神山の姿を映したものと言われます。山の先端には、3本と2本の松葉がアンテナのようにさしこまれ、陰陽を表しているのだそう。
「なるほど~」と、専門家のガイドツアーだからわかることがいろいろ。
境内を歩く前に、この日は、特別に本殿の中へと進むことに…。
その前に、手水の使い方を、上賀茂神社の神職さんに教わります。
「まず、右手でひしゃくをとって、左手を清め、そして左手に持ち替えて、右手を清め、それから口を清めます。決して口をひしゃくにつけてはいけません。それから、ひしゃくを立てて、柄の部分を清め、元に戻します。あくまでも次に使う人のことを考えてくださいね~」と。
帽子を脱いで、ミモロたちは、本殿へ。「こんなお近くで拝めるなんて感激…」通常は入ることができない垣内での参拝です。
参拝後、「神山湧水珈琲」でひと休み。「キャー2杯目…」
「すっきりとしたお味…美味しい~」と、またゴクリ。
木々の緑が美しい境内…神山からの清らかな流れが境内に不思議なパワーを運ぶよう…。
「庭を歩くときは、風の音、水の音、木の香りなどを静かに感じてください…」と小川さん。
「なんかここすごくエネルギー感じる~」と、しばし流れを見つめるミモロです。
こういう場所に静かに座り、感覚を研ぎ澄ませることで、心身が浄められ、癒されていくようです。
京都では、こういう静かな時間が持てる場所がいろいろあります。観光名所見物だけでなく、自然の中で、自分と向き合う時間を持つのも、京都の旅の楽しみかもしれません。
「ミモロちゃん、どう?楽しかった?」と小川さん。
「はい、すごく…いつも何気なく通り過ぎていた場所が、今回のガイドツアーで改めてすごい場所なんだって知りました。ありがとうございます」と、感激を伝えます。
日中の厳しい太陽の光も、西に傾き、ややその陽光も和らぐ夕方…
「上賀茂神社」の境内には、トンボが飛び、セミの声が響きます。
「こういうイベント、また参加したいなぁ~」と思うミモロです。
*「上賀茂神社」の詳しい情報はホームページで
人気ブログランキングへ
ブログを見たら、金魚をクリックしてね~ミモロより