この土日の2日間、東京国際フォーラムで、佐野元春デビュー30周年記念ツアーのラスト公演が行われる予定だったが、地震の影響で延期になる。
12日(土)、ファンサイトには、元春からの「また日を改めて、みなさんと会いたいと思います」という本人からのメッセージが掲載されていた。残念だが仕方がない。
そして、翌日曜日朝早く、Twitterに「元春がファンサイトに詩を載せている」という情報が数多く舞い込む。慌てて起きてチェック。そこには素晴らしい詩が綴られていた。
がんばっていかなアカンで!
12日(土)、ファンサイトには、元春からの「また日を改めて、みなさんと会いたいと思います」という本人からのメッセージが掲載されていた。残念だが仕方がない。
そして、翌日曜日朝早く、Twitterに「元春がファンサイトに詩を載せている」という情報が数多く舞い込む。慌てて起きてチェック。そこには素晴らしい詩が綴られていた。
それを「希望」と名づけよう
街が揺れた夜、君はひとり無断で、
市営プールに潜りこみ、身体を水に浸した
そして暗がりの中、瞑想した
人は時に、光に水に、雨に風に、感謝し、
人は時に、光に水に、雨に風に、屈服する
この闇の向こうに震えるのは
誰か、嘆きの声
同胞の不在は確かに不可解だ
それはそうだ
しかしどうだろう
君は偽善の涙など流さないと誓ってくれ
決まりきったお悔やみなど無用だと言ってくれ
夜が明けて、そこにいつもどおりの太陽が照り、
草木は首をもたげ、
鳥たちは空を往く
あぁ、美しくも残酷なクリシェ!
一方で、
君の身体の細胞ひとつひとつに染みいる光はどうだ
傷だらけではあるが依然雄々しいその筋肉はどうだ
そうさ、君は同胞の不在を気にかけているんだろうが、
たとえば、
偶然にも生き残った君の生を讃えてみてはどうだ?
たとえば、
生き残ったことへの幸運を噛みしめてみてはどうだ?
不謹慎だとわめく偽善者を後に残し
君が光を放つことで、友を弔うんだ
それを「希望」と名づけていいんだよ
余震は続く
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2011年 誕生日に寄せて
佐野元春
街が揺れた夜、君はひとり無断で、
市営プールに潜りこみ、身体を水に浸した
そして暗がりの中、瞑想した
人は時に、光に水に、雨に風に、感謝し、
人は時に、光に水に、雨に風に、屈服する
この闇の向こうに震えるのは
誰か、嘆きの声
同胞の不在は確かに不可解だ
それはそうだ
しかしどうだろう
君は偽善の涙など流さないと誓ってくれ
決まりきったお悔やみなど無用だと言ってくれ
夜が明けて、そこにいつもどおりの太陽が照り、
草木は首をもたげ、
鳥たちは空を往く
あぁ、美しくも残酷なクリシェ!
一方で、
君の身体の細胞ひとつひとつに染みいる光はどうだ
傷だらけではあるが依然雄々しいその筋肉はどうだ
そうさ、君は同胞の不在を気にかけているんだろうが、
たとえば、
偶然にも生き残った君の生を讃えてみてはどうだ?
たとえば、
生き残ったことへの幸運を噛みしめてみてはどうだ?
不謹慎だとわめく偽善者を後に残し
君が光を放つことで、友を弔うんだ
それを「希望」と名づけていいんだよ
余震は続く
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2011年 誕生日に寄せて
佐野元春
がんばっていかなアカンで!