東京都議会で、妊娠や出産について都の支援政策を質問した女性議員に対し、自民党席から「早く結婚しろ」「産めないのか」といったヤジが飛んだ。都議会ですらこんなレベルなのだ。女性議員は昨日、処分を要求する文書を議長に提出したが、受理されなかった。理由は簡単で、誰がどのようなセクハラ発言をしたのか特定していないからだ。これが議会というもののルールだ。さらに、懲罰事犯があった日から3日以内に提出しなければならないという決まりもある。
ヤジられている場面をテレビで見た限りでは、この女性議員は笑っていた。ヤジった議員と同じ程度の問題意識の持ち主だと感じた。国会議員となった山本太郎議員が天皇に手紙を渡して処分を受けた。何ができて、何が処罰に当たるのか、議員になったのだから勉強しておかなくてはならない。議員は常に孤独な戦いを強いられる。誰かが引き摺り下ろそうと狙っていると意識していなければ潰される。
可愛くてきれいな女性議員ほど狙われる。カラカイを許すような土壌があるのだ。NHK経営委員で作家の百田尚樹さんが「日教組は本当に日本のガン」「南京大虐殺はなく、従軍慰安婦はうそ」と発言している。「日本人であることが恥ずかしいと教え込まれた子どもたちは立派な大人になれない」と言うけれど、まず、そんな自虐思想を学校で教えられた覚えはないし、仮に教えられたとしても、その子どもたちが戦後の日本を復興させ今日の社会を築いてきた。
セクハラヤジを放っても平気でいるような、「立派な大人になれない」人たちもいる。日教組はもっと人間の尊厳についてしっかり教えるべきだったと思う。しかし実態は、文部省の指導の下にあり逸脱すれば処分を受けた。「南京大虐殺はなく、従軍慰安婦はうそ」と言うことで、何が生まれるかと言えば、中国や韓国は信用できない、許せない隣国だということでしかない。仲良くするためにはどうするべきか、百田さんからその提案が生まれないのは残念だ。
百田さんは都議会でのヤジをどのように受け止めているのだろう。謝る勇気を持つことは百田さんの美学にはないのだろうか。
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