前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

1500億円の足羽川ダム事業に関心をもとう

2009年04月19日 | Weblog
  今日4月19日、福井市内の国際交流会館で「足羽川ダム建設事業環境影響評価準備書説明会」が開かれ参加した。県民の参加は12名、マスコミの姿はなし。
 足羽川ダムは福井県池田町の部子川に建設が計画されているダム。国土交通省足羽川ダム工事事務所から1時間程度の説明。そのあと私ふくめて2名が質問した。
わたしの質問は
① 昭和60年度から約四半世紀にわたって環境影響評価に係る調査をしているが、かかった事業費はいくらか。
    回答・・・いま資料がないのでわからない。
② 大気環境などの影響で、予測時期は「影響が最大となる時期」としている。しかし、工事は長期間つづくのであり、「最大のポイント時期」だけでなく、「期間の評価」が必要ではないか。
     回答・・・そのような評価はしない。包括できる。
③ これまでのダムと形式が違う「穴あきダム」であり、従来のダムと環境影響評価の変わった点は。
     回答・・・とくにない。

 今後とも「住民監視」が必要な巨大公共事業であることをますます痛感した。
マスコミも県民も、もっと関心をもつことが必要ではないか。
  ちなみに、私はこのダム計画に反対してきた。以下は3年前の県議会での質問。いまはダム反対の県議会議員はおらず、「オール与党」で「オール推進」。
だからより一層の住民監視が求められると思う。


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   2006年3月県議会での私の質問より・・・・これまで議会で指摘してきましたように、現在行われている掘削などの激特事業により、福井豪雨規模の洪水が来ても安全に流す足羽川に生まれ変わるわけであり、屋上屋を架す巨大ダムは不要であります。
   また、当初の県民説明会で示された数字から、倍以上にも膨らむ、およそ1,500億円もの公共事業計画は県財政にとっても大きな重荷となり、他の事業促進の足かせとなりかねないものであります。さらに、事業期間は20年とも30年とも言われており、二、三十年後にしか効果が出ないものです。極めて費用対効果が低い公共事業と言わなくてはなりません。さらなる治水安全度の向上を目指すにしても、費用と期間の面でもっと効率のよい治水対策こそ進めるべきではないでしょうか。     このように、これまで40年間にわたって地域を混乱させ、さらに今後二、三十年間もかかるというダム計画は、一たん決めたら、社会情勢や治水情勢がどう変わろうとも計画どおりにつくるという頑固、石頭の大型公共事業の典型であり、見直すべきであります。
 

続・県議会政務調査費議論

2009年04月19日 | Weblog
  筍の季節。先日も調理済みの「惣菜」が母からとどいた。こどもの時は、実家の庭の竹やぶの筍を掘り出した。いまはもうない。「不精な息子が手入れしないと大変なことになる」と亡父が処分した。だから、最近は「頂き物」ばかり。
   筍は旬と竹。ひと月の「旬」は10日ずつからきているとか。10日もたてば、食えない竹になってしまう。麻生内閣は食えない竹になってしまっているはずだが、つぎつぎと「ばらまきの筍」を生やして、国民を惑わしているよう。

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  さて、昨日につづいて県議会政務調査費議論。議員時代に発行していた活動だよりにエッセイ「落ち穂ひろい」を載せていた。
 2006年12月福井県議会の模様を書いているので紹介したい。
  2007年1月号の「落ち穂ひろい」より。

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●議会というのはいうまでもなく言論の場だ。議会で発言すること、は県民から選出された議員として最低限の仕事だろう。十二月議会最終日、わたしの討論中にあびせられた一部の自民党議員の野次はいやらしいものだった。「もういい」「やめろ」「かっこつけるな」など言いたい放題。自民党議員にとって共産党議員の主張を聞くのは、「いまいましく」感じるかもしれないが、それなら、自民党議員も堂々と討論に立てばいいのに、それはなし。
一期目の時は、敦賀市選出の奥山議員と二人だったので、二人が分担して最終日の賛成・反対の討論をおこなっていた。ある時、議会最終日の運営を決める議会運営委員会で自民党委員が「共産党が二人も壇上からしゃべるのは我慢できない。討論は一会派一人とすべき」と突然提案。自民党多数の委員会ですんなり通ってしまった。
午後には本会議が開かれる、直前であった。すでに亡くなられたが敦賀選出の山根議員(県民連合)が共産党控室にとんできた。「ひどいなあ。こんなひどいことは俺の議員生活でも初めてだよ。お互い討論原稿は自分でつくるからな。自分で原稿書かないところには苦労が分からないんだ。二人分の原稿を一人分にするのは大変だろ。原稿の修整は本会議に間に合うか」と励ましてくれた。
いまは、自民党も県民連合(民主党系)も公明党も、議案や請願・陳情に「なぜ賛成なのか」「なぜ反対なのか」について本会議でまったく討論しない。しかし、これでは県民からみれば議員の態度について、その理由を知り得ないことになる。これは県民に不親切ではないだろうか。議会らしく、各会派による旺盛な討論を今期最後の議会には期待したい。
●そうそう、野次がとまって静かになった部分があった。県議会議員はひとりあたり月額30万円の「政務調査費」を歳費とは別に受け取っている。年間1億数千万円もの巨額の税金支出だ。わたしは、領収書の添付を義務づけるよう提案しているが、自民党、県民連合(民主党系)、公明党の反対で実現していない。すでに長野、滋賀、京都、宮城など十道府県議会では領収書を添付して報告している。福井県議会は実質A四一枚の簡単な書類だけだ。
「理事者を批判・監視する議会の側の経費の使途が不透明では、県民理解を得られません」。ここは静かに聞き入っていただいた。心に感じるところがあったのだろう。