気の小さい人は真面目なタイプが多い。他人には任せず、何でも自分で抱え込んでしまう。他人から批判や非難を受けることを極端に嫌う。自分の弱さを見せたくないという意識が強いから、腹を割って話せる友が少ない。こういう人がリーダーになるとちょっと恐い。反抗しない人を見つけて滅茶苦茶に怒る。答えられないと思われる問いを発して、答えられないと、あるいは間違うと、「バカか!」と罵る。
それを見ている周りの人は震え上がる。次は自分がターゲットにされるかも知れないと恐怖を抱く。そうされないようにと先回りして、生け贄づくりに動く人もいる。こうしてますます、リーダーは支配力を強化していく。兵庫県の尼崎事件の主役と思われる女性やオウム真理教の麻原、古くは連合赤軍事件の永田もこの類だと思う。学校や職場での「いじめ」の構造にも共通するところがあるように思う。
都議会で女性議員が質問していた時、「早く結婚した方がいいんじゃないか」とヤジった自民党の男性議員が、「自分が発言した」と5日後に名乗り出て、女性議員に謝罪した。この事件は海外メディアでも流され、自民党の石破幹事長も「名乗り出て謝罪すべき」と事件の収束に動いたから、その犠牲になったのだろう。本人は「謝罪の機会を逸した」と言うが、何度もマスコミから取材を受け、その度に「私は発言していない」と否定していた。
そればかりか、「品位のないヤジは議会として対応すべき」とか、「女性を辱めるヤジだ」とか、平気な顔で発言していた。「議員辞職に値する行為ではないか」という質問にも、「そう思う。辞職すべきだろう」とさえ言っている。まさか、自民党内から「名乗り出て謝罪を」と言われると思ってもみなかったことだろう。いつものように、ウヤムヤで終ると踏んでいたはずだ。
この男性議員は尖閣諸島に上陸を強行した10人の議員のひとりという筋金入りだ。「早く結婚した方がよい」という思想の持ち主なら、堂々と論を張ればよい。小心者とは真反対の厚顔な、極めて悪質な確信犯だ。本人が辞職しないなら、有権者がその責任を果たさなくてはならない。
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