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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

セミを見て逃げ出す子どもたち

2014年07月27日 18時08分00秒 | Weblog

 昨日の夏祭りは暑さでお手上げだった。朝7時に仕入れた荷物を受け取り、軽トラを借りて来て会場へ道具や商品を運ぶ。鮎の塩焼き係りはすぐに炭を熾し、鮎の串刺しを作り始める。1本ずつ丁寧に塩を振る姿はプロを超えている。こうして鮎は3時間以上、炭火でじっくりと焼かれるから骨以外は全て食べられる。ところが昨日は、夏祭りが始った午後5時になっても人の集まりが少ない。午後6時になっても鮎の塩焼きを買った人は5人ほどしかいない。

 鮎の塩焼きと焼きそば、焼き鳥が私たちの主力商品だが、焼きそばも焼き鳥も買っていく人がいない。まだ、太陽は光輝き、こんなに暑くては屋外に出て行く気になれないのだろう。「おやじの会」が販売しているかき氷には行列が出来ている。昨年から、自治会の要請を受けて参加しているけれど、世帯数が少ない地域だけに、参加してくる市民はまだそんなに多くない。日が暮れるとやっと大人たちが子連れでやって来た。

 盆踊りではなく、今流行の曲に合わせて激しく踊るダンスが多かった。踊る我が子を撮影する若い夫婦が目立つ。小学校の高学年くらいになると両親の手を離れて、子どもたちだけでやってくる。浴衣姿の女の子に声をかけたいけれど、かけられずに男の子たちは遠くから女の子を見ている。意外に私たちの子どもの頃と変わらない光景である。会場の公園には桜の樹が何本かあって、こんなに喧しいのに、セミの幼虫は地中から這い出してきて桜の樹に登っていく。

 「見ててごらん、セミが羽化するよ」と子どもたちに声をかけるが余り関心がないようだ。そうしているうちに1匹のアブラゼミが飛んできて、友だちの帽子に止まった。まだ羽化したばかりなのか動きが悪く、簡単に手で捕えることが出来た。子どもたちにセミをプレゼントしようとして、「ホラ!」とセミを見せるけれど、「キャー」と言って逃げてしまう。じゃーお母さんなら興味を示すのかと思って見せるけれど、やはり「キャー」と逃げ出してしまう。

 虫は何を見ても気持ちの悪いものと思っているのだろうか。手のひらのセミが飛び立っていくと、子どもたちも母親たちも一斉に身をかがめて手で追い払おうとする。虫を追って採集しようとした私たちの子どもの頃とはやはり大きく違っていた。

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