『秋の遠足』で醒ヶ井の町を散策していた時、中1の孫娘が「ジイちゃんもいたらよかった」と呟いた。前日が命日の法要だったかも知れないが、彼女にとっては思い出に残る人だったのだろう。
孫娘と親しく話す機会は無かったが、バアちゃんを気遣う場面もあり、身体だけでなく心も成長していた。食べ物に好き嫌いがあるところは、まだまだ子どもだったが意外な面も見せてもらった。
孫娘の小学校の時の同級生に、医者の息子がいる。その子は医院を継ぐために名古屋の名門中学校に通っているが、勉強は同じ中学を卒業した父親に見てもらっている。その方がよく分かるからだと孫娘は言う。
その子の小3の弟も、兄の病院の「副院長になる」と言って勉強している。「兄弟揃って、百点しかとったことが無い」と教えてくれる。同学年の男の子には「いいなづけがいるの」と言う。「病院を維持するためには、頭のいい人と結婚する必要があるから」と。
「いいなづけに会わせてもらったら、めちゃ可愛い子なので、ライン交換しちゃった」と屈託なく話す。今どきの子は変わってるなと思って聞いていたが、孫娘は躊躇することなく、「お金が無ければ幸せにはなれないじゃん」と言い切る。
両親の会話を聞くともなく聞いているのだろう。「高学歴でないと幸せになれないとか、お金が無くては幸せになれないとか、確かにそういう面はあるけど、それだけじゃーないよ」と、私もダンナの母も言うけれど、孫娘には届かないようだ。
「あなたは将来をどう考えているの?」と聞くと、「わからん」と答える。振り返って、私は中学1年の時に将来のことなど、何も考えていなかった。夢も持っていなかった。ただひたすら、毎日をそこそこに過ごしていた。
孫娘はこれからどんな風に生きていくのだろう。子は親の背中を見て育つという。親は子に、あれこれ言う前に、人として見本を見せることになる。長女も次女も親をどう見てきたのかと、ちょっと気になる。
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