鼎子堂(Teishi-Do)

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大人の新感線 『ラストフラワーズ』

2014-08-10 22:56:49 | Weblog

台風の影響で、気温30℃に満たず、涼しい一日。
時折、強風、豪雨の繰り返しの中、秋の涼しさを思う。

昨日(9日)は、相方と、夕刻より、青山ACTシアターへ、大人の新感線『ラストフラワーズ』を観劇に。

劇団☆新幹線と大人計画のコラボレーション。
大人計画の阿部サダヲさんは、7年位前に、『朧の森に棲む鬼』で、宮藤官九郎さんは、8年位前の『犬顔家の一族の陰謀』で、脚本・主演で、劇団☆新感線との共演を果たしているけれど、今回は、主宰の松尾スズキさんが、参戦。
松尾さんは、脚本と自らも出演。

古田新太さん、小池栄子さん、橋本じゅんさん、粟根まことさん、高田聖子さん、平岩紙さん・・・。

なんか・・・凄いことになりそうだ・・・(片桐はいりさんがいないのが、ちょっと残念かも・・・?)

確かに、スゴかった。

個性豊かな(逆に言えば、濃すぎる個性)の役者さんの集合のこの二つの劇団が、果たして、融合できるのか・・・否か・・・。
松尾スズキ氏の描く、あの独特のブラックさ、人間の闇を、新感線のいのうえひでのり氏が、どう料理するのか・・・。

第一幕で、観客の前に、何の脈絡もなく、次から、次から、登場人物と場面が、急展開される。
ヤクザ、遺伝子、SF、進化論、音楽、SM?、愛?、憎しみ、悲しみ・・・さまざまな断片が、観客の前に提示される・・・コレでもか・・・というくらいに。
新感線のオハコである下ネタ・セックスネタが満載である・・・このへんも『大人』と題する所以か?

ジグソーパズルのピースのような物語の断片が、一気に収束する第二幕。
さまざまな点と線が、みごとに交錯して、観客は、最後に、完成した巨大なジグソーパズルの全体像を見ることになる。

CGを屈指した細密な舞台構成。
この劇団の得意技でもあるのだろう・・・。
映像とモニターを効果的に使用して、実演不可能なシーンを、観客に想像させるしか方法のなかった昔とは違い、リアルに、体験させる。

料金以上の満足感を得られる舞台は、観客を飽きさせない。
観劇後、名前に刻まれたロジックを解いていくのも面白いかもしれない。

第二弾を期待してしまうのは、贅沢なのだろうか・・・?