友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

『ロリータ』夢想

2014年07月28日 18時36分12秒 | Weblog

 朝、ルーフバルコニーで植木鉢に水遣りをしていた時は寒いほどだった。もう秋がやって来たのかと思った。けれども気温はどんどん上がり、やはり死にそうな暑さになった。エアコンを使えばいいのだが、ある程度風があれば充分耐えられる。しかも何かをする予定もないので、つい寝転んで本を読んでしまう。読んでいるのはナボコフの『ロリータ』。中日新聞に芥川作家の諏訪哲史さんが、本の紹介を連載していたが、その最後で、「これほど凄い小説はない」と書いていた。

 アメリカ映画だったと思うけれど、高校生くらいの時に『ロリータ』を観た。確かモノクロだったと思う。ロリータは少女なのだがとても大人びた子だった。だから中年の男が夢中になるのも無理はないが、同じ頃にフランス映画で『素直な悪魔』『軽蔑』のブリジッド・バルドーを観た私は大人の女性に関心があった。映画は観たけれど小説は読んでいなかったので、読み始めてみたけれど、なんともまあ回りくどい。小説家の諏訪さんはこの回りくどい表現が気に入ったのかも知れない。

 夏の暑い午後、読書はすぐに催眠剤になる。ウトウトしていると電話のベルが鳴った。証券会社の新入社員と名乗る若い女性の声だった。愛知県債を買わないかというお誘いである。デートの誘いなら聞く耳もあるけれど、債券には興味がない。新入社員に申し訳ないので、説明は聞いて、最後にお断りさせていただいた。「私のように関心のない人ばかりではないから、めげずに頑張ってください」と励ましたけれど、多分皮肉と取られただろう。

 『ロリータ』の読書中だったせいか、パソコンやケイタイに、どうやってアドレスを調べてくるのか知らないが、怪しいメールが届くことがあることを思い出して、なぜ直接電話で誘うサイト?はないのだろうと思ってしまった。男はいくつになってもどうしようもなく子どもっぽいところがあるが、佐世保市で15歳の女の子が同級生を殺した事件を知ると、女性はキャーキャー言う割には淡々と人を殺すようだ。しかし、事件になるようなものはどれも特殊なのかも知れない。まだまだ暑さは続く。困ったものだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする