鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『立秋』の連想ゲーム。

2014-08-07 22:53:15 | Weblog

目覚めると、あの夏の生暖かい不快な空気に包まれていて、ああ・・・今日も、このぬるま湯に浸かりっ放しのような夏の日だと思うと、朝から、もう気怠くて、気持ちが悪い。

昨日同様、朝7時過ぎには、室温30℃を超えている。
明け方の・・・一番気温が下がる時間帯で、やっと28℃を下回るくらいだから、部屋に置いてある壜の中の化粧水も、オードトワレも、生暖かい。

せめて・・・1日でも、25℃を下回るような涼しい日があれば・・・と、少しは、息がつけるものを・・・と思うのは、贅沢か・・・。

冷蔵庫で、冷やしたお茶を飲んで、さて、今日は、『立秋』。

秋の始まりの日・・・そんなことを聞くと、それでも、今日は風の騒ぐ日で、お昼過ぎから、少し翳りが出てて来て、風の中に、生まれたての秋が、混ざっているような・・・あくまでも、そんな気がするだけだけれど、夜間には、もう閻魔蟋蟀(エンマコオロギ)や鈴虫などが、か細いながらも鳴き出して、はやり、季節は、間違いなく秋にシフトしていく準備をしているのだろうと思う。

私は、『立秋』という文字をみると、どうしても連想してしまう作家がいる。

『舞の家』や『春の鐘』などを執筆された『立原正秋』氏である。

名前の中に、『立秋』が含まれている・・・ただ、それだけなのであるが・・・。

まだ、若かりし頃、読んだ記憶があるのだけれど、小娘だった頃は、この方の作品は、限りなくエロだった・・・。

読んでいて、良いのだろうか・・・と思ってしまった(いまだに、そう思っている)。

永遠の文学少女・・・???と、褒めているんだか、貶しているだか・・・そんなことを言っていただいたこともあるけれど、外見は、劣化したのに、心は、いつまでたっても、成長しない気持ちの悪い人間になってしまった感のある私にとって、立原正秋は、どうしていいか・・・わからない作家だった。

少女が、夏休みなどで、親に内緒で、こっそりと見る・・・初めての昼メロ。

禁断?の甘さと後ろめたさを感じながら、(もう充分大人のハズなのに)読んだのが、立原正秋でもあった。

人妻の浮気だとか、不倫は、昼下がりの情事。
大人の事情って・・・いいのか・・・コレで・・・???潔癖な少女は、そう思う。

それでも、何だか、甘い蜜のような・・・そんな眩暈感のある物語の世界。

・・・真夏には、ちょっとウザイかも・・・。

秋がくるまで、待とうかな・・・そんなことを思わせる・・・夏には、あまりに似合わぬような気がする彼の作品群。