モノへのこだわりのついでに。
初めて「鉄子さん」と聞いた時、黒柳さんのことを思い浮かべて戸惑ったのは私だけではないでしょうが、私の場合はほんの2~3年前のことでした。Wikipediaなどによると、漫画「鉄子の旅」(菊池直恵作、小学館「増刊IKKI」「月刊IKKI」に2002年から2006年まで連載)やら「女子と鉄道」(酒井順子著、2006年11月)などの書籍によって広く知られるようになり、2007年にはユーキャン新語流行語大賞にノミネートされたほどメジャーになって、海外生活をしていた私はすっかり取り残されていた・・・などと必ずしも言っていられないのは、さる漫画の読者ページから1990年代に既に「鉄子」と呼ぶ慣習があったことが知られており、俄かブームに見えて実は根強かったものと言えそうです。「鉄道ダイヤ情報」の読者ページには、女性投稿者限定の「鉄子の部屋」というコーナーがあるのは、いかにものネーミングですが、国土交通省も、鉄道ファン向け参加型ホームページ「鉄男・鉄子、みなさんの部屋」を開設するなど、ブームに乗った宣伝に余念がありません。子供が興味を持ったのをきっかけにはまる人を「ママ鉄」、その子供は「子鉄」、独身女性は「ソロ鉄」などと分類されるのは、ご存じの通り。
最近は、「空美ちゃん」もいるのだと、今朝の報道番組で紹介されていて、驚かされました。「男性は飛行機のメカ(仕組み)にこだわるが、女性は容姿にこだわる」「形や塗装の良い機体を『かわいい』と感じる」というのは、女性らしい視点ですが、「旅立ちを感じさせる離陸シーンが好き」などと言われると、モノそのものへのこだわりもさることながら、飛行機なり電車や汽車なりが「旅」を連想させることが、人々の心を惹きつけてやまないこともあるようで、この点は、我が身を振り返って、大いに共感できるところです。
「鉄子」の例で言うと、マニア度が低い「ソフト鉄」の範疇に入るのでしょう。ハードにモノにこだわるのではなく、サッカー好きの子供につられてサッカー好きになるように、鉄道好きの子供につられて期間限定で鉄道が好きになるような、また旅好きの女性が惹かれるようなケースです。私も、子供の頃は、近所の東海道線(と言っても長い路線なので、厳密にはJR京都線)に出掛けては、インスタント・カメラで通り過ぎる客車や貨物を撮影したものでした。うまく撮れるわけがないのに、うまく撮りたいという一心もあり、また通り過ぎる車両にそこはかとなく漂う旅情に感じ入るところもあり。経済的な理由で、電車の撮影を目的にした旅行は経験がありませんが、旅行した時には電車や車庫や線路や駅を撮影したものでした。ここまで来ると、モノよりもコトに惹かれていると言えるのかも知れませんが、その境界は甚だ曖昧で、人は多かれ少なかれモノに惹かれつつ、モノが背後にもつストーリーを愛しているものだとも思います。
上の写真は、上野公園に行ったついでに駅付近で撮影したもの。ついでに撮影したというのは、柱や梁や電線が多く、場所を選ばなかったのが、その証拠。私が持っている鉄道写真は銀塩カメラによるものが殆どで、デジタル映像としては数少ないものの一つです。
初めて「鉄子さん」と聞いた時、黒柳さんのことを思い浮かべて戸惑ったのは私だけではないでしょうが、私の場合はほんの2~3年前のことでした。Wikipediaなどによると、漫画「鉄子の旅」(菊池直恵作、小学館「増刊IKKI」「月刊IKKI」に2002年から2006年まで連載)やら「女子と鉄道」(酒井順子著、2006年11月)などの書籍によって広く知られるようになり、2007年にはユーキャン新語流行語大賞にノミネートされたほどメジャーになって、海外生活をしていた私はすっかり取り残されていた・・・などと必ずしも言っていられないのは、さる漫画の読者ページから1990年代に既に「鉄子」と呼ぶ慣習があったことが知られており、俄かブームに見えて実は根強かったものと言えそうです。「鉄道ダイヤ情報」の読者ページには、女性投稿者限定の「鉄子の部屋」というコーナーがあるのは、いかにものネーミングですが、国土交通省も、鉄道ファン向け参加型ホームページ「鉄男・鉄子、みなさんの部屋」を開設するなど、ブームに乗った宣伝に余念がありません。子供が興味を持ったのをきっかけにはまる人を「ママ鉄」、その子供は「子鉄」、独身女性は「ソロ鉄」などと分類されるのは、ご存じの通り。
最近は、「空美ちゃん」もいるのだと、今朝の報道番組で紹介されていて、驚かされました。「男性は飛行機のメカ(仕組み)にこだわるが、女性は容姿にこだわる」「形や塗装の良い機体を『かわいい』と感じる」というのは、女性らしい視点ですが、「旅立ちを感じさせる離陸シーンが好き」などと言われると、モノそのものへのこだわりもさることながら、飛行機なり電車や汽車なりが「旅」を連想させることが、人々の心を惹きつけてやまないこともあるようで、この点は、我が身を振り返って、大いに共感できるところです。
「鉄子」の例で言うと、マニア度が低い「ソフト鉄」の範疇に入るのでしょう。ハードにモノにこだわるのではなく、サッカー好きの子供につられてサッカー好きになるように、鉄道好きの子供につられて期間限定で鉄道が好きになるような、また旅好きの女性が惹かれるようなケースです。私も、子供の頃は、近所の東海道線(と言っても長い路線なので、厳密にはJR京都線)に出掛けては、インスタント・カメラで通り過ぎる客車や貨物を撮影したものでした。うまく撮れるわけがないのに、うまく撮りたいという一心もあり、また通り過ぎる車両にそこはかとなく漂う旅情に感じ入るところもあり。経済的な理由で、電車の撮影を目的にした旅行は経験がありませんが、旅行した時には電車や車庫や線路や駅を撮影したものでした。ここまで来ると、モノよりもコトに惹かれていると言えるのかも知れませんが、その境界は甚だ曖昧で、人は多かれ少なかれモノに惹かれつつ、モノが背後にもつストーリーを愛しているものだとも思います。
上の写真は、上野公園に行ったついでに駅付近で撮影したもの。ついでに撮影したというのは、柱や梁や電線が多く、場所を選ばなかったのが、その証拠。私が持っている鉄道写真は銀塩カメラによるものが殆どで、デジタル映像としては数少ないものの一つです。