昨夜のNYダウは報道されているように280ドル安だったが、時間の経過とともに下げ、特に引け前に急落状態となった。最後は8月7日のFOMC(連邦公開市場委員会)の議事録が公表されると、下げ足を更に速めた。議事録自体は読み手の基準の置き方によっては、好材料とも悪材料とも読めるものだが、株式市場はインフレ警戒の方が景気より優先課題と読んだことから下げにつながった。ところが皮肉なもので、こうした不安定な市場の動きが、むしろ利下げ要求という形で作用し、いよいよ9月18日の会合にてFFレートを含めた政策金利の引き下げが実施される公算が高まったと見られる。9月は11日にOPECの総会が予定されており、この日は言わずと知れた9・11同時多発テロの日でもあるが、敢えてこの日を選んだということでもあるまい。それにしても昨日書いたトリシェECB総裁のブタペストでの講演後のインタビューは、「8月2日」という前の発言の日まで特定して修正する(金利引き上げの見送り)という異例のものだった。こちらは9月6日が予定日。譲歩の背景は信用収縮に対する警戒とされるが、当方は、やはりこの局面でのドルの急落を避けたいという意図を感じてしまう。ならば、まさに国際的な連携プレーの中で政策の方向が決められているということではないか。需給バランスの良さを好感した資金流入が金市場に見られている。
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