季節の変わり目の雨の時期。
青山劇場が、来年(2015年3月)に、閉館するニュースを知って、この劇場に初めて来たのは、さて何時頃のことだったか・・・。
青山劇場と併設の円形劇場と共に、何度か訪れた。
劇団☆新感線の『荒神』、『吉原御免状』、『メタルマクベス』、『IZO』。
新感線の21世紀になってからの名作は、青山劇場で、上演された。
青山劇場は、私が到達するには、地理的に、少々、面倒な場所にある。
JR渋谷駅から、15分くらい歩く。
一番近い地下鉄銀座線・表参道からやはり10分くらいは、歩く。
どちらが近いのかよくわからない・・・。
青山劇場は、劇場としては、マイナーな場所にあるのだろう・・・。
渋谷は、再開発だとかで、新しい劇場が、次々にオープンしている。
ヒカリエの中のシアターオーブだとか、近未来的な空間を演出している中、青山劇場は、古くなった。
昨日は、少し時間が、あったから、地下鉄に乗らず、渋谷駅から宮益坂をダラダラと上った。
JR渋谷駅から地下鉄銀座線に乗り換えるには、階段を上らればならない。人ばかりの駅の階段を上るなら、少し遠くても歩いたほうがいいかもしれない・・・。
表参道駅から歩いても、歩くことには変わりはないし、表参道駅の改札からだって、結構、歩くのだし・・・そんなことを思い、渋谷駅の外へ出た。
・・・たぶん。もうこの場所を歩くこともないだろう・・・劇場が無くなってしまうんだから。
先にも書いた『荒神』は、森田剛さんが主演とのことで、手荷物検査なるものを受けた。
生れて始めてだったのだけれど(私の見る芝居は、アイドル系は、無縁だったから、芝居でも手荷物検査には、驚いた・・・ひと目みればわかるだろう・・・こんな見た目もぼんやりしてそうなオバさんがハイテク機器やら、テロ?の道具なんて、扱えませんって・・・)なんていう思い出も。
『浪人街(唐沢寿明/中村獅童)』、『OINARI 浅草ギンコ物語(宮本信子)』、『女信長(黒木メイサ)』、円形劇場では、『夜叉が池(花組芝居)』、『Abby』
そして・・・私のファイナルが、『ガラスの仮面』か・・・。なんか因縁的でもあるのかねぇ???
ハイソな街、青山・表参道・・・。
演劇がなければ、知ることも、訪れることもなかった街だろう。
縁なき衆生は、度し難し・・・
青山には、多少なりとも、縁があったのかもしれない。
さよなら。青山劇場。
ありがとう。青山劇場。