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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

話し合われていた量的拡大の追加

2009年05月21日 23時11分32秒 | 金融市場の話題
現地5月20日に発表された4月28、29日のFOMCの議事録。その時は、量的拡大の追加については採用はしないものの前向きな方針を声明文に盛り込むのではないかと思っていたのだが、そうはならなかった。想定していたのは、12月のFOMCの際に取った量的緩和についてのアナウンスメント効果と同様の方策だった。そうはならなかったので、3月以降の政策の効果の見極めをしようとしているのかと解釈していた。

しかし発表された議事録では、複数の委員が量的緩和策(長期国債などの購入)の拡大に前向きな姿勢を示していたことが盛り込まれていた。3月18日のFOMCで決めたのは6ヵ月で3000億ドルの長期国債の買い付けと1兆2500億ドルの住宅ローン担保証券と2000億ドルのエージェンシー債(ファニーメイ債、フレディマック債)の合計1兆7500億ドルもの買い取りだった。日本円で約175兆円である。この発表を受けた当日の金価格(スポット価格)は、さすがに跳ねあがったものだった。決定を受けた後のNYコメックスの金価格のザラバの高値が967.8ドル。この価格がその後の当座のターゲットになった。

議事録の発表を受けた金価格、当方は「内容に拡大策が盛り込まれていれば950ドルの突破」を想定していたが本日昼間のアジアの時間帯では943ドルどころまで買われた。その後は押し戻される展開となっている。それにしても、すざましい緩和策を展開中なのだが、金融安定化のメドが立った暁には、やはりカネ余りが顕在化するのは間違いなかろう。

ところで英国債の格下げ見通しの話が入ってきているのだが、米債券市場に更なる波風を立てる要素でもある。ますます目が離せなくなってきた。

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1 コメント

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週末のGOLD高 (ささやか)
2009-05-22 10:09:54
金曜の夜にNYで金が高値なら「ゴ-ルド強し」と見るんですが、今日はまだ木曜、どうなるんでしょう?
週末のGOLD高が割合確率高いのは「現地の不安心理」と単純に思っていました。銀行が破綻するのは週末。昨年の米国銀行破綻は22行、今年はもう33行と20日のセミナーで講師から聞いた話ばかり。為替は怖いですよとも言われたし…
http://special.reuters.co.jp/contents/insight/index_article.html?storyID=2009-05-08T043834Z_01_TK0267399_RTRIDST_0_ZHAESMA05985.XML
このセミナーに行くと疑問理解度感想などメールで聞かれるので復習しないといけない。そのため今年3月の金融諮問委員会を昨日ネット検索したので貼り付けます。3月16日のリチャード・クー氏の資料ご覧になったでしょうか?日本とアメリカは単純比較できないですけど。http://www.kantei.go.jp/jp/keizai_kaigou/index.html
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