前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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松本清張生誕100年、逃すな

2009年04月29日 | Weblog
  4月28日付朝日に小森陽一東大教授がー―「悪女」の抵抗描いた清張――を書いている。
小森氏は書くーーー―樋口一葉以来、近代日本の女性作家の多くが描き出そうとした、抵抗する女性の系譜に、清張の「悪女」たちが属していると、考えることもできるーーー。
  今年は松本清張生誕100年、全国各地でさまざまな企画がおこなわれている。
  以前「落ち穂ひろい」にも書いたが、清張が生きている頃は、年末にその年にでた本を買って、正月休みに読むのが楽しみのひとつだった。結構揃ったが、たまたま家に遊びに来た親戚の女性が「私も清張好き」といったので、「そうか」とかなり差し上げたこともあった。親戚の女性は、「悪女」を描く清張が好きだったのかどうか、聞きそびれたが。
   先日、出張の合間に世田谷文学館をたずねた。いま「清張」企画をやっているからである。
  平日の昼下がり、圧倒的に女性、もちろん年配の、が多かった。60代、70代の女性の青春に清張はどんな楽しみを与えたのだろうか。
  北九州市の松本清張記念館の全面協力で、企画はビデオコーナーや、清張所有の考古学品、直筆原稿など充実していた。
展示のなかに「ゼロの焦点」の表紙絵は福井県所蔵、と明示されていたが、初めて知った次第。
    思えば、高校生の時からだから「付き合い」も随分となる。
   いまの歪んだ政治、経済、社会を清張ならどう描いたか。
   いまの作家、これからの作家に期待するとしよう。

   そういえば、すでに亡くなられた福井新聞社の関係者が清張ファンで相当のコレクションを所蔵していた、と聞いた。もし、散逸していないのなら、「昭和」を売りにしている県立博物館あたりで企画展ができないものだろうか。県内にもファンは結構いると思うので、意外といいのではないかな。生誕100年、逃す手はない。