亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

もともと水を差すのはドラギ発言と思われていたんですけど・・・・

2018年01月26日 23時43分19秒 | 金融市場の話題
ドル安の背中をさらに押した24日のムニューシン米財務長官の“ドル安はいいこと” 発言。その後の市場の動きを見て懸念したトランプ政権は、まずウィルバー・ロス商務長官が「(財務長官は)米国が長年にわたる強いドル政策の転換を表明したわけではない」と火消しに回った(フォロー)。

しかし、笑ったのは職務上ということだろうが、「米国の行動という点で、貿易問題が非常に慌ただしくなるだろう」と今後の政策上の展開に言及。巨額の貿易赤字を減らすことを目標にしているトランプ政権にあって、為替水準は無視できない項目のはず。それだけに、フォローになってないじゃん!!!という感じ。実際に、ドルの下げは続いた。

これはいかん!ということだったのか、「トランプ大統領は常に自由変動相場を信じていきた」と、ホワイトハウスのサンダース報道官までもが登場してドルに言及。しかし、ドル安傾向は収まるわけはなく。翌25日になって再びムニューシン発言が・・・。

「私の発言は、短期的にドルの水準は私にとって懸念ではなく、相場は上下するものだということだ」、「短期的にはもちろん、ドル安には利点と問題がある」「米経済にとってわれわれの焦点はアメリカ・ファーストにおいて、米国民にとって良いことをしているかどうかを確認することだ」とした。
この内容を市場は、前日と同様のコメントと受け取り、引き続きドルは弱含みに推移、金は昨年9月の高値という節目を突破。

そして本日日本時間の早朝から話題の「ドルはますますつよくなるだろう、最終的に私は強いドルを望んでいる」というトランプ発言は、さすがにサプライズ。ドルは急反転。1360ドル台で推移していた金は、1341ドルまで売り込まれたのだが・・・。

全体的に、このところの相場は水を差されたのは事実だが、流れ自体を変えるには至らずということのように思われる。もともと水を差すのはドラギ発言と思われていたんですけどねぇ・・・・という感じ。

今夜もムニューシンが同じような話をしている。




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