かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

立会い分娩

2005年06月20日 11時52分45秒 | みゆみゆとの生活
立ち会い分娩って、最近はする人が多いって言うけど、実際どうなんでしょう。
みゆみゆの時は、陣痛が本格的になった午前3時に呼び出された夫が駆けつけ、朝7時に産まれるまで付き添ってくれました。
はじめの方は余裕で「頑張れ」とか言ってたような気もするけど、途中から陣痛が激しくなるにつれ、口数が減っていき、ただオロオロしていたような印象でした。当事者である私も、必死のあまりに、暴言を吐いたり暴力を振るったりと、完全に我を見失っていましたが・・・。
産まれてきて、みゆみゆと初対面の時も、(なぜか)とーっても離れた分娩室の隅で放心状態に陥っており、助産婦さんに「お父さん!赤ちゃん見てあげてください!」と何度か言われ、半泣きでおずおずと近づいてきたのでした。
本人はあまり覚えていないらしいけど。
立会い、というのは、「出産の感動」と簡単に言い表せるものではなく、とてつもない疲労感と無力感が伴うものなのだそうです。

で、今度はどうするの?

日赤からもらってきた「立会い分娩申込書」を前にして、聞いてみた。

私「36週以降で普通分娩やったら、なんにも講義受けなくても立ち会えるらしいけど。」
夫「それやったら無理やろ。きっと今回も早産なんじゃない?」
私「それはわからんやん。無事に正期産で産めるかもしれんよ。」
夫「じゃぁ、そこまでもったら立会いするよ。」

・・・?さすがにみゆみゆの時が強烈過ぎて、立会いには消極的なのか?
と思ったら、そうでもなかったらしい。

夫「ところで、『普通分娩なら』って、帝王切開は立会いできないの?」
私「あかんやろ、そら。」 ・・・まぁた変なこと言い出したでぇ、と身構える。
夫「なんで?」
私「なんでって、感染の問題もあるし。だいたい、お腹切って手術するんやで。ざっくりあいてるんやで。シロウトがそんなとこに入れるわけないやん。」 ・・・割と丁寧な説明をしたつもり。
夫「なーんやー。」 ・・・がっかりしたように肩を落とし、続けて言った。
  「『メス』、とか『ガーゼ』、とか言って渡すと思ってたー。」(白い巨塔見すぎ)
私「誰が?誰に?」
夫「オレが、先生に。(得意げ。)器具の名前とか勉強するつもりやったのにー。」
私「え~っ」(夫がナース服、の想像にぶっ飛ぶ)

この感覚、どうなの?
みゆみゆの時も、「母親のおへそと胎児のおへそはつながっている」と言い張って、「世の中の男はみんなそう思っている」と言い切ってたけど。
「じゃぁ、お腹の赤ちゃんはどこから栄養もらってるの?外の空気吸ってるの?」と親切に教えてあげたら、悔しそうにしてたよね。

出産する方からすれば、立会い分娩は、心強いもの。思い切り当たれる(ごめんね)ってのも、身内なればこそ。もし帝王切開じゃなかったら、また立ち会ってね。よろしく