昨日は、打ち合わせや会議がつづきました。生活相談も相次ぎます。
また、私も繰り返し書いてきましたが、アオッサ1階でのピースアート展に対する「憲法の書はいけない」と最初撤去させられ、その後、あいつぐ抗議要請のなかで、「机上展示ならOK」とされた問題。
主催者であり、憲法の書の作者である河合良信さんがよびかけて緊急の要請行動がとりくまれ、私も参加しました。30名もの県民が急なよびかけにもかかわらず各地から集まりました。
アオッサの管理者側は管財ファシリティの管理事務所統括責任者である川上英一氏らが応対。経過について、「テナントや一般の方から、異様だ、と2件の苦情がきた。私も現場をみて、はずすよう要請した」と説明。
河合氏は「取り外さないと貸さないと言われた」と述べ、川上氏は「ゆきすぎだった。日本国憲法を弾圧する気などはさらさらない。県の指示はなく、私の独断でやったことだ」などと釈明し、参加者の相次ぐ抗議のなか、「謝罪する。原状回復してもらっていい。展示期間の延長にも応じる」と答えました。
また、川上氏が「臨時で県や福井市との会議を開き、今後のことを話しあう」と述べたことについて私は、「姿勢が後退するようではいけない。今回の問題をきちんと会議の場でも説明し、税金でつくられた施設が県民の活動に最大限提供されるように、県民の声を行政側にも伝えていただきたい」と発言しました。川上氏は「わかりました」と約束しました。
県や市も、民間管理者が県民のさまざまな自主的な活動を抑制するような権力的な対応をしないように徹底することが必要です。県や市の公務行政での憲法認識が問われていることを痛感させられました。
集まった県民に経過を説明、謝罪するアオッサ管理事務所統括責任者
日本国憲法の書の原状回復へ!みんなから拍手!
★
毎日の山田孝男氏が「原発輸出はおかしい。福島原発はなお不安定で、日本の原発システムは未完のままだ。不備があるから再稼働が滞っている。自国の経験に学び、友好国の安全も親身に考える徳に欠ける。「富国、無徳」はいけない。」と書いているのはもっともだ。
冷却水の取水が困難な地域や地震国に原発を、「世界最高の安全の日本の原発です」と商売するのはいかがなものか。
福井県もアジア諸国への売り込みの手伝いをしようと国際会議や研修などを県民の税金を投じておこなっている。2月議会でも私はきびしく批判したところだ。
福井県での研修テーマは大きくわけて、「原発の運転技術研修」と「国民に原発を受け入れさせる宣伝技術」だと聞いた。どちらも、日本国民から「落第」とされたものではないか。
■毎日・・・風知草:原発輸出は「富国無徳」=山田孝男
毎日新聞 2013年05月06日 東京朝刊
原発輸出はおかしい。福島原発はなお不安定で、日本の原発システムは未完のままだ。不備があるから再稼働が滞っている。
にもかかわらず、外国に売る。「先様がよくてこっちも助かるならいいじゃないか」という考えには同意できない。自国の経験に学び、友好国の安全も親身に考える徳に欠ける。「富国、無徳」はいけない。
福島原発事故が暴いたものは、巨大システムの中で細分化された専門家の無力だ。平和と繁栄に慣れ、イザという時に根幹を制御できない社会の弱さだ。不安は常に技術進歩で解消という皮算用、希望的観測を疑わぬ慢心である。
おくればせながら連休中に「カウントダウン・メルトダウン」(船橋洋一、文芸春秋。上・下)を読了した。原発事故直後、国民が垣間見た戦後日本社会の亀裂の深層を証言で描き、先月、大宅壮一ノンフィクション賞に決まった。
筆者は朝日新聞の元主筆である。定評ある取材力もさりながら、私が最も印象深く読んだのは、後始末に駆り出された多くの人々が事故の中に「敗戦」を見ていたということだ。彼らは自ら戦史とダブらせて状況を語り、しかも、あぶり出された「敗因」はいまだ取り除かれていない。
高線量下の電源復旧作業に作業員を走らせる現場責任者が「神風特攻隊を送り出す気持ちだ。零戦も燃料もない」と訴えた。東京電力本店が現場の応援要請に応えぬ様子を見た政府高官は「ガダルカナル」だと思った。先の大戦で日本軍が大敗した島の名だ。
役に立ったのは東電の顧問やOBなど旧世代の技術者。新世代はマニュアルのない世界は苦手−−。技術官僚のこの観察も日露戦争以降、実戦を知らぬ軍人が増えて安定感を失った旧軍の歴史を思わせる。
緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)があるのに政府は発表に伴う混乱を恐れて情報を伏せた。海洋気象学者が猪瀬直樹東京都知事のノンフィクション「昭和16年夏の敗戦」を引き、情報無視の伝統を嘆いた。
対米開戦前の1941年春、近衛内閣が官民の若手エリートにシミュレーションを求めた。結論は「奇襲で緒戦には勝てるが、長期化し、ソ連参戦で必敗。開戦回避を」だった。
ところが、東条英機陸相は黙殺した。「諸君の研究の労は多とするが、これはあくまで机上の演習でありまして、実際の戦争というものは君たちが考えているようなものではない。日露戦争にしても勝てるとは思わなかったが、勝てた」という理由で−−。
一連のエピソードは、平和一筋で盤石の経済大国を築いてきたはずの、戦後日本の頼りなさを浮き彫りにしている。原発が戦争並みの危機を招く装置であることも明確にした。
また、私も繰り返し書いてきましたが、アオッサ1階でのピースアート展に対する「憲法の書はいけない」と最初撤去させられ、その後、あいつぐ抗議要請のなかで、「机上展示ならOK」とされた問題。
主催者であり、憲法の書の作者である河合良信さんがよびかけて緊急の要請行動がとりくまれ、私も参加しました。30名もの県民が急なよびかけにもかかわらず各地から集まりました。
アオッサの管理者側は管財ファシリティの管理事務所統括責任者である川上英一氏らが応対。経過について、「テナントや一般の方から、異様だ、と2件の苦情がきた。私も現場をみて、はずすよう要請した」と説明。
河合氏は「取り外さないと貸さないと言われた」と述べ、川上氏は「ゆきすぎだった。日本国憲法を弾圧する気などはさらさらない。県の指示はなく、私の独断でやったことだ」などと釈明し、参加者の相次ぐ抗議のなか、「謝罪する。原状回復してもらっていい。展示期間の延長にも応じる」と答えました。
また、川上氏が「臨時で県や福井市との会議を開き、今後のことを話しあう」と述べたことについて私は、「姿勢が後退するようではいけない。今回の問題をきちんと会議の場でも説明し、税金でつくられた施設が県民の活動に最大限提供されるように、県民の声を行政側にも伝えていただきたい」と発言しました。川上氏は「わかりました」と約束しました。
県や市も、民間管理者が県民のさまざまな自主的な活動を抑制するような権力的な対応をしないように徹底することが必要です。県や市の公務行政での憲法認識が問われていることを痛感させられました。
集まった県民に経過を説明、謝罪するアオッサ管理事務所統括責任者
日本国憲法の書の原状回復へ!みんなから拍手!
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毎日の山田孝男氏が「原発輸出はおかしい。福島原発はなお不安定で、日本の原発システムは未完のままだ。不備があるから再稼働が滞っている。自国の経験に学び、友好国の安全も親身に考える徳に欠ける。「富国、無徳」はいけない。」と書いているのはもっともだ。
冷却水の取水が困難な地域や地震国に原発を、「世界最高の安全の日本の原発です」と商売するのはいかがなものか。
福井県もアジア諸国への売り込みの手伝いをしようと国際会議や研修などを県民の税金を投じておこなっている。2月議会でも私はきびしく批判したところだ。
福井県での研修テーマは大きくわけて、「原発の運転技術研修」と「国民に原発を受け入れさせる宣伝技術」だと聞いた。どちらも、日本国民から「落第」とされたものではないか。
■毎日・・・風知草:原発輸出は「富国無徳」=山田孝男
毎日新聞 2013年05月06日 東京朝刊
原発輸出はおかしい。福島原発はなお不安定で、日本の原発システムは未完のままだ。不備があるから再稼働が滞っている。
にもかかわらず、外国に売る。「先様がよくてこっちも助かるならいいじゃないか」という考えには同意できない。自国の経験に学び、友好国の安全も親身に考える徳に欠ける。「富国、無徳」はいけない。
福島原発事故が暴いたものは、巨大システムの中で細分化された専門家の無力だ。平和と繁栄に慣れ、イザという時に根幹を制御できない社会の弱さだ。不安は常に技術進歩で解消という皮算用、希望的観測を疑わぬ慢心である。
おくればせながら連休中に「カウントダウン・メルトダウン」(船橋洋一、文芸春秋。上・下)を読了した。原発事故直後、国民が垣間見た戦後日本社会の亀裂の深層を証言で描き、先月、大宅壮一ノンフィクション賞に決まった。
筆者は朝日新聞の元主筆である。定評ある取材力もさりながら、私が最も印象深く読んだのは、後始末に駆り出された多くの人々が事故の中に「敗戦」を見ていたということだ。彼らは自ら戦史とダブらせて状況を語り、しかも、あぶり出された「敗因」はいまだ取り除かれていない。
高線量下の電源復旧作業に作業員を走らせる現場責任者が「神風特攻隊を送り出す気持ちだ。零戦も燃料もない」と訴えた。東京電力本店が現場の応援要請に応えぬ様子を見た政府高官は「ガダルカナル」だと思った。先の大戦で日本軍が大敗した島の名だ。
役に立ったのは東電の顧問やOBなど旧世代の技術者。新世代はマニュアルのない世界は苦手−−。技術官僚のこの観察も日露戦争以降、実戦を知らぬ軍人が増えて安定感を失った旧軍の歴史を思わせる。
緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)があるのに政府は発表に伴う混乱を恐れて情報を伏せた。海洋気象学者が猪瀬直樹東京都知事のノンフィクション「昭和16年夏の敗戦」を引き、情報無視の伝統を嘆いた。
対米開戦前の1941年春、近衛内閣が官民の若手エリートにシミュレーションを求めた。結論は「奇襲で緒戦には勝てるが、長期化し、ソ連参戦で必敗。開戦回避を」だった。
ところが、東条英機陸相は黙殺した。「諸君の研究の労は多とするが、これはあくまで机上の演習でありまして、実際の戦争というものは君たちが考えているようなものではない。日露戦争にしても勝てるとは思わなかったが、勝てた」という理由で−−。
一連のエピソードは、平和一筋で盤石の経済大国を築いてきたはずの、戦後日本の頼りなさを浮き彫りにしている。原発が戦争並みの危機を招く装置であることも明確にした。