かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

学校へ行けない僕と9人の先生

2021年03月07日 19時30分19秒 | みゆみゆとの生活

小学校中学校と不登校だった棚園さんの、自叙伝的な漫画。
不登校の子どもの視線で語られる日常がリアルで、感情が入り込んで一気に読みました。
最後には涙が出てきて、あとがきは涙を拭いながら読んだ覚えがあります。

この本を買ったのは約2年前。
近くのスーパーの本屋さんで購入しました。
買ってきた時、みゆみゆが「あー!それ買ったのー?」と大きなリアクション。
聞くと、学校の図書館で読んだことがあったらしい。
たまたま著者の出身地がうちから近いらしく、本屋さんが限定版でサイン入りを置いていて。
それもイラスト付きのかなり丁寧なサインだったので、みゆみゆはとても感動しておりました。

その棚園先生の講演会があるというので、行ってきました。
漫画の内容に添って、これまでの経験を語られる棚園さん。
穏やかな口調の中に、しんどい思いをたくさんされた重みが詰まっていました。
鳥山明先生に自分の漫画を見てもらう機会ができたことで、少しずつ学校と家庭以外の世界が広がった話など、興味深かったです。
「自分の場合はたまたま有名な先生だったけど、誰でも『そういう人』になりうる。」という言葉が刺さりました。
講演では、親の気持ちにも触れられ、「何かきっかけがあって急に解決するというような単純な問題じゃないから、焦るのも落ち込むのも当たり前」と話されました。
とても周りの人に気配りができる、繊細で暖かい人だと感じました。

講演後、みゆみゆと一緒にサインをもらいに行きました。
正確に言うと、本屋さんで買った時の元々のサインの端に、メッセージを書いてもらいました。

いただいたメッセージは、
「楽しく過ごしてくださいね」
素晴らしい。深い。

楽しく過ごすこと、大事。
私も。
みゆみゆが先生に「質問いいですか?」と言うので、何かと思ったら、「好きな果物はなんですか?」
周りにいた人が思わず笑って、場の空気が緩みました。
パイナップル、と言った優しい先生。
7月に、清須に講演に来られるそうです。
うれしい。