今年、ミモロは、京都の各所で開催される手づくり市やフリーマーケットに出掛け、そこで、さまざまな作品をつくる作家さんや職人さんに出逢いました。
なかでも、今出川通沿いの百万遍の知恩寺で、毎月15日に開催される手づくり市は、お気に入りのひとつで、3回ほど訪れました。
この市は、人気で、出店者も多く、抽選で行われるので、毎月、同じお店が出ているとは限りません。
晩秋にある目的で、この市を訪れたミモロ。
「木工の職人さんのお店ないかなぁー」と、境内の中を歩き回り、木工のお店を探します。「うーなかなか思うような木工のお店がないなぁー」と。木の作品を作る方は、多いのですが、ミモロが探しているのは、轆轤引きができる作家さんです。
しばらく境内をアチコチ歩き回り、「もう、見つからないかも…」と諦めかけた時、「あ、ここなら、ミモロが欲しいものがあるかも…」。
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そのお店は、可愛らしい木のおもちゃがいろいろ並んでいるお店。「あ、これ車を乗せて運ぶトレイラー」
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「シュシュポポー」ミモロが遊ぶのは、汽車です。
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「こんなの欲しいなぁー」。ミモロにぴったりのママゴトのキッチン。
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ミモロ、遊んでていいの?お願いごとするんでしょ?
「うーん、待って、まだ遊びたいから…」と、今度は、ピアノに夢中です。
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「なにをお探しですか?」と、そんなミモロを見て、木の工芸作家の東秀雄さんと奥様が声を。
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「あのー。お餅つきの杵と臼を探しているんですけど…ありますか?」と。そうミモロが欲しかったのは、ミモロサイズの臼と杵。
「それは、作ってないなー」「あ、そうですかー」とがっかりするミモロを見て、「大きさを言ってくれたら、作りますよ」と。「え?ホント?嬉しい…」と、今まで沈んでいたミモロの顔は、パッと明るくなりました。
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実は、ミモロ、お正月の1月14日に、ご近所の粟田神社で開催される「新年餅つき・書初め大会」のポスターモデルに大抜擢されたのです。その写真撮影のために、どうしても臼と杵が必要に…。
「じゃ、今度、工房に行ってもいいですか?」と、積極的なミモロ。「はい、どうぞ…」と、臼と杵づくりを引き受けてくださった東さん。
そこで、ミモロは、次の週に、大津にある東さんの工房へとお邪魔することに。
楽しみに訪れた、東さんの工房は、大津の住宅地のご自宅の一角にありました。
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「わーいろんな道具があるー」と、工房を見まわすミモロです。
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「今、作ってますから、ちょっと待ってくださいねぇー」ミモロは、東さんのそばで、じっと作業する手元を見つめます。
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ガタガタという音と、削られる木の粉が舞う作業場。
「あ、だんだん形ができてきたー」
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「うーどのくらいの深さが必要ですか?」と、ミモロに尋ねながら、彫り進めます。
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しばらくして「こんなんで、どうでしょうかねぇー」と、すでに作っていてくださった杵と、できたての臼をミモロに。
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「わー本物の臼と杵みたい…。こういうのが欲しかったんです…」と大感激のミモロ。そんなミモロの様子を見て、東さんもニッコリ。
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「これで、お餅つきの撮影ができる…よかったー」と、ホッとするミモロです。
さて、東秀雄さんは、長らく東京でお勤めをなさった後に、定年で大津にもどられ、それから木工を本格的に始めたそう。お孫さんのために、いろいろな木のおもちゃを作られたのが、現在の作品づくりに繋がっています。白木のぬくもりあふれる木のおもちゃ。大人でも欲しくなってしまいます。子供用の椅子や机、木馬なども。子供へのプレゼントにもおすすめです。
*東秀雄さんの連絡は、tel&fax 077-534-7328 h.higashi@maia.eonet.ne.jp
ミモロのポスターも、近々にブログでご紹介しますので、お楽しみに…
*京都で、すごいと感激するのは、「こういうものが、欲しいなぁー」と思うと、それを作ってくれる職人さんや作家さんが見つかること。手づくり市は、すでにできたもの以外に、お願いすると、作ってもらえることがあります。それが、大量生産ではない作品が並ぶ、手づくり市の魅力のひとつ。お気に入りの作家さんや職人さんと、お友達になって、お願いすると、きっと自分にぴったりのものが手に入ります。
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