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京都、中京区の下御霊神社のお祭りに出かけたミモロ。
雅な装束で町を巡行する稚児行列を見物し、
次に、大勢の男たちが担ぐ大きな神輿の勇ましい巡行に感激!
すっかりお神輿が気に入ったミモロは、ずっとその後をついて歩きます。
そもそも神輿は、その文字の通り、神さまが乗る輿。
祭りでは、神様に本殿から神輿に乗り移っていただき、町を巡行し、氏子たちの住む場所を清め、
暮らしの平穏を祈ります。英語ではportable shrine (持ち運び可能な神社)と訳されます。
「なんか英語だと軽いねぇー」とちょっとミモロは不満のよう。
下御霊神社のお神輿は、とても豪華。金色の金具が側面いっぱいに飾られています。
屋根には、りっぱな鳳凰が。これは王朝型と呼ばれる神輿のスタイル。
鳳凰は、人々に幸せをもたらす伝説の鳥。
神輿の原型となる鳳凰を屋根にのせた輿が登場したのは聖武天皇の頃と言われ、
今も、その形が伝わっているのです。
下御霊神社では、屋根に菊の御紋章を白く染め抜いた赤い幕が掛けられています。
それが、宮中に縁の深い神社の格の高さを示すと同時に、
赤と金の色が、華やかな品格を漂わせています。
「どこか雅な感じがするのは、色づかいのせいかな?」
神輿の胴の部分には、必ず鳥居があり、この中が聖域であることを示しています。
神輿の四方には大きな鈴や、細かい細工を施した金具が下げられ、神輿が揺れるたびに、
シャラシャラと音を立てます。
神輿をシーソーのように前後に激しく揺らし、音を立てるのが京都の神輿の特徴のひとつだそう。
「あんなに揺らしたら、神さま気持ち悪くなっちゃうんじゃない?」とミモロは心配します。
いいえ、神輿を揺らすのは、神の御霊を揺り動かして、いっそうパワーアップさせるため。
大丈夫、神様も嬉しいのよ、きっと・・・。
神輿のそばで、木の燃えガラをもった方に出会いました。
「それ、なんですか?」ミモロは興味津々で尋ねます。
「これは、宵宮(巡行の前日の夜)に灯した松明の燃えたあと。
これを家に飾ると、家内安全になるんや。
近所の人に頼まれたんで、もっていかな・・・」と。
「来年は、宵宮にも行かなくちゃ!」宵宮に行けなかったことが残念なミモロです。
神輿は、ゴールの下御霊神社を目指し、最後のがんばり・・・。
いっしょに歩く子供もちょっと疲れ気味。
親子代々で参加する祭り、そこで体験することは、きっとたくさんあることでしょう。
下御霊神社に神輿がもどったのは、もう夕暮れ時。
ミモロは、なんと2時間以上もお神輿の後ろをついて歩いていたのです。
本当に、好きなんだから・・・・・。
ミモロの期待通り、最後に神輿は、神社の前で、何度も何度も大きく揺すぶられ、
「ほいっとう、ほいっとう」の掛け声も大きく響き、神輿巡行のフィナーレを飾ります。
そして鎮まった神輿の屋根から鳳凰が外され、社殿へと戻ります。
「神様が神社にもどったんだね・・・お疲れ様でした」
最後に、神輿は、再び男たちに担がれ、社殿の中にと戻されます。
大きく、重い神輿を高い場所に安置するのが、また大変。
指揮を取る人の声が、響き、緊張感が高まります。
やっと無事に神社に戻った神輿を前に、
参加した氏子たちが、〆の手拍子を。ミモロも混じって手拍子・・・。
「あー楽しかった!ずいぶん歩いたけど、お神輿の後についていって、
いろいろなお菓子も食べちゃった・・・あー楽しかった!
もっと観光客の人たちも来ればいいのにね」
本当に、その通り。
なかなか情報が入らない地元のお祭り。
ぜひ京都に来る前に「京都市観光協会」などのホームページでイベントのチェックをおすすめします。