ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

新緑の滋賀県の「叶 匠寿庵 寿長生の郷(すないのさと)」へ。モーニングを食べに…

2024-05-31 | 滋賀県
「わ~気持ちいい~!」ミモロは、朝の澄んだ空気にあふれた緑の中を歩きます。


ここは、滋賀県大津にある「叶匠寿庵 寿長生の郷(すないのさと)」。

宝塚に住むお友達がミモロの家にお泊りした日…「明日の朝ごはんは、どこか素敵な場所で食べたい!」というリクエストに応え、翌日の9時前に京都を車で出発し、瀬田西ICから宇治方向を進み、到着しました。

開店する10時前に到着。「あの~まだ開いてないんですね~」と、駐車場にいらした係の方に伺います。


「はい、もうすこしです~ちょっと待っててくださいね~」

エントランスエリアには、この日、営業している場所などが表示されています。


さて、ここ「叶匠寿庵 寿長生の郷」は、和菓子で知られる「叶匠寿庵」の本社と工場がある場所。6万3000坪の広大な敷地、そこは自然豊かな丘陵地…菓子作りの原料となるものを、大切に育ています。

以前、何度もここを訪れているミモロ…さまざまなワークショップにも参加。京都から車で1時間。車がなくても、京都駅からJR琵琶湖線「石山寺駅」からシャトルバスが運行されているので、京都旅の観光客も気軽に訪れることができます。

昭和33年、滋賀県大津に創業した菓匠「叶匠寿庵」。京都の和菓子店に比べたら、かなり新しいお店ですが、滋賀県を代表する企業として成長。関西だけでなく東京のデパートなどにも出店しているので、東京にも、その菓子を贔屓にしている人が多いのです。

ここの素晴らしさを実感するのが、この丘陵地の「寿長生の郷」です。
和菓子の材料などの育て、そこで製造、出荷という一貫システム。また、早くからSDG’sに取り組み、環境を考慮。さらに、そこに働く人材システムも、時代を先取りしています。

「ここでずっと働いているんですよ」とおっしゃる駐車場にいらした係の方。

この地域に生まれ、育ち、ここに勤め、すでに70歳を超えたそう。「死ぬまで、ここでお役に立ちたいと思ってます」と。
それが可能になる就労システムが確立しているのです。ここには、3世代に渡り勤務する人も多いそう。
もちろん、地元の人だけでなく、大阪や京都から出勤する人も…。

何度も来ているミモロ…「ここで働く人って、みんな優しい~なんか仲間って意識がすごく強い気がする…」と。
長期にわたり勤務する人が多く、顔なじみ…仲間という意識が強く、互いに助け合う…そんな感じがあふれます。

「はい、開店ですよ~どうぞ、ゆっくり楽しんでくださいね~」と見送られ、ミモロは奥へと進みます。


週末は、さまざまなイベントが企画され、多くの人で賑わうここも、平日の朝は、まだ誰も…

ミモロは、まず入口そばの古民家へ。総合案内所になっている場所です。


「ここ最後にお土産買える場所なんだよね~」

敷地内には、他にも「叶匠寿庵」の和菓子などが買える場所がありますが、ここが帰る時に便利な場所でもあるのです。

古民家には、オープンテラススペースがあり、6月からは、ここでかき氷なども頂けるそう。


「ミモロちゃん、お土産選びは後にして、はやくモーニング食べましょうよ~」とお友達に促され、馴れた足取り向かったのは「Bakery&Cafe 野坐」。さすがミモロ、敷地内を熟知しています。


気持ちのいい開放的な雰囲気の2階のカフェ。

昼近くになると、多くの人で賑わう人気カフェです。

10:00~11:00は、モーニングタイム。

「何にしようかな??」と迷うミモロ。どれもとても美味しそう…
「やっぱり餡子が付いたのにしよう~」とお友達。ミモロは、ベーコン入りのサンドを注文。

「コーヒーもいい香り…もうすぐですか?」とミモロはカウンターへ。「はい、もう少し…」

結構お腹空いていたよう…待ちきれないミモロでした。

「キャ~美味しそう…」厚切りのベーコンが焼き立てパンに挟まっています。

ミモロと比べて、それほど大きくはないことがわかります。

お友達は、大納言小豆の餡とポテトサラダ、ベーコンが付いた厚切りトーストです。


「コーヒーなんかの飲み物にトーストなんかが付いてくるんだよね」そう、ブレンドコーヒー660円を注文すると、トーストやサンドを選べます。

「平日で、空いててよかったね~」と、ゆっくり味わう二人です。

1階は、ベーカリーで、焼き立てパンが並びます。

「後で、また来て買おうね~」とミモロ。(う~その判断は、後に後悔することに…午後になると、次々に売り切れに…)

モーニングを頂いて、元気いっぱいのミモロ。「さぁ、いろんな場所、歩こうね~」と。

カフェの窓から、新緑を眺め、深呼吸…

*「叶匠寿庵 寿長生の郷」の詳しい情報はホームページで

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ミモロのおすすめランチ。下鴨神社エリアの地元に愛される「千成食堂」。日替定食が人気。

2024-05-30 | グルメ
「いただきま~す!」と、おろしポン酢のチキンの竜田揚げなどがのったお膳が運ばれました。


この日、ミモロが訪れたのは、「下鴨神社」の北側にある「千成食堂」です。


店の西側には、ミモロがよく訪れる手づくり豆腐の「すがい」、そして東側は「栄盛湯」という銭湯がある通りです。

「お豆腐のすがいさんには、何度も来てるけど、お隣りの食堂に入ったことない…」と、いつも気になりつつも…

「葵祭」の時は、この食堂の前には、大勢の人が待っていて、「すごい人気だね~」と驚いたミモロです。

「千成食堂」という名前のお店は、実は、京都市内には、他にも数軒あり、うどんや丼物をメインにした食堂として地元に愛されているのです。
ここも、現在のご店主は2代目。

いろいろなお店の腕を磨いたご店主が受け継いだのです。ご夫婦で営むお店…

以前、ミモロが紹介したうどんやそばの「力餅食堂」同様「千成食堂」も、関西を中心にのれん分けでお店を開業。現在のチェーン展開の飲食店とは異なり、それぞれが独立した店舗ですが、いざとなったら、助け合うシステムだったのです。


「ここも以前は、「千成餅食堂」っていう名前だったんだて~」と、店の表には、「餅」の部分が取り外されたスペースがある店名が見られます。


営業時間は、11:30~20:00の通しの営業。「いつ行っても開いてるって嬉しい!」とミモロ。

観光などで、ランチタイムを逃してしまう人も多いはず…ミモロも気づくとよく14時過ぎで「わ~食べる場所がない!」と困ることも…ですから、通しで営業しているお店を知っていることは大切に。

「へぇ~結構広かったんだ~」と奥行がある店内には、カウンター席とテーブル席が…


カウンター席に座ったミモロ…「何にしようかな~」

お品書きを、料理を想像しながら読んでゆきます。


うどんや丼の他に、ここでは洋食がいろいろ。なんでもご店主は、レストランでの経験も…
「何にしようかな~」と、じばらく悩むミモロを見て・・・「日替定食できるようになりました~」と笑顔の奥様。
そう、ミモロが座った時には、品切れになっていた日替定食ですが、さらに竜田揚げができることに…

さっそく「じゃ、それにします!」とミモロはお返事。

すでに14時過ぎの時間のため、店内にはミモロだけ…

でも、昼の時間は、地元の住民および下鴨エリアで仕事をする人や、タクシードライバーさんなどで満席になるのです。
また、最近は、外国人観光客も多く、「どうやってこのお店見つけたんだろ?」と思うほど…
さらに、値段が手頃なことから、修学旅行生も多くやってくるそう。

この店の隣は、昔ながらの銭湯の風情を今に留める「栄盛湯」があり、夕方の営業の前や湯上りに、ここ「千成食堂」で過ごす人たちが目立ちます。常連客も多いのがこの店らしさ。

すでに三代に渡ってやってくる人も…「子供の頃の思い出になるお店なんだ~」

「おまちどうさま~」とミモロの前には、お膳にいっぱいの品々が…

「揚げたてのチキンの竜田揚げ美味しい…具沢山の味噌汁やサラダも嬉しい~」と、栄養のバランスに優れた定食。

この定食が気に入ったミモロは、別の日にも…
「今日は、焼き立ての塩サバだって…」

「コロッケも付いてるよ~」と、嬉しそうに「いただきま~す!」


「あ、お昼の時間過ぎちゃった~」と思った時…「あそこがある~」と行けるお店の存在がありがたいミモロです。

*「千成食堂」京都市左京区下鴨膳部町1-14 ☎075-781-0241 営業時間11:30~20:00 日曜休み

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自家焙煎珈琲と自家製スイーツの「クラヴスカフェ モトタナカ」。ミモロが愛するプチフィナンシェ

2024-05-29 | グルメ
「どうぞ~召し上がれ~」とミモロは、お友達のクマのメディーちゃんとティータイムを過ごします。

「このフィナンシェ焼き立てで美味しいよ~」と、最近、ミモロがはまっている焼き菓子のひとつを用意しました。

15時に焼き立てのフィナンシェが買えるのは、百万遍の交差点から東大路通を北へ、元田中を西に入った御蔭通沿いにある「クラヴスカフェ モトタナカ」です。


以前、ここのランチを「ミモロのおすすめランチ」ブログで紹介してことがあります。こちらも見てね~

さて、最近になって、お店の外に午後15時過ぎになると窓が開いて、小さなショップが現れます。


「ここで焼き立てのフィナンシェが買えるんだよ~」と。

6個500円のプチフィナンシェで、売り切れ次第、この窓が閉まります。

「ミモロちゃん、いらっしゃい~」とすでに何度も通って顔なじみ。
このお店のシェフの奥様がランチが終わった時間から焼き始めるそう。


国産卵白とバター、アーモンドプードルなどを使い焼き上げたフィナンシェは、外はカリっと、そしてなかはふんわり、口の中に美味しさが広がります。

「小さくてミモロサイズなんだ~少しずつ食べられるの…」と言いながら、気づくと1袋6個を全部食べてしまっています。

「あの、お味見してもいいですか?」と、すでに何度も食べているにも関わらず、店のサンプルを見つめます。
「はい、どうぞ~」とそんなミモロに微笑みながら焼き立てのフィナンシェのサンプルを…

「やっぱり美味しい!」と、目を細めるミモロ。


お家に戻り、さっそくお茶の準備を…


「そうだ~ひとりで食べるより、メディーちゃんも誘おう」と。


結局、二人で1袋6個をあっという間に食べ終えてしまいました。

お店の前を通り、フィナンシェのショップが開いていると、つい寄ってしまうミモロです。

*「グラヴスカフェ モトタナカ」の詳しい情報はホームページで

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三条口を守護する京都の守り神「大将軍神社」の神輿渡御。氏子たちが集い賑わう境内

2024-05-28 | 祭事・神事・風習

5月は、京都各所の神社で祭が行われる季節です。「今年、あんまりお祭り行く機会なかったね~」というミモロですが、5月26日に、いつもよく行く東山三条の交差点の近くにある「大将軍神社」の神輿渡御を見物しました。

「子供神輿も出るんだ~」そう、京都の神輿は、子供神輿であっても本当に立派なものが多いのです。

14時から始まる神事の前に到着したミモロは、まず本殿のご祭神 素戔嗚尊に参拝。

ここは、平安京ができた時に、邪悪なものの侵入を防ぐよう様々な方向に建てられた神社で、三条口にあるのがこの神社です。
陰陽道における方位除けのパワーをもつ大将軍は、都の東西南北の要所に建てられているのです。

境内の拝殿には神輿が鎮座しています。

「京都の神輿は、金色に輝いてるんだ~」といつもその豪華さに目を見張るミモロです。
関東の神輿は、黒漆を多く使った黒と金のものという感じですが、京都の神輿は、金色の錺金具がたくさん施され、ゴージャス!神輿が担がれ、激しく揺さぶられると、その金具がジャラジャラと音を響かせ、周囲を清めるのだそう。

「あ、神事が始まった~」神職の方々が本殿へ進み、約10分ほど神事が行われました。


「いよいよ神輿の出番だね~」
神輿は、氏子町の担ぎ手を中心に、様々な神社で神輿を担ぐ人たちにより拝殿から外へ


担ぐための長柄という木を神輿に設置。さらに神輿の上に鳳凰が乗せられ、渡御の準備が整います。


京都の神社の多くの神輿渡御は、「ホイットーホイットー」という掛け声で、担ぎ手は、軽やかにステップを踏むように神輿を動かすのが特徴。若い人も多く、ベテランの担ぎ手から、その技を学ぶのです。

拝殿をグルリと3周するのですが、ここは境内が狭いため、今回は1周で…。


「ここは、八坂神社と深いつながりがあるんだよね~」とミモロ。
神輿担ぎ手の装束に染められた神紋は、八坂神社のもの同じ。これは、「粟田神社」など素戔嗚尊をご祭神にする神社に見られる神紋。

氏子町への神輿渡御は、まず子供神輿からスタート。

京都町も少子化が進み、小学校の統合が行われています。子供頃から地域の祭や活動に参加して、将来その地域を担う人材育成は、今やなかなか難しい課題です。

本殿の前では、神輿の差し上げが行われます。

担ぎ手が、神輿を高々を上に担ぎ、大きく神輿を揺らします。
「神様って、神輿が揺さぶられるとパワーアップするんだって~」と以前耳にした話。
「神様って、車酔いしないんだ~ワイルドだね~」と思うミモロです。

境内から氏子町へと神輿渡御がスタート。

三条口のこの辺りは、「粟田神社」「八坂神社」「下御霊神社」の氏子町が隣接するエリア。
「大将軍神社」の氏子町は、広いものではありませんが、そこをくまなくまわるのだそう。

「伏見稲荷大社や八坂神社の氏子町の範囲すごく広いよね~」とミモロ。
「え~ここまで範囲なんだ~」と驚くほど…。

ここ「大将軍神社」は、以前、台風で、拝殿がペシャンコに…。また、境内の大銀杏が折れて、稲荷社などを直撃…。
でも、「八坂神社」や氏子の方のお力で、再建を果たしました。

境内には、今も大きなイチョウの木があり、秋は、その落葉が黄金色の絨毯のように…
それが楽しみなミモロなのです。

「いってらっしゃい~」とミモロは、この日境内で神輿渡御を見送りました。

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5月23日の夜、「鞍馬寺」で行われる「五月満月祭(ウエサクさい)」へ。参拝者が祈りを捧げ、灯す赤いロウソク

2024-05-27 | 祭事・神事・風習
赤い蝋燭の光が境内に灯される「鞍馬寺」。5月23日に行われる五月満月祭(ウエサクさい)。

「一度、ぜひ参拝したい!」というお友達と一緒に久しぶりに出かけました。

叡山電鉄「出町柳駅」から「鞍馬行」の電車に乗って向かいます。

夜の19時から始まる祭りですが、「少し早めに行かないとね~」と、17時過ぎに出発です。

「結構電車混んでたね~座れてよかった~」とミモロ。

そう、この祭りを目指し、多くの観光客と参拝者が乗車する電車は、始発駅の「出町柳駅」ですでにいっぱいでした。

「この天狗さん、お鼻りっぱになったんだよ~」

すでに何度か作り替えられた天狗のオブジェ。鞍馬のシンボル的存在です。

お寺に向かう道沿いのおだんご屋さんや飲食店は、夕方には閉店し、ひっそりとしている参道を、参拝者が絶えることなく寺へと進みます。


「あ、天狗と牛若丸、カラス天狗のアイスクリームだって~」と、途中の看板を見つめるミモロ。

あのね~今日は、食べないの…「うん~」と少し残念そうに…

アイスクリームに未練を残すミモロですが、お寺の入口の山門へ

そこで入山料500円を納めます。

昨年秋に来た時は、そこからケーブルカーに乗って、山の中腹まで行きましたが、この日、ケーブルカーの乗り場は、人でいっぱい…「この分だと当分乗れないかも…」ということで、ミモロ達は、山道を歩き本堂を目ざすことに…

「がんばろう!」とお友達に呼び掛けるミモロですが、その言葉は、自分への励ましでもあるのでした。

徒歩で本堂までは、20分以上かかります。「ゆっくり行こうね~」と。

途中にある「由岐神社」は、「鞍馬の火祭」で知られる神社。

昔は、京都御所内に祀られ、後にこの地に遷宮され、その行列の姿を再現しているのが、「鞍馬の火祭」なのだそう。
「10月22日で「時代祭」と同じ日の夜に行われるんだよね~とても印象的な祭りだった」と、以前、来たことがあるミモロ。
ご祭神の大己貴命と少彦名命に参拝。

現在、鞍馬寺の鎮守社で、ここに参拝するには、鞍馬寺の入山料を納める必要があります。

さて、ここからが本格的な山道が…

鳥の声などを聞き、山の木々を渡る風に包まれながら、ひたすら歩くミモロとお友達…

途中、石段も…「これを上がれば、もうすぐだよ」と…

「ねぇ、帰りは、この道を戻るんでしょ…夜になってるから、気を付けないとね…」とお友達。
「うん、大丈夫…ミモロ、懐中電灯持ってきたから…」と、さすが準備のいいミモロ。

間もなく本堂という手前でひと休み。「ここからの景色素晴らしいんだよね」

目の前に新緑の山が続きます。すでに18時過ぎですが、まだ明るい鞍馬です。

やっと本堂に到着


「わ~大勢の人がいる~すごい…」と驚くミモロ。

本堂前は、祭事が行われるスペースを除き、すべて人に埋め尽くされて、身の置き所がない状態。

「ねぇ、赤い蝋燭みんな持ってるよ~あれ、祭事に必要なんじゃないの?」と周囲の人を見回して…
参拝者が持っている赤い蝋燭は、「心のともし灯」というもの。


ミモロとお友達も1つ1000円を納め、手にすることに…


「う~どこで祭事に参加する?」赤い蝋燭を手にしてスペースを探します。


祭事が始まるまで、参拝者は、本堂の前にシートなどを敷いて座っていますが、祭事が始まると立つため、問題はなさそう。
「さっき、すごく長い列ができてる場所があったね~あれ、トイレなんだって~」とミモロ。
そう、大勢の参拝者(特に女性)は、トイレに長蛇の列を作っていました。

「きっと、すごく前からここに来てたのね~」とお友達。開始ギリギリに到着したミモロ達が座る場所などないのも当然かも。

参拝者は、若い人が目立ちます。「そうだよね~高齢者がここに来るの大変だもの…特に夜に…」

19時を回るころ、本堂前で祭事が始まります。ミモロ達は、本堂の横に立つ場所を見つけました。

「ここからなら、なんとか見える…」お寺がすでに灯した赤い蝋燭が、いっそう輝いて見え始めました。

さて、「五月満月祭(ウエサクさい)」とは、どういう祭りかというと…

そもそも長い間、秘儀とされた祭りで、昭和29年に始めて一般公開され、以降、参列者が灯りを持ち、鞍馬寺の本尊魔王尊に世界の救済と平和とすべての目覚めを祈念するもの。

「鞍馬寺」は、宝亀元年(770)に鑑真の弟子の鑑禎(がんちょう)が毘沙門天を祀ったことに由来します。平安時代以降は、天台宗の寺院でしたが、昭和22年に古神道、密教、浄土教、修験道など多様な信仰の流れを統一した「鞍馬弘教」を開宗し、現在は、その総本山です。

祭事の様子は撮影できません。
はじめに、本尊の「魔王尊」への祈りがささげられ、参拝者が手にする赤い蝋燭にご本尊前の灯から火が次々に移されます。そして、その灯は、祈りと共に、天に向かって掲げ、宇宙のエネルギーである魔王尊のお力を受けるのです。

ミモロも隣の方から火を頂き、灯った蝋燭を祭事に合わせて頭の上に掲げます。

本殿には、僧侶の方と巫女姿の方々が…また、インドからの僧侶の方の姿も…。
いろいろな宗派を超えた鞍馬弘教の儀式です。

「ねぇ、そろそろ山を下りないと…電車乗れないかも…」と言い出したミモロ。「じゃ、もう帰る?」とお友達。「どうする?」と小さな声で相談。
祭事が終わるのは、21時過ぎ…叡山電車があるのは、22時台まで…
ミモロの足で、山を下りるのには時間が掛かります。そこで、祭事がすべて終了する前に、ミモロたちは山を下りることに。
暗い山道を懐中電灯で足元を照らしながら、転ばぬように進みます。

鞍馬駅に到着。「結構、もう人が多いね~」と、幸いミモロ達は、座れましたが、出発時刻には多くの人が…。

「最後までいると感激するって、前に行った人が言ってたけど…」と、ちょっと残念そうなお友達。
「ごめんね~電車に乗れないと大変だと思って…」とミモロ。

車で来ている参拝者は安心ですが、やはり電車に乗れないと…という不安が。
乗り遅れる人はいないようですが、最終電車はすし詰め状態だったとか。

帰りの山道では、満月が姿を現し、ミモロ達を見送ってくれました。

「お月様のパワーもらえたね!」「うん、よかった~」とお友達も喜んでくれました。

*「鞍馬寺」の詳しい情報はホームページで

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