中学からの友だちは今日、80歳の誕生日を迎えた。私に「ブログをやれ」と言った男で、彼が止めない限りはこのブログを続ける。男同士の約束だからなどと、格好いいことを言うようだが、私が彼に報いることの出来る唯一のことだからでもある。
高校2年の時、私は生徒会長になったので、彼に運動部長を引き受けてもらった。彼は「ガッツい身体だから、用心棒のつもりだろう」とブログに書いていたが、気心が通う人に頼みたかったからだ。
彼は東北大学を落ちて、名古屋の私大に通った。彼が浪人していた時、なぜか我が家に集まって4人で居酒屋に行っていた。家は遠かったのに、なぜあんなに居酒屋に行きたかったのだろう。そこで働いていた女の子に熱を上げていたが、そういうことが好きだった。
彼の父親が亡くなり、大学を中退した。それを告げられても、私はどうすることも出来なかった。それがズーと私には負い目だった。そんな時だったか彼が、私が勤めていた高校に尋ねて来たことがあったが、何を話したのか思い出せない。
彼にはいろいろ教えてもらった。高校時代は「枯れすすき」を、卒業してからは白黒映画を、ストリップ劇場も連れて行ってもらった。彼は将来、小説家になるだろうと漠然と思っていた。ブログにも女性との恋愛もどきがよく登場していた。
私の周りも高齢となって、最後の恋に望みを託す人もいる。病院で看護師さんから1枚の紙を渡された時、バッチと音がしたので、「これって恋の火花ですよね」と言った。看護師は笑って「空気が乾燥していますから」と答える。紙は彼女のケイタイ番号ではなく、彼の血圧測定の記録紙だった。
病院の待合室で幼子に乳を与えている可愛い女性がいた。つい見ていたら隣りのおばあさんが、「子どもは可愛いね。私もあんな風に乳を与えていたね。あんたに見せてあげようか」と服を捲る。彼はビックリして席を立ってしまった。
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