サッカーW杯の3位決定戦が行なわれ、ブラジルはオランダに3対0で再び負けた。1点も取れなかったばかりか、オランダは出場選手全員がピッチに立ったという。監督としてはW杯を戦う中で、まだ出場させていない選手がいれば、出してやりたいのが人情だと思う。けれど、交代でかえってピンチを招くかも知れないから、選手の交代は難しい判断になる。全員が出場できたということはそれだけブラジルチームは強くなかったのだろう。
ブラジルチームは準決勝戦でドイツに7対1の大差で破れ、戦う気力を喪失してしまっていた。ドイツ戦の時と変わらず守備がよくなかった。それにしても、アルゼンチンとオランダが準決勝で戦った時、共に点が取れなくてどうなることかと思った。既にドイツがブラジルを下していた。ここでアルゼンチンが負けたら、ヨーロッパ同士の決勝になってしまうから面白くない。PK戦でアルゼンチンが勝った時はホッとした。
ブラジル政府はW杯でブラジルが勝利し、景気の高揚につなげたかったはずだがもくろみは崩れた。負けたことで大衆は怒り、景気が良いのに生活が良くならないため、「サッカーW杯はいらない」と抗議していた大衆の怒りはさらに膨らんだ。もうすぐ、決勝戦が行なわれる。ドイツ対アルゼンチンという組み合わせは、欧州対南米の組み合わせであり、細かいパスでつなぐ戦術と果敢な個人技で攻める戦術の対決でもある。
緻密なドイツが勝利を得るような気もするけれど、ブラジルのサポーターは同じ南米のアルゼンチンを応援するだろうから、どちらに勝利の女神が微笑むか難しいところだ。スポーツなんだから、素晴しいプレーが生まれ、見ている者が感動するならそれで充分だろう。テレビ放映は明日の朝4時からという。夜型人間の私にはちょっときつい。いずれどこかで放送されるだろうなどと安易なことを思っている情けないファンである。