1971年卒業生の古希を祝うクラス会が土曜日に開かれ、傘寿となる私も出席した。名古屋栄のホテルで開催されたのだが、ロビーで待つ人を見ても同年配に思えてしまう。女性が「あれ、先生ですよね」と言って近づいて来た。
一瞬、誰だっけと思ったが、ふたりいたカワイさんのユウコさんだと分かった。クルージングで南半球へ行っていると聞いていたが、間に合ったようだ。もうひとりのカズコさんは少し痩せていて、高校時代の溌溂さを失い腰が曲がっている。
ハマコさんは相変わらず元気がいい。「今日のために我慢してきたんだから」と言いながら、ビールをグイグイ空けている。同級生で結婚したふたりは、相変わらず仲がいいところを見せてくれる。ちょっと反抗的だった人、上手い絵を描くと思っていた人、高校時代が思い浮かぶ。
デッサン室でギターを弾き、歌っていた生徒とアウトローに思っていた生徒が会場で、作詞した歌を披露してくれた。「どんなに時が過ぎても 変わらぬものがある 春の陽射しの中で 君と出逢った日から 約束すれば良かった 今度いつ逢えるかと」
こんなに、センチメンタルな詩が作れる人だったのかと胸が熱くなる。最後に司会者が「先生、前に来て」と言う。するとハッピーバーズデーが流れ、ハマコさんに花束を渡され、「先生、大好き」と抱きしめられた。
歓喜の涙が溢れて止まらない。卒業生のみんなに祝福してもらい、お礼の言葉が出てこない。「先生に追いつき追い越すから、元気でいなくちゃーだめだよ」と激励してくれる。「まだまだ負けないぞ」と意地を張ってみせる。本当にありがとう!
翌日の日曜日、昼に娘たちが、「80歳のお祝い」の会を開いてくれた。ここでも花束が用意され、孫たちがピアノを演奏し、みんながハッピーバースデーを歌ってくれた。ああ、私はなんという幸せ者なんだろう。思い残すことは何も無いが、もう少し頑張ってみよう。
クラス会としてはファイナルですが
また近い将来に新しい集いの企画を練っておりますので
健康に気を付けて頂き、またご参加頂ける日を心待ちにしています。
お元気で…。